オーディオブックでナレーションの音声を収録したとき、気づいた学びを備忘録的にまとめます。機材や環境を整えればいいというわけではなく、読み手のメンタルの部分もかなり大きいので紹介します。
ナレーションしたオーディオブック
オトバンクさんが運営されていますオーディオブックJPさんの、オリジナルコンテンツとして収録をしてきました。
おっさんユーチューバー
オーディオブックJPは、国内屈指のオーディオブック販売サイトで、アマゾンやAppleやGoogleなどにもオーディオブックを卸しています。そんな大手さんでオーディオブックを出させて頂けることとなりました。
- 企画提案・会議
- 原稿提出
- 第1回収録
- 第2回収録
収録はそれぞれ3時間、スタジオを予約し、収録は実質2時間といった感じでした。それでも素人のわたしはけっこうへとへとになりました・・・。いろいろとご指導いただきありがとうございました。
さて、そのときのことで、動画収録にもヒントになりそうな示唆がたくさんありました。もちろんたぶん、そのかいわいの方々には当たり前のことだと思うのですが、自分への備忘録としてまとめたいと思います。
オーディオブック収録を終えて
読むときの気持ち
わたしはあらかじめ原稿を用意して臨みました。オーディオブックによっては、セミナー収録のように台本がないものもあります。しかし、わたしはさすがにアドリブは難しいと思い、事前につくりました。そして、あらかじめ先方におくり、確認してもらいました。
ですので、当日はそれを読み上げて収録する、というスタイルになりました。しかし、それでも素人ですから、声がやはり聞きづらいというか、ダメダメでした。当時、言われたのは以下のようなことです。
- 原稿を読んでいる感がつたわってきてしまう。
- 目の前にいる誰かに話しかける気持ちで読んで。
たしかに気持ちとしては、「間違えないで読もう」という気持ちが強かったと思います。ただ「気持ち」というもので、そんなにかわるものか?もっと具体的な所作はないものか、ととまどいました。
しかし!
実際に、「相手に話しかける気持ち」で読んでみると、自分でもわかるくらい、明らかに声のトーンがかわりました。こんなにも変わるものかと、とても驚きました。
ただ実際には、ちょっとそれも「くどくなりすぎる」ようでw、意識はするが基本読み上げで良い、と言われました。・・・難しいですね。
集中はもって2時間
収録の後半、だんだんと読み間違えが多くなりました。1時間ほどして休憩をはさみましたが、それでも2時間が限界でした。
集中力が続かなくなるのを感じたり、口のまわりの筋肉が言うことをきかなくなってきたり、と。何時間も収録をする声優さんたちは本当にすごいのだなと改めて実感しました。
文章を短く話しやすくする
同じ語尾を連続させない
「~と思いました」「~でした」など、自分がよく使うフレーズは、気にかけないとおのずと増えてしまうものです。じっさいに声にして出しますと、その違和感はとても大きいです。
つい書き言葉で書いてしまう
原稿なので話すことを前提にした言葉づかいをするべきです。しかし、声に出してみると「これ現実じゃぁ言わないよな」という違和感も感じる箇所もしばし。
- 「困難を極めました」は「困難でした」
- 「影響することは自明でした」は「影響することは明らかでした」
- 「当たり前のことに帰結しました」は「当たり前のことに気づきました」
言葉にしてみるとかなり言いづらい
難しい言いまわしではないのに、まわりくどい言い方になって噛んでしまうフレーズも多くみつかりまいた。とくに「~のかたがたには」という丁寧語。言葉にするため、どうしてもていねいに言おうと思うあまり、ちょっと長くなってしまうのですよね。このあたりは難しいですね。
アクセントやイントネーション
さすがにこのあたりは、プロがいるくらいですから、私などは全部をすべて完璧な抑揚で言えるはずはありません。たださすがに、「辛い」を「ツライ」という癖があり、さすがにこれは直すのがかなり大変でした。
NHK日本語発音アクセント新辞典 |, NHK放送文化研究所
やはりこうした辞書にも、いちどは目を通しておくだけでもいいのかもしれません。
本当に苦手なフレーズがある
ユーチューバーをやっていたことと、ある程度の講師歴があったことで、わたしはしゃべりには少しは自負はありました。ただ、どうしても聞き取りにくくしゃべってしまうフレーズに気づきました。収録前に自分でも声に出してみたつもりではいたのですが、何時間もかけて本気でしゃべってみると、やはりどうしてもいいづらいというフレーズがあるものだと、あらためて思いました。最初からわかっていれば、事前に練習をできたと少し悔やまれました。
耳に入るものはかなり繊細
耳に入るものって、一言であっても違和感の感じかたが大きいですね。文章で目にするぶんには、あー難しいことばつかってるなぁ、で済まされる箇所も、声にするとものすごい違和感。ファクトチェックはもちろんですが、本当に1つ1つの言葉を、丁寧に校正しないと通用しないな、と思いました。
おっさんユーチューバー
関連情報リンク
オーディオブックJPさんです。聴き放題サービスが人気です。
>>オーディオブック聴き放題 30日間無料 – audiobook.jp
オーディブルはアマゾンのオーディオブックです。
>>オーディオブックの収録現場に密着!俳優 田中哲司さんが語る朗読の難しさ|@DIME アットダイム
はじめてのナレーションって、緊張しますよね。
>>伊原六花、思い出のバブリーダンス大会番組でナレーション初挑戦 | マイナビニュース
問題読みもほんと大変ですよね。というか、素人はできないですよね・・・。
>>100人分のクイズ問題を受け取るのは収録直前!?『99人の壁』ナレーター・小坂由里子インタビュー | QUIZ JAPAN
ナレーションはほんと重要ですよね。
>>『なつぞら』内村光良は失敗? “NHK朝ドラ”ナレーションは大胆抜擢だらけ!! | 日刊大衆
まとめ
- 声に出すとわかる、違和感のあるフレーズ
- イントネーションは難しい
- 気持ちがかわるだけで変わる声色、すごい
今回、おもいがけないご縁で実現したオーディオブック収録。関係者のみなさま本当にありがとうございました。とても気持ちよく進められました。
声に出す大切さを学ぶことができました。また、原稿の品質をたかめるということへの熱量は重要だけれども、無限ではないという気づきもありとても有意義でした。
発売までもうしばらくお待ちください。お疲れ様でした!
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