ハードウェア・リアルタイム・ボイスチャンジャーのローランド・VT-4ですが、残念ながらマイクの音量が小さいのは仕様だと思います。今回、ダイナミックマイクのSHURE SM58 と、プラグインパワー・コンデンサーマイクのSONY ECM-PC60 のマイクを試しましたが、どちらもVT-4で音量が小さいのは、解決できませんでした。ですので、おそらくこれは仕様だと思われます。
この記事の目次
VT-4のマイクはUSB出力だともともと小さい
前提として、最新ファームウェアのアップデート、オーディオインターフェース認識はしています。
>>Roland – Support – VT-4 – アップデーター&ドライバー
また、PC側で、通常のUSBマイクや、ZOOM PodTrak P4などのオーディオインタフェースが正常動作していることは確認しています。
Windows10とAudacityで検証しています。
結論をいいますと、これは多分仕様です。
オーディオレビューの老舗、ファイル・ウェブでもとくに、VT-4のマイクの音が小さいことには、ふれられていませんでしたので、たぶん仕様だと思います。残念ですが、どうにもできません。
>>誰でも美少女ボイスになれるのか? おじさんがローランド「VT-4」を使って分かったこと (1/2) – PHILE WEB
なぜVT-4のマイクが小さいと思ったか
Windowsですと、マイクを接続しますと、マイクとして認識します。そして、マイクブーストのスライダーがあるんですよね。
一般的なUSBマイクですと、マイクとしてそもそも認識しているので、ブーストがなくても大丈夫です。
また、マイク端子接続のマイクですと、ブーストが表示されます。
しかし、VT-4接続では、オーディオインターフェースとして認識し、マイクとして認識しません。そして、ブーストもありません。
ですので、残念ながら、Windowsにおいて、VT-4のマイクが小さいのは、もはや仕様ということなのだと思います。
VT-4でマイクが小さいを何とかしてみた
ここでいう、ライン出力は、PCにはピンク色のマイク入力にさしてます。USBは、USB2.0にさしてます。ご注意ください!
ダイナミックマイク SM58、ファンタムOFF(ライン出力)
やはりライン出力ですと、ノイズがのりやすいものの、PC側のマイク入力でもまだ余裕があるくらいには、大きい音で入ってきますね。
- SUHRE SM58 ファンタムOFF
- VT-4 VOLUME 75% MIC SENSE 75%
- ライン出力
- PC側 マイク入力 Audacity 0.60
動画の前半は無加工、後半はデフォルトのノイズ除去+コンプレッサーかけてます。YouTubeで聴くと、それほど違いがわかりませんね。
加工しますと、それなりに聴けるかと思います。また、夜でしたので小声でしたが、昼間ふつうの声量で出せれば、さらに大きくはできるかと思います。
ダイナミックマイク SM58、MIC SENS最大(USB接続)
VT-4で、MIC SENSを最大にしていますが、マイクはSHURE SM58 ですと、これくらいに小さいです。明らかにUSBは出力が小さいですね。ただ、ゲインを最大にしてもUSB出力が小さいのって、オーディオインターフェースあるあるみたいなのですよね・・・。レビューユーチューバーで有名なさっさんの動画でもそういうオーディオインターフェースがありました(後述)。
ただ、やっぱり音はいいですねー。
なので、Audacityでコンプレッサーをかけると(デフォルト)いい感じになります。
これを、USB接続ではなく、オーディオ接続にしますと、この次のSONY ECM-PC60のようなノイズがのり、ちょっと耐え難い感じになります。
プラグインパワーコンデンサーマイク(USB接続)
SONY ECM-PC60 のマイクを、VT-4の前面のプラグインパワー接続をしました。
ただ、残念ながらこれらは、無音状態でもノイズが大量にのっており、使用には耐えられないかと思います。
VT-4は、内蔵マイクプリアンプが内蔵していないので、やっぱり音が小さいのですよねえ。。。
なので、今買うのであれば、VT-4と同等のボイチェン付きで、マイクプリアンプ内臓のBridgeCastかなーとはなります。
ローランド Roland ブリッジキャスト ゲーミングDACアンプ/オーディオインターフェース/配信用ゲーミングミキサー Mac/Windows/ゲーム機&モバイル対応 BRIDGE CAST : 楽器・音響機器
コンデンサーマイク XLR+ファンタムON(USB接続)
コンデンサーマイク MPM-1000 +ファンタム電源ONですと、しっかりゲインがふれています。現状では、VT-4でUSB接続でマイクが小さいの解決方法は、ファンタム電源XLRコンデンサーマイクを使う、ですね。
ですので、さらに、ライン出力であればコンデンサーマイク+ファンタムON は、音量にかなり余裕ある入力値でした。
ローカットフィルターは内蔵していますので、コンデンサーマイクが下振れするのは、たしょうフォローできるかと思います。
いちおう、MPM-1000で1人3役+エコーで収録したサンプルです。いちおうAudacityでコンプレッサーだけはかけていますが、ノイズ除去はしていません。USB接続でできればかなりクリアにとれます。
それでも、USBコンデンサーマイクと比較しますと、その半分くらいの小さい音量しか入力されません。VT-4側ではピークがついているにも関わらず、かつVOLUMEも最大にしているのにも関わらず、PC側にくる音が小さいので、ドライバや内部的な問題ですよね・・・。
ほんと、ライン出力でチューニングして、出荷された感じですよね・・・。
今後の、ドライバアップデートに期待、もしくはサポートに言い続けるしかないですね。売り切れ期間がながかったくらいの人気機種で売れたデバイスですので、ほんとうになんとかしてもらいたいですね。
>>Roland | ローランド公式(@MyRoland)/ Twitter
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コンデンサーマイク+アナログ入力で大きくなる
MPM-1000でファンタム接続、PCのマイク入力でアナログ接続して、ようやくVT-4の音を大きくする方法をみつけました。
こちらの動画はコンプレッサーもノイズ除去もしていません。無修正のボイスです。ようやくできました。PCとライン接続しています。
VT-4のマイクセンスは3時(75%)のところ、VOLUMEも3時です(ラインだとたしかVOLUMEは関係なかったかもですが)。
やっぱり、ローランド公式の動画のとおり、ライン出力でPC接続しないと、ダメなのですね・・・。USBですとPCからのループバックもできるのですが、仕方ないですね。
ライン接続なので、PCのほうもこれくらい下げて全然大丈夫です。デフォルトですと音割れすごかったです。
ただ、設定によって電気ノイズのジリジリ音がかなりしますので、各自の環境での最適なボリュームバランスを見つけてください。
VT-4で音が小さい、という人はローランド公式動画にもあるように、USBは捨てて、ライン接続にしましょう。
ローランド公式や楽器店ではアナログ接続
ローランド公式はアナログ接続
ローランド公式のVT-4動画がありました。
>>【Artist】VT-4 Sound Review [PART1:PITCH&FORMANT編]/ FUN RUMOR STORY – TaKey – YouTube
そこでは、マイクにかなり近づいて、しかもアナログ出力しています。
オーディオインターフェースとして使っているのではなく、ボイスチャンジャーとして使い、アナログ接続でおそらくは音量をあげているのだと思われます。
公式でも、声が小さいときのセッティングで、デモンストレーションしているのです。
島村楽器もアナログ接続
楽器販売大手の島村楽器のYouTubeでも、アナログ接続ですね・・・。
>>Roland Voice Transformer ” VT-4 ” – YouTube
ギガジンはUSB接続
ウェブメディアのギガジンで、USB接続のようなレビュー動画を見つけましたが、イヤホンで聴きますと、かなりホワイトノイズがでています。ただ、きっとこれは、かなりゲインを上げて、動画収録しているためだと思われます。
>>Roland VT-4で男性編集部員の声を女の子っぽく変換してみた – YouTube
残念ながら、VT-4のマイクが小さいのを大きくするならば、次のどれかかなと。
- XLRコンデンサーマイクでファンタムON
- ダイナミックマイクで、かなり近づいて録音し、後からコンプレッサー
- アナログ接続で、あとからノイズ除去フィルター
VT-4はノイズゲートもあるにはあるのですが、やはりかけすぎますと、今度は音声発生時にノイズがのるのです・・・。
レビュー系ユーチューバーもUSB接続の小ささを言ってた
VT-4ではないのですが、オーディオインターフェースでUSB接続で音が小さくなる機種をレビューしていました。
>>【激安高音質】AG03にも負けてない!べリンガーのUM2が安いのに高音質すぎる件 – YouTube
動画では、そのてんUM2は、音が大きいということでした。YAMAHAのAG-03は、ゲインとフェーダーがあるので、大きくできると。
たしかに、VT-4もある意味、ゲイン(MIC SENSE)とフェーダー(VOLUME)があるのですが、このVOLUMEが大きくできないのが欠点なのですよね。USBで音が小さいというのは、なんなのでしょうね。ここまで業界で認知されているなら、このUM2のように対策していても良さそうなものですよね。
VT-4のマイクが小さいことを匂わせる、希少な記事
ゆいいつ見つけたのは、モグライブさんでのレビューです。
>>魔王マグロナの「VT-4」徹底レビュー!本日解禁の新機能に見た“本領発揮”とは? – MoguLive
VT-3は単体運用だと音量が小さかったり、かといってマイク感度を上げるとすぐに音が割れてしまったりとなかなか難しかったのですが、VT-4は単体運用していてもその辺りが気になりません。
と書かれているものの、こうも語っています。
マイクの手前側にマルチバンドのコンプレッサーが入っててPCから細かく操作できるといいな、とか。(コンプレッサーは小さい音を大きく大きな音をおさえる)
やっぱり、VT-4のマイクが小さいのは、仕方ないのかなぁ、というのが結論です。
しかし、なんなのでしょうね、ローランドさんもわかっているでしょうに。
ファームウェアのアップデートとかで、何とかなるなら、何とかしてほしいとは思います。
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VT-4 声が小さいとの声
VT-4の実物を見る機会があったけど意外なほど小さい…
ガンプラの箱くらいあるのかと想像してたけどAG-03と同じかそれより小さいくらいの大きさしかないのね— ねぶい@VR (@Paratap_VRC) January 23, 2022
vt-4 OBSやdiscord通すと音量が小さいのかノイズゲートの設定が上手くできない( ´;ω;` )
— 雲母シロ☁️バ美肉Vtuber (@Kirara_shiro) March 5, 2022
ちょっとした困ったこと。
コンデンサーマイクでVT-4接続をしているけれど、VT-4側のゲイン調整だと音割れ直前まであげないとディスコ、スカイプの音量が小さいと言われる。
音量設定は各アプリ、win設定、全部MAXにしているからこれ以上システム側で上げることが出来ない。— かずぴー (@crossstitch3562) March 7, 2022