蔦屋書店・代官山は新しい書店のあり方を最大限に模索していました。
こんにちは、書店めぐり大好きカグア!です。
本記事では、代官山にあります蔦屋書店をレポートします。
CCC(カルチャーコンビニエンスクラブ)が、全国に展開する注目される業態に迫ります。その狙いや戦略とは。
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蔦屋書店代官山とは
蔦屋書店代官山は、正式には「代官山 T-SITE」といい、蔦屋書店を中核とした生活提案型商業施設です。書籍だけでなく、さまざまなイベントやDVDレンタルなど、コンテンツの発信テーマパークとでも言ってよいくらいのエリアです。
たしかに、エリア内にさまざまな商業施設があります。
>>代官山 T-SITE
年末年始や営業時間などはこちら。
>>代官山 T-SITE年末年始営業時間のご案内
ブログもあります。おしゃれなイベントが盛り沢山。
>>代官山 蔦屋書店 オフィシャルブログ
Instagramもやってます。
>>代官山 蔦屋書店 代官山T-SITEさん(@daikanyama.tsutaya)Instagram写真と動画
残念ながら店内は撮影禁止。ご覧になりたい方は、食べログには投稿写真がたくさん投稿されているようなので、そちらをどうぞです。
>>内観写真 : スターバックスコーヒー 代官山蔦屋書店 – 代官山/カフェ [食べログ]
もしくはGoogle画像検索。
>>蔦屋書店代官山 – Google 検索
照明はほとんどが間接照明で、落ち着いた空間、DVDレンタルのフロアなどは、高級ホテルのラウンジのようなじゅうたんが敷き詰められており、書店というよりは、海外のどこかおしゃれな図書館に来たかのようです。
エリア一帯がおしゃれ空間
代官山の一等地にこれだけのエリアを確保しただけあって、相当の力の入れようです。
代官山の駅近くにこれだけの敷地面積とは凄いです。
ワンちゃんのリードかけも犬の形でいちいちwおしゃれです。ペット専用の水栓トイレまである。ほほー。
アサヒ一六茶のカフェもあって行列が出来ていました。
シェアサイクルのステーションやバス停もあるようで、商業施設としてのビジネスも目指しているように感じました。
>>シェアサイクルCOGICOGI(コギコギ)
スターバックスはTSUTAYAが運営のFC店舗がはいっています。外で飲んでも温かいおしゃれストーブがたくさんあります。
駐車場は料金上限はなく、利用時間に応じて課金されます。とはいえ、購入者はお得になるような料金体系です。
・蔦屋書店利用で30分無料
・お買い上げ2000円で1時間無料
・お買い上げ5000円で2時間無料
・15分300円
※2016年2月現在
単純計算で1時間あたり1200円。代官山駅前のコインパーキングに比べますと、割高に設定に感じるかもしれません。しかし、お買い上げに応じて無料になりますので、購入者にとっては負担にはならないでしょう。
ちなみに、代官山駅周辺の駐車場(コインパーキング)の相場は時間600円で上限2200円ほどです。
蔦屋書店代官山の駐車場の混雜ですが、私たちが行った2月の祝日の午後でも、空きがそれなりにありましたので、停めやすいかとは思います。
蔦屋書店代官山の店内
モーニングクルーズというイベントも開催されています。
>>(3) 代官山 蔦屋書店 クルマ・バイク コーナー
2FにはDVDなどのレンタルやキッズの書籍エリアがあります。DVDなどは、相当の種類があり、人気TVシリーズ全巻などがそろっていて、まとめ借りしちゃいそうです。
その他、Instagramの店舗タグ検索でたくさん画像が見つかります。ご興味がわいた方はこちらもどうぞです。
>>代官山 蔦屋書店 DAIKANYAMA T-SITE • Instagram写真と動画
蔦屋書店のビジネスモデル
こうして見てみますと、蔦屋書店が、従来の書店運営とは違う枠組みで考えられていることがわかります。戦略的には、書籍のもつ集客力を最大限に引き出し、書店という空間を最大限に活す興味深い試みになっています。
そして蔦屋書店代官山では、TSUTAYAの戦略の本質を考えるヒントになりそうな、ある事象に気が付きます。
・ライトノベルの扱いが無い。
・スタバは蔦屋書店自体が運営しているFC店舗。
・大型書店でお馴染みの、レジ前の行列が無い。
(わたしが行った時だけだったかもしれませんが)。
そのことについては、こちらのレビューに書いてありました。
>>『アトレ浦和New OPEN!早速スタバの「浦和 蔦屋書店」に行ってきました』by マキパパ : スターバックスコーヒー 浦和 蔦屋書店 (STARBUCKS COFFEE) – 浦和/カフェ [食べログ]
蔦屋書店は家電店も含めますと、2016年2月現在、京都岡崎、浦和、二子玉川、梅田、湘南、函館に展開しています。どの店舗もとてもおしゃれです。
>>店舗一覧 – T-SITE LIFESTYLE[T-SITE]
蔦屋書店ブランドは、郊外型の大型複合店でも利用されることがあります。いっぽう今回の代官山などは、おしゃれな空間としての売り方を模索する展開の1つなのかもしれません。
これまでの画像を見ると、書店というよりもおしゃれな図書館、という印象を持つ人も多いのではないでしょうか。その先に何があるのかは、CCCもまだ試行錯誤中なのだとは思います。
いずれにせよ現時点では、集客の成功は誰の目にも疑いがありません。決算などからも試行錯誤とみられる投資がある、との記事が多数見つかる昨今ですが、今後もCCCの動向に目は離せなさそうです。
CCの戦略を考えるヒントになる書籍
TSUTAYAの謎: 川島 蓉子
面白い本です。増田社長の考え方がよくわかる。幼少期の話は興味深いし、お世話になった3人の女性へ恩返ししたというのが起業の動機というくだりがなんともイイ。
はじめて語られる企画の「虎の巻」 | 増田 宗昭
本書は、CCCがこれまで20余年間行なってきたことを通じて、「企画」とは何か?、企画を売るためにはどうすればよいか?について、増田さん自身のお考えを述べておられています。
知的資本論 すべての企業がデザイナー集団になる未来 | 増田宗昭
本が大きい割に文字数は少なめ…おそらく、空白部分も意味があるんでしょう。2、3度読んでも増田さんの思考が見えなかった…ぼやけて感じるものはあるが、これを自分の仕事にどう関連付けるか?非常に難しい。
情報楽園会社 | 増田宗昭
内容的に1996年のままのことが書かれていて(使われる写真や表記もそのまま)また文中に作者のフォローや追記もなく、なぜ今復刊する必要があるのか語られることもなく正直なぜ復刊したのかよくわからない。
創業者の本がどうしても、辛辣なコメントがつくのは仕方ないんですかね。おすすめは、川島さんの書籍ですね。
関連情報リンク
いわゆる郊外型の巨大複合店としての蔦屋書店とは、別のブランド展開ような感じです。
>>日本最大のTSUTAYA、仙台にオープン――売り場面積は約3000坪 – ITmedia eBook USER
CCC創業者。
>>増田宗昭 – Wikipedia
TSUTAYAは2011年に上場を廃止していますが、その後の戦略などを解説。
>>CDレンタルショップが激減している今、ツタヤやゲオはどうしてるの? | Synapse Diary
そういえば、図書館問題というのもありましたね。
>>TUSTAYAのCCC、業績ってどうなの?試行錯誤の真っ最中 | 「株価プレス」
T-ポイント事業についても論じて欲しい!
>>TUSTAYAのCCC、業績ってどうなの?試行錯誤の真っ最中 | 「株価プレス」
T-ポイント事業について。やはり事業規模は大きい。主力はTポイントとFC収益なのですね。
>>CCCが上場廃止を選んだ理由を考えてみた。(Tポイントのビジネスモデル) – BEST BEFORE
もはや取次としても業界4位に位置する。
>>書店売上げランキングTOP5がどこか知っていますか? – 60坪書店日記
書店はあゆみBOOKSが取次の傘下に入るなど、業界再編まっただ中。
>>『火花』のヒットでも太刀打ちできない本屋の苦しい実態……2015年出版流通業界10大ニュース【前編】|サイゾーpremium
Amazonは直販を増やす機会を狙っています。
>>出版流通を揺るがす”終わりの始まり”…取次化する巨人・アマゾンにすり寄る出版社たち【1】取次再編|サイゾーpremium
銀座にもいよいよ登場。
>>行き着く先はアート TSUTAYA・増田氏、消費を語る :日本経済新聞
まとめ
蔦屋書店代官山は、公式ホームページでもキャッチ画像に使われるほどのおしゃれな店舗。それに違わぬおしゃれ空間でした。
代官山 オトナTSUTAYA計画 | 増田宗昭
1時間くらいでさらっと読めるのですが(「企画書」ですから)、私がここ数年、「そうじゃないのかな〜」とぼんやり思っていたことがずばっ、と一行で書いてあって、ページをめくるごとに腑に落ちました。
試行錯誤への投資は今後も続くと見られますが、これらのハードをどう生かしていくのか、という手腕に今後も注目が集まりそうです。
既存の競合書店がどう戦って、良い所をどう取り込んでいくのか見守っていきたいです。
行かれたことが無い方、ぜひおすすめですよ。
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