電子書籍時代だからこそ紙で読むべきマーケターにおすすめのビジネス書3選

電子書籍時代だからこそおすすめしたい紙の本があります。どれも、紙の本という特徴を活かしつつ、何度も繰り返し読みたくなる本です。とくにマーケターに向けてのビジネス書としてのおすすめの3冊の書籍をまとめました。

紙の本の良さ

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Photo:license by 96541566@N06

Kindleなど電子書籍が普及した現代でも、紙の本を読む人も多いと思います。Kindleの本場、米国でもじつは売上的には電子書籍は紙本に及びません。日本も同様です。

もちろん、電子書籍は場所を取らないということでは、日本では有用性があります。とくに巻数の多いコミック系では、電子書籍のほうが良いという人も多いでしょう。

では、紙本の良さを今一度考えてみましょう。

紙本は自分のものになる

電子書籍は、厳密には購入時には、電子書籍を読める権利を買っているだけです。ですので、Kindleが何らかの理由でサービスを終了してしまえば、購入した電子書籍は二度と読めません。

>>購入したのに所有でない? 電子書籍・音楽に横たわる「永続性」問題 | 日経クロステック(xTECH)

一部の電子書籍ストアでは、ダウンロードし自分のデータとできるストアもありますが、ごくわずかです。トップシェアのKindleは、もちろんそうではなくライセンスを買っているにすぎません。

Kindleがサービス終了しなかったとしても、あなたのアカウントが消失してしまえば同様に読むことはできなくなります。

>>「Kindleの本が全部消えた」 Amazonの“アカウント結合”の仕様が怖いと注目集める 日米アカウントを結合している人は気を付けて – ねとらぼ

さすがに電子書籍ストアはなくならないでしょう、とたかをくくってはいけません。あのTSUTAYA(TSUTAYA.com eBOOKs)でさえ電子書籍から撤退しています。

電子書籍は巻物である

電子書籍には2種類あります。リフロー型とそうでないものです。リフロー型がテキストで読める形式のもので、そうでないものは、画像データの集合体です。ですので、容量も大きく、iPadなどどタブレットでないと読みにくいものも多くあります。

Sefer Torah / Sefer Torah
Photo:license by lac-bac

リフロー型は、検索性に優れている、文字の拡大縮小などにも対応する、マーカーなどさまざまな機能が付随できます。これこそが電子書籍のメリットとも言えるものばかりです。最近は電子書籍化を前提としてか、さくいんが少ない書籍を多く見かけます。索引は辞書的に何度も読み返したくなる専門書では、とても重要な機能ですが、それが少ない書籍が増えたと最近寂しくなることがあります。

しかし、そのメリットはデメリットでもあります。巻物ですから、文字サイズを大きくすればページ数は増えますし、小さくすればページ数は少なくなります。つまり書面でのレイアウトは読み手が勝手に変えられるため、著者側でコントロールできないのです。

なかにはレイアウトや文字サイズで表現したいこともあるわけですが、電子書籍のとくにリフロー型ですと、データは軽くなりますが、そうした文字の羅列のデータにすぎません。ですので、著者がレイアウトやデザインに凝りたくとも凝れないのです。

紙本のほうが保存が長い

紙本は劣化します。ただ、存在さえしていれば、なんとか読むというレベルであれば、意外と保存期間は長く、何百年と持ちます。

しかし、電子書籍はデジタルだから永遠とほんとうに言えますでしょうか?前述のように、Amazonが今後も何百年も継続するでしょうか?データフォーマットは変わらずにいますでしょうか?

さらには、電子書籍を読む端末は、ずっと同じ端末でも大丈夫でしょうか?OSがアップデートするたびに、電子書籍アプリもアップデートを余儀なくされ、じつは新しい端末を買い続けなくてはならないのが現状ではないでしょうか。

古いデバイスはだんだんとサポートから外されていきます。電子書籍データは永遠でもそれを読めるデバイスの劣化が早い、という問題があるのです。

紙だからこその表現

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Photo:license by librariesrock

絵本というジャンルは、電子書籍全盛の現代でも、おそらく買うなら電子より紙、というほうが多いジャンルの一つではないでしょうか。

絵本は開いて目に飛び込んでくるすべてが、その世界であり、さらには飛び出す絵本などの仕掛けやビジュアル、そして文字の大きさや手触りなど、すべてが「体験」として考えられるからですよね。

つまり、たんなる「情報」であれば、たしかに紙本も、電子書籍となんら変わりないでしょう。しかし、そうでなく「体験」として書かれた書籍は、そもそも電子書籍にすべてをリプレースできないのです。かりに電子書籍化されていたとしても、それは別の体験となってしまうでしょう。

ですので、そうした状況から、差別化しうる「体験」を意識して書かれた書籍も数多く存在します。本記事では、そうした「紙本だからこその表現」を強く意識し、それが成功している本を紹介します。

どれも手にとって、絶対に損しないおすすめの本です。

なぜ、ネットだけではダメなのか?

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リサーチャーとして有名な喜多あおいさんの本。「行列のできる法律相談所」など数多くのテレビ番組のリサーチをされている方です。

そんな喜多さんのリサーチ技術を解説した本です。ネット時代からこそ、ネット以外も含めた戦略的リサーチが重要になります。とくにこれからは、ネット上にある情報であればAIがどんどん答えてくれるようになりますから、ネット以外の情報をいかに効率的に調べられるか、というスキルはさらに重要性を増します。

喜多あおい

喜多あおいさんは本書で、こうした脚注や、独自のレイアウトを意図的にしていると打ち明けています。それは、この本を読むという体験を通じて、ネット以外からの情報収集の豊かさを伝えていることにほかなりません。なんて説得力のある表現でしょう。

喜多あおい

そしてこうした脚注すべてが、多くの番組で裏とりをしてきた喜多あおいさんからこそ、説得力のある脚注として、本文と同じくらい輝いています。

紙本で読むべき本として、AI時代のビジネスマンすべてにまずおすすめしたい、紙本です。

何度も読み返したくなる仕掛け

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こちらは、人気テレビ番組「家、ついて行ってイイですか?」のディレクターである高橋さんの本です。

この本も紙で読まないと魅力のすべては体験できない作りになっている本です。はじめて読んだとき、最後のほうで明かされるある仕掛けについて、思わず声をあげてしまったことを今でも覚えています。なんと痛快な仕掛け!

やはり本書も脚注が多いことはもちろんのこと、デザインやレイアウトでも、著者の言いたいこととして、すべてに意味があります。

家、ついていっていいですか

ビジネス書といっても、いわゆるコンテンツを作る人、戦略的にビジネスを進めようとする人、ジャイアントキリング=小さな組織がかつ方法、に興味のあるビジネスマンに読んでほしい、紙本のおすすめです。

本書についてはレビューも過去記事で書いていますので、ぜひ。

今どきユーチューバー必読の書「1秒でつかむ」レビュー

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※画像は上記メルカリよりお借りしました。

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本書は発行はとても古く、今から30年以上も前の本です。じつは私が大学生時代に、古本店で出会ったビジネス書です。絵本風に書かれていてとても読みやすい内容になっています。

ただ、今でもその輝きはふるさを感じない、私も不定期に読み返す指南書として、今でもデスク近くに置いています。現代でも通じるビジネスの金言や本質が書かれている本です。

独特な空気感やゆるさや雰囲気が、やはり電子書籍ではおそらく伝わならない本だと思います。

いわゆるプロとは何か、仕事とは何か、街とは社会とは、といった本質的なことが平易な言葉で書かれている本ですので、多くのビジネスマンに読んでほしい紙本です。

紙本だからこその良さをもっと知りたい

私が知る紙本の良さを伝えてきましたが、世の中にはもっとすばらしい本がたくさんあるはずです。

ぜひとも私も知らない、紙本ならではの良書を知りたいです。Twitterなどぜひお教えいただけると嬉しいです。

私もKindle出版するときには、ペーパーバックにも注力して、印刷だからこそ伝えられることを伝えたいと考えます。

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