ワークマン式しない経営を読んだ感想

公開日: : 最終更新日:2021/06/03 書籍(電子書籍) , , ,

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ワークマン式しない経営

ワークマン式しない経営を読みました。とてもおもしろくて、読みやすくて、示唆に富んでいて、いっきに読んでしまいました。効率化をより求められる昨今で、いかにしないか、に興味のあるすべてのビジネスマンにおすすめです。

本記事の執筆は、フリーランス歴24年目のカグア!(@kagua_biz)によるものです。なお、情報は2021年6月2日時点でのものです。ご注意ください。

ワークマン式しない経営の概要

コロナ渦で閉塞感のただよう日本経済において、勢いのとまらないワークマン。すでに店舗数はユニクロをこえ、作業着という垣根をこえ、アウトドアブランドへも進出を加速しています。

そんな、ワークマンの立役者である土屋 哲雄さんが著者です。2012年ワークマンに入社し、ワークマンプラスの成功など、業績を大きく成長させた仕掛け人として、メディアでもひっぱりだこの人物です。

  • はじめに 4000億円の空白市場を切り拓いた秘密
  • 第1章 「しない会社」にやってきたジャングル・ファイター
  • 第2章 ワークマン式「第2のブルーオーシャン市場」のつくり方
  • 第3章 「しない経営」が最強の理由
  • 第4章 データ活用ゼロの会社が「エクセル経営」で急成長した秘密
  • 第5章 なぜ「エクセル経営」で社員がぐんぐん成長するのか
  • 第6章 興味こそがやりきる経営のエンジンである
  • 第7章 「両利きの経営」はどうすれば実現できるのか 入山教授と対談

しない経営、何をしないかを決める、などライフハック界隈ではよく言われていたことですが、実際にビジネスに活かしたとき、どうやって成長エンジンにするのか、とても気になっていました。

そして、じっさいに読んでみると、ふむふむ・・・なるほど・・・ほほぉ・・・そうかぁ・・・と、腹落ちする話がたくさん書かれていました。わたしは、抽象論や考え方よりは、具体論が好きなので、そういうこともおしげもなく書かれていて、とても楽しく、いっきに読んでしまいました。

それでは、そのワークマン式しない経営の真髄をみていきましょう。

ワークマン式「しない経営」―― 4000億円の空白市場を切り拓いた秘密 | 土屋 哲雄

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ワークマン式しない経営の感想

著者はジャングルファイター

わたしは正直、ワークマンの位置する作業着市場について、ほとんど知りませんでした。そして、読みすすめますと、すでにワークマンは、作業着という市場で一定のポジションをとっており優位性を確保しているとのこと。

しかし、そうしたニッチジャンルゆえに、成長の鈍化は見えていて、そこに著者が投入されたとのことです。たしかに、ニッチジャンルでシェアを取り、かつ、作業着という消耗品である市場では、一度定着してしまえば強いだろうな、とは思います。また、たしかに、ワークマン以外に強そうなブランドも思いつきません(私だけかもしれませんが)。

ただ、そうしたなか、そうした閉塞感を打破するために、著者が呼ばれたとのこと。土屋さんは、商社時代からジャングルファイターという、新規事業を立ち上げて市場をつくるのが好きなタイプだそうです。わたしも比較的ゼロからものを作るほうが好きなので、共感しました。

しかし読み進めると、ワークマンでの仕事は、最初「何もするな」と言われるほど、すでにできあがったスキームでした。そこで、著者が最初にとった行動とは・・・。

土屋さんは現場との対話を丁寧にすすめ、すでに獲得したブルーオーシャン市場からの拡張、という形で改革を進めていきます。そして、データの中から異常値を発見し、ワークマンプラスへの足がかりを見出します。

さらには、エクセル経営として、これまで直感や属人性に頼る、仕入れや販売店指導を、データよる運営へとシフトさせていきました。そこも痛快です。なんと、社員にデータ分析のマインドを浸透させ、エクセルを駆使してデータで語る文化を根付かせたのでした。

こうした属人性やコミュニケーション能力に頼らない、しない経営をとぎすますことで、成長性を高めてきたのです。そして、その実態は・・・ぜひ本書を手にとって、みなさんの目で確認してみてください。

ほんとうに痛快で、今どきの経営だと思わされました。

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しない経営を具体的にかつ図版多めにわかりやすく

ワークマン式しない経営

さて、本書はとてもわかりやすく、読みやすい平易な言葉で書かれています。また、上図のような図版もとても多いため、ビジネス書の入門者にもおすすめです。

これまで、データをほとんどとらず、ニッチな市場で優位性をとったからこそできていた属人性を、著者は変えていきます。そうしたとき、このようなわかりやすい図があると、そのダイナミズムや考え方が、より整理されてとてもわかりやすく、読者の頭の中に入ってきます。ポジショニングの話など、たしかに言われてみると、その市場があったのだよなと膝をたたきました。

著者の人柄もよく出てくる文体や語り口調には、嫌味などなく、誰がよんでもハートにすぅっとしみいると思います。それをよく表すエピソードして以下があります。

私は「自分は50%間違える」と堂々と公言している。何か2つアイデアを出せば1つは間違っているものだ。・・・・わたしは10人の意見を聞く

他にも、現場にまかせるスタンスや、なるべく社長は出社しないほうがいい、性善説で考える、善意型サプライチェーン、会社が先に賃上げするなど、枚挙にいとまがない。これまで、ノルマやフォーマットで社員をマネジメントしてきた人たちには目から鱗だと思います。

ただ、それも、もちろんブルーオーシャンでポジションをすでに取っているからとも言えますが、それでも、ここまで気持ちよく実践し、具体的に明かしてくれるのには、頭がさがります。

こうした今ドキのマネジメントに興味のある人にも役に立つことでしょう。

なお、エクセル経営については、後半で、4人の成長した事例が具体的に掲載されており、どれも痛快なエピソードばかりで、やる気をもらえます。ただ、そもそもどうやってそのデータについてインプットされていくのかは、語られていません。ここだけは、ジャングルファイターと標榜する著者が、コンサルトとして独立するときにとってあるのかな?とも思いました。

アンバサダーマーケティングのよき事例

アンバサダーマーケティングというと、私はたんにユーチューブやインフルエンサーに商品を紹介してもらう、と考えていました。ただ、ここまでやれば、こういう商品であれば相性が良いのか、と膝をたたきました。

アンバサダーマーケティング

一部で知名度はあるがカテゴリーを越えて役立つもの

本書では、ワークマンの商品がアウトドアや、バイク乗りの人たちに役立つことが取り上げられています。

そして、たしかに、アウトドアのユーチューバーが、ワークマンにあるこの商品、めっちゃ役立つ!とすれば、リスナーには興味をもってみられることでしょう。ここがポイントなのですよね。

知名度はあるが、自分たちには何か関係ないもの、でもじつはこうした役立つ機能があって自分たちにも役立つ、そうしたことを伝えるのにうってつけなのが、インフルエンサーなのですよね。

インフルエンサーはそうした新鮮な切り口をリスナーに提供できることで、再生数が上がります。そして、なんとワークマンでは10倍以上もの売上をだしたアンバサダーマーケティングの事例も紹介され、相性がよいと、ここまでハネるのか!とのけぞりそうになりました。

本事例を読むと、たしかに、たんに人気ユーチューバーがあるゲームを紹介しても、再生回数が上がっていないことにも納得がいきます。リスナーが求めているものではないからですね。

三方良しの関係を築くなるほどな仕掛け

さらにワークマンでは前述のような人柄のにじみでる仕掛けがありました。それは店舗につくられたある仕掛けなのですが、それもインフルエンサーの再生回数に大きく影響するものです。

インフルエンサーよし、リスナーよし、ワークマンよし、の3方良しの関係を築くことが、アンバサダーマーケティングなのだと気付かされる、言われてみるとなるほどな仕掛けが、本書では紹介されています。

ぜひこの事例も、本書でたしかめて見てください。ここまでやってくれるなら!と、インフルエンサーが協力したくなるのもわかります。アンバサダーマーケティングは、熱量が売上に大きく影響する紹介の仕方なので、こういうヒューマンなところが、むしろ大事なのだなあと、教えられます。

もちろん、アンバサダーが商品開発にまでかかわってくる、といったよく知られるセオリーも実践しています。これまでアンバサダーマーケティングの効果に疑問を感じていた人、興味のある人は、ぜひこうした痛快な事例や、活動の具体的事例も読んでほしいと思います。

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USJ本を読んだ人にもおすすめ

わたしは、こうした企業変革ノンフィクションが大好きです。そのなかでも、わたしが比較的最初のほうに読んだ本に、USJの本があります。

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? (角川文庫) | 森岡 毅

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この本も、外部からきた著者である森岡さんが、予算も志気も低下しているなかで、少しづつ改革をすすめ、成功を積み重ね、そして今となっては名物となっているハリーポッターのアトラクションを建築するまでの道程を著しています。

その森岡さんは、今はコンサルタントとして独立し、先日は西武園ゆうえんちのリニューアルをし、話題になっています。

>>西武園ゆうえんち、森岡流で再生へ「古さを逆手に」青写真の狙い:日経クロストレンド
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きっと、本書の著者の土屋さんも、いずれ独立されるのかなあと思いつつ、それはそれで次のワークマンはどこだろうと、想像し楽しみになります。

ブルーオーシャンだったからこそ、という前提条件はあるものの、今ドキのマネジメントで、全社的に意識改革をし、成功をおさめる。ぜひとも参考にしたい、今だからこそ読んでほしいビジネス書です。

おすすめです。

まとめ

  • ワークマン成長の仕掛け人の人柄がわかる
  • ワークマン式しない経営のどこが読みやすいのかがわかる
  • アンバサダーマーケティングを知りたい人にやくだつ

0を1にする人よりは、1を100にすることが好きな人に、とくにおすすめしたい本です。もちろん、ゼロからアンバサダーマーケティングをしたい、といった人にもおすすめですので、サクッと読めるため、あらゆるビジネスマンに示唆があると思います。

おすすめのビジネス書ですよ。

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