どのSNSが一番反応いいの?YouTubeやInstagramなど複数のSNSでインプレッションと再生率の違いを比較。発信する内容に応じてSNSを変えるとよいです。

わたしの動画では一番反応が良かったのはTikTokでした。1つの動画を複数のSNSに投稿して反応を見てみたら、TikTokがいちばんよくて、次は実はInstagramでした。Instagramも最近は動画に力を入れていますし、アルゴリズムにも特徴があるからかも。インプレッションと再生率を比較してみました。

SNSごとのインプレッションと再生率

インプレッションとは、どれくらいその投稿が表示されたか、です。どれくらい露出=目にとまったか、というデータと言ってよいでしょう。そもそも、目にふれることがなければ、再生はされません。

SNSごとのデータ

それぞれフォロワー数には違いがあります。

  • YouTube 約1.9万
  • Twitter 約8000
  • Instagram 約400
  • TikTok 約3.2万

フォロワー数だけみますと、YouTubeやTikTokが有利なようにみえますが、実際にはそうではないことがわかります。

それでは、それぞれのアルゴリズムの違いを解説します。

YouTubeではおすすめが強い

YouTubeでは、リスナーの見た動画履歴によって、好みが判定され、その好みに応じた動画が、おすすめに表示されます。

YouTubeでは、おすすめがアプリ起動時に表示されるため、もっとも強力に再生を誘引します。

そのため、上記の結果では、約1割弱のリスナーに届いていることがわかります。

そのうえで、タイトルとサムネイルの引きの強さで、再生率に影響します。とはいえ、たいていは10%前後です。

Instagramではハッシュタグ新着に活路

Instagramでは、基本はフォロワーのタイムラインの表示です。しかし、YouTube同様 10%近いのは、ハッシュタグの新着欄に露出する効果があるからです。

Instagramでは、ハッシュタグページの7枚目以降は新着が表示されます。新着はフォロワー数に関係がないため、平等にインプレッションさせてもらえます。そのため、フォローされなくとも、ハッシュタグさえつけておけば、10%という安定したインプレッションを確保することができます。

こうしてみるとフォロワー数に対して、そこそこ再生されているInstagramに、伸びしろを感じますが、それでも、Instagramは今後、アルゴリズムの変更が次々に実装されますので、楽観視はしないほうがよいでしょう。

インスタグラム、時系列表示の導入来年にも CEOが議会証言 | ロイター
https://jp.reuters.com/article/usa-congress-instagram-idJPKBN2IO01B

ついにInstagramがキーワードでのコンテンツ検索に対応。まずは英語から開始 – Engadget 日本版
https://japanese.engadget.com/instagram-interest-search-keywords-030522658.html

Twitterはすぐに流れてしまう

残念ながら、Twitterではあまりインプレッションを稼げませんでした。ですので、Twitterを活用している人は、自分の投稿もよくリツイートしていますよね。

今回は2%台という低いインプレッションにとどまりました。これは、アルゴリズムに関係なく、バズったかどうか、という投稿後の数字の影響が大きいアルゴリズムのためと考えられます。

つまり、Twitterではそもそもバズる投稿でないと、話題になりづらく、相性があるということです。

TikTokは低いインプレッションでも再生される

TikTokも、Twitter同様ひくいインプレッションです。これは、TikTokがYouTube同様、まずはおすすめを見ることが多く、おおくの場合、おすすめに載らなければまず再生されず、流れてしまうことを意味しています。

そして、TikTokのおすすめはAIがかなり絶妙な判定をしていて、リスナーの嗜好・投稿後の反応・曲のトレンド性など、絶妙なバランスで評価されます。

いっぽう、そこにはフォロワー数が関係していないことが知られています。反応がよいことは評価されるため、フォロワー数とは無縁かというと厳密には影響はしてしまっているのですが、単純な指標としてフォロワー数は関係ないと言われています。実際、アカウントをつくったばかりの人もで、TikTokではよくバズります。

そして、TikTokの場合、タイムラインに表示されば自動再生されますので、再生率がとんでもなく高くなっています。

TikTok人気の背景には投稿のしやすさがある

TikTok

米国ではTikTokはすでに、YouTubeの利用者数をこえました。

米英でTikTokがYouTubeを上回った理由とは? YouTube優勢の日韓と比較して考えてみた(リアルサウンド)
https://news.yahoo.co.jp/articles/340e64e495af5720d87ef1021bbd77c208be40df

これにはさまざまな要因があるとは思いますが、わたしが思う一つの理由は、この投稿のしやすさだと思います。投稿しやすいことでさまざまなコンテンツがあつまり、結果として、多様な人を引きつけることに好影響している、と。

前述のように、TikTokではタイムラインに表示されれば再生されます。つまり、これは、サムネイルなどメタ情報の作り込みをしなくてもよい、とも言えます。

YouTubeやInstagramなど、多くのSNSではコンテンツを、サムネイルやタイトルなどメタ情報でパッケージして投稿する仕組みになっています。この作り込みによって、再生率が大きく影響することになります。

しかし、TikTokではすぐに再生されるため、そもそもタイトルやサムネイルという概念が存在しません。つまり、クリエイターはコンテンツそのものの制作に専念でき、投稿頻度も増やせるのです。

近年、YouTubeやInstagramは競争がはげしくなっており、サムネイル制作やタイトルのキャッチ制作などコストは上昇傾向にあります。しかし、TikTokではそれがいらないため、動画制裁そのものに注力できることになります。

また最近では、3分までの長尺の動画にも対応しましたので、よりTikTokについやす時間が増える、という好循環ができたのでしょう。

SNSごとにカルチャーがあり投稿は相性を考える

SNSごとのグラフ

ただ、そうした機能面がすべてかというとまた別です。

SNSはその機能からも、よびよせる投稿者やリスナーも異なります。また、そうした利用者の嗜好をふまえアルゴリズムも変化します。

そうした複雑にからんだ結果、そのSNSごとの雰囲気が醸成され、そうした雰囲気を好む人が、さらに集まるという人流になっています。そして、一度とどまったリスナーは、あまり他のSNSに行くことはありません。

ですから、今後TikTokが伸びたとしても、それぞれのSNSにいつづけるユーザーがいることも事実です。ゆるやかには移動はあるでしょうけども、そうしたリスナー層の違いは歴然と存在します。

ですので、SNSへマルチポストするよりは、まずは一つのSNSで成功をさせ、そのうえでそれぞれの違いを考慮したマルチポスト戦略がのぞまれるでしょう。SNSごとに文脈を変えることが、それぞれのファンを獲得する王道なのです。それは、有名インフルエンサーでもすべてのSNSで成功している人が少ないことからも自明です。

クリエイターは発信する内容におうじて、まずは相性のよさそうなプラットフォームを選び、そこに注力するとよいでしょう。

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