1秒でつかむどころか、つかんで話さなくてひきこんで、そしてリピートさせる。映像でファンをつくる4つのプロセスが完璧に書かれています。
動画制作を自分でしたい私に、まさにうってつけの内容でした。偶然アマゾンで見つけてピンときて、反射神経的に購入したのですが、買ってよかったです。
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この記事の目次
「1秒でつかむ」とは
いい意味でやられました。まったくの初めての体験で、読後の爽快感がとんでもなく大きいです。今、3周目に突入しているところです。
著者は、人気番組『家、ついて行ってイイですか?』のプロデューサー・演出をされている高橋弘樹さん。テレビ東京で、13年にわたりドキュメントやバラエティーを制作しているかたです。本書でも現場を知る人だからこそかける下りばかりです。
映画やテレビといったメディアを知り尽くした著者が、あえて紙の本で、しかもこんな分厚い書籍を出す、ということの意味を最後に知ることになります。この痛快さはさすがとしかいいようがありません。
ひさしぶりに「とにかく読んで見て下さい」とおすすめしたくなる本でした。この本に出会えてよかったです。電子書籍ではなく紙本がおすすめです。厚さにも理由がありますので。
ユーチューブでの次のフェーズの動画づくりを学びたい人、そして自分で映像を作りたいという現場重視の人には、ほんとおすすめの1冊です。
1秒でつかむ 「見たことないおもしろさ」で最後まで飽きさせない32の技術:高橋 弘樹
高橋さんのほかの著書も読みたくなったのは言うまでもありません。ぜひ皆さんも。それではレビューしていきます。
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「1秒でつかむ」レビュー
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読もうとしたきっかけとすぐに出た成果
わたしはユーチューバーをしています。ただ、最近アルゴリズムが変わり、これまでと同じように動画投稿をしても、再生回数が増えなくなりました。有名タレントの参入や子供向けの仕様変更など、複雑な要因あるため、原因はよくわかりません。
そういうときこそ、本質を究めるべきと思い、テレビから学ぼうと思い、そうした本を探していました。
そして偶然、Amazonで本書を見つけ、すぐにビビっと感じるものがあり即ポチリました。結論としては読んでよかった!こうした読後感があったのは、こちらの2冊以来です。これらの本と同じ匂いを感じたからこそ、即買いできたのかもしれません。
パチスロ馬鹿が動画配信を始めたら再生回数が1億回を超えました
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なお、本書もふくめいずれも以下の部分が共通しています。
- 具体的な方法論が書かれている
- なるべく現場で、本人が制作者である視点を重視している
- 理屈ではなく経験、思考はシンプルで所作は緻密
とくに本書では、前半でこう斬り捨てている部分にはシビれました。なんて痛快なのでしょう。
世の中には、いかに「少ない努力で効率よく高いアウトプットを出せるか」を誇り、それをもてはやす空気があります。しかし、それが出来るのは、~(中略)~、1.そいつが天才である。2.そいつが誰かの才能を搾取している。3.そいつが作り手ではなく「マネージャー」である。」
搾取については、よくぞ言ってくれましたという気持ちになりました。わたしもこれと同じことを思っていました。現場にこだわるものとしては、これらの前提を見抜けずもてはやす風潮に、違和感をつねづね感じていましたが、同じことを考えている人がいる!と、もうこのページから心をわしづかみにされました。
結果として、この本のエッセンスを盛り込んだ動画は、よい反響がありました。動画づくりの根本的な考え方から変わりましたので、もっともっと動画投稿したい!という気持ちが強くなりました。
YouTubeアナリティクスで見ますと「視聴時間が通常よりも長いため、視聴回数が 78% 増加しています」とほめられました。
十分すぎる結果です。これまでの私の動画作りの手法とはまったく違う視点を学べた結果だと思っています。
本書自体が読み続けさせる技術の宝庫
読み終わると、この本のからくりがわかります。そうです、本書自体に、読みすすめる、読みつづけてしまうノウハウが埋め込まれているのです。
ページをめくってください。
これはのちほど、詳述します。
次のページに、図で説明してみせます。
あとで詳述させてください。
それは404ページの「マルチターゲット力」の項でお伝えします。
ここから先の項目は、そのすべての武器を書きます。
読者を誘導するくだり、このあとに明かされるというフリ、読み手の気持ちをひっぱる表現が随所にでてきます。
これらはあまり多用しますと、読者からそっぽをむかれるでしょう。また、安っぽいスパム記事のような冗長さも生んでしまいます。しかし、本書では、それらが自然な形で出てきます。
前述のようにいろいろな表現で使われる、絶妙なタイミングで挿入されます。これは、多くの放送で裏付けされたきっと適度なタイミングなのでしょう。わたしはまったく気になりませんでした。ちょっと多いかなくらいには思いましたが、けっして嫌味なことはありません。それは、
後半で引っ張りすぎるとうざい、認識していることからも明らかです。その絶妙なひっぱり力をぜひ体験してください。
すべての表現に意味がある
本書はとてもにぎやかな版面です。
- 明朝フォント
- 明朝太字
- 波線
- 箇条書き
- 黒背景白抜き文字
- ゴシック太字
- 角丸枠囲い
- 波線囲い
- 台本のそのまま
- 企画書そのまま
- テレビの画像
- 背景灰色
- 背景灰色文字背景白
- 図示
- 拡大箇条書き
こう書きますと、とてもうるさい紙面のように思えるかもしれませんが、それら表現すべてに意味があり、うるさいという感じはしません。
逆にむしろ、あとから見返したときに、こういうジャンルの下りはこのビジュアルを探せばよい、とわかりやすく思えます。
本書が500ページのもの分厚い書籍であるのは、辞書的なものを目指したから?とさえ思えてくる情報量なので、納得感があります。
気になる点はひとつだけ
500ページ強というページ数から、どうしても片手で読みづらいです。これは実際に買って、手にしてみないとわからない感覚でしたね。
ハードカバーの書籍で分厚い本はたくさんありますが、本書は独特な形状のため、ちょっと厚さ以上に持ちづらいのですよね。何度も読み返す本だと思うので、ここはどうしたものかと思案中です。
ですから、付箋をはるなどしないと検索性が落ちます。ですから、きっと電子書籍版を検索用に買うのが正解だと思います。
圧倒的に引き込まれる力
本書は、なにか具体的な数字やデータなどのエヴィデンスにもとづいて、論じられているわけではありません。すべて筆者の経験にもとづくノウハウです。ですから人によっては、再現性はあるのか?根拠はどうなんだ?とクールにつっこむ人もいるかもしれません。
しかし、なぜだか本書にはぐいぐいとひきこむ力強さがあります。それはわたしがそもそもそういう内容を欲していたから、ということを差し引いたとしても説明しきれるものではないくらいの熱量です。
私なりに考えたけっか、高橋さんが魅力的だから、という結論に達しました。人間くさいのです、そして誰も突き放さないのです。ハードワークを標榜しているようで、「できることだけを1.5倍にすればいい」とか、「美人に怒られてみたい」と欲望をスタート地点としながらもそれを実現させるためには努力を惜しまないところとか、「日本礼賛番組」が数字をとれるとしながらもイデオロギーをコンテンツのターゲットにしてしまう怖さを説くとか、とにかく随所に人間臭い生き様が、文章からはみ出してくるのです。そして、どこかやさしい。
時間を捻出するために都内に住んで通勤時間をスキルアップに使おうと決意したものの、なかなか良い物件が見つかりません。そこで作者が決めたのはなんと墓地ちか物件。それを都会で静けさが手に入る場所、となんともポジティブに捉えるのです。なんともユーモラスな光景でしょうか。
こうしたふしぶしににじみ出る人柄が、最後までこのウザさを受け入れようと思った源泉なのだと思います。
・ ・ ・ ・ ・
これだけ書きましても、おそらく本書の魅力は100分の1くらいしか伝わっていないと思います。わたしの文章力の低さもあるでしょうが、それくらい、その良さを言葉にすることが難しい本です。
- YouTube動画のクォリティを上げたい
- 動画の企画のヒントがほしい
- 多くの人に見てもらえる伝え方を知りたい
そうした人はぴったりの本ですので、ぜひ一度手にとってその魅力にふれてください。
1秒でつかむ 「見たことないおもしろさ」で最後まで飽きさせない32の技術:高橋 弘樹
おすすめです。
関連情報リンク
過去につくられた番組はこちらがよくまとまっています。
>>高橋弘樹 – Wikipedia
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>>高橋 弘樹さん (@beg1207) / Twitter
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ギャップのぶんだけ人はその人に興味をもつ、まさにそのとおりですね。
>>>>高橋弘樹プロデューサーが悩める就活生にエール”ピンチに強くなる10か条”:シ…|テレ東プラス
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すごい対談。
>>>>『1秒でつかむ』高橋弘樹×『1分で話せ』伊藤羊一 “1分1秒”対談 – YouTube
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育児も全力投球でほんとすばらしい。
>>>>売れっ子テレビマンが発見!「子育てはプレイ化したら楽しい」:日経ビジネス電子版
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有料連載記事です。
>>人と同じじゃつまらない――TVディレクターの演出術|高橋弘樹|cakes(ケイクス)
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まとめ
- つかみ・ひきこみ・最後まで見させる・リピートさせる、というすべてのプロセスに具体的な知見が豊富
- 現場で培った具体的な事例や経験が豊富に書かれている
- そして、体験本という意味を最後に知る、という爽快感
なぜこんなにも厚い本を出されたのか、様々なフォントや強調にもすべて意味がある、というまったく新しい指南本で、かつ内容も現場重視のわたしにはとても刺さる本でした。
高橋さんの他の著書も読みたくなったのは言うまでもありません。すばらしい本に出会えて本当に良かったです。
・・・と、こんな感じの父親目線で、SNS、ドライブ、ゲーム、生活防衛ネタが多めでブログ記事を2009年から書いています。よろしければLINE@をフォローしていただけると更新情報を受け取れますのでおすすめです。記事を気に入ったというかたはぜひ。
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