本ブログでも紹介しましたXfolioのように、クリエイターが自分の作品や実績を、より手軽にきれいに魅せられる、ポートフォリオサイトが盛り上がっています。今回紹介しますforiioは2018年から開始したクリエイター向けのポートフォリオサイトで、すでに3万を越えるクリエイターが登録しています。
foriioとは
>>foriio – すべてのクリエイターにポートフォリオを
創業したのはヤマダヒロヒトさん。デザイナーとして多くの企業で活躍されたのち、独立して、2018年7月、クリエイター向けポートフォリオサービスforiioを立ち上げました。
>>Hirohito Yamadaのプロフィール – Wantedly
foriioのビジネスモデル
foriioの特徴的なところは、他のポートフォリオサイトとは大きく異なります。
他のポートフォリオサイトでは、クリエイターへの、月額支援や販売などの手数料でビジネスをまわすことが多いものです。しかし、foriioでは、どうやらクリエイターと企業とをマッチングすることを主に置いているようです。実際、そうした法人カスタマーの募集もあるなど、他のクリエイター支援サイトとは一線を画します。
>>クリエイティブ業界に恩返しがしたい 〜foriio β版リリースに寄せて〜 | 株式会社foriio
創業までの思いをヤマダさんはWANTEDLYでつづいっています。
僕たちが働く業界は厳しく、人を罵倒し蹴り倒すのは当たり前。気合と根性を見せる気がないならチームの中で仲間はずれにし…というような、破綻した慣習根付いていて、その慣習が嫌だと思っていても自分の下に人が入る頃には自分にされた事と同じ事を下にしてしまっているというような、負のループがフル稼働してしまっている状態でした。(中略)素敵で夢がある業界だと思うからこそ、多くの友人や同志と出会えた業界だからこそ、負の部分をちゃんと問題点として捉えて改善していきたいと思いました。それが、自分が次の10年かけて取り組みたい事だなと。
>>クリエイターのマッチングサービス|foriio match
法人向けにはforiio matchというサービスを展開し、クリエイターと企業とをつなぐビジネスを展開しています。すでに多くのプロダクトが誕生しており、実績もそこからおおく確認することができます。
さらに、foriioではそうした実績をクレジットすることも可能で、じっさいにクレジットされたクリエイターを簡単に確認できる機能も有するなど、まさにクリエイターに特化したポートフォリオサイトになっています。
クリエイター向けの支援も充実しており、おそらくここも企業とのコラボ的な位置づけなのだと思われます。
ただそれも、企業にとってもクリエイターにとってもウィンウィンですので、ほんとうにうまいと思います。
対法人むけのデザインに特化
foriioはそうした法人向けに活躍するクリエイターに特化した機能に厳選されています。
とくに注目は、ファイルフォーマットを考慮することなく、アップロードするだけで自動的に、ポートフォリオに最適な画像に自動変換しきれいな見た目にしあげてくれることです。
Patreonなどのパトロンサイトでは定番の月額課金などの、直接的な収益化の機能はいっさいありません。完全にポートフォリオに徹したつくりになっています。
- デザイナー
- アートディレクター
- イラストレーター
- 振付師
- 小説家
- メカニックデザイナー
- 漫画家
- ウェブデザイナー
- ライター
- 編集者
- マーケター
- 作詞家
- 音楽クリエイター
- ペン画家
- モデラー
- ドッター
- プログラマ
- その他
ピックアップページをみるだけでも、これだけ多くのクリエイターが登録しています。もちろん他にも多くのクリエイターが登録しており、すばらしいポートフォリオをみているだけでも、幸せな気持ちになります。
それくらいクリエイターへの負担軽減に、腐心して設計されたという意思をかんじます。
もちろん、さらに使いこなしたいクリエイターには月額課金のプロ版も用意するなど、まさにプロ向けのツールとして安心感があります。
わたしもつねづね、クリエイターエコノミーでは、各プラットフォームに有料でもよいので、上級者むけの機能を用意してほしいという投稿をたびたびしています。foriioではそうした声にもしっかり対応するなど、地に足のついたサービスだと実感します。
foriioの躍進がとまらない
国内では、イラストレターや漫画家といった静止画のクリエイターに特化したパトロンサイトが隆盛してきました。
また、SNSリンクまとめサイトでは、多くのサービスサイトが立ち上がり、カオスな状況となっています。
そのような状況下で、自分はどのサイトを使ったらいいのかわからない、他の登録クリエイターを見るとちょっと自分にはあっていないのでは、とサイト制作に躊躇しているクリエイターに、foriioはまさにうってつけのサービスだといえます。
>>foriio – すべてのクリエイターにポートフォリオを
foriioは無料でつくれて、すぐに使えますので、自身のポートフォリオ置き場としてぜひ活用してみてください。
案件を発注する企業の側も、発注時のNDAや著作権や作品公開などの契約面で、クリエイターに喜ばれる条件の案件に、人が集まりそうな流れになるかもしれません。
これからもforiioに注目していきたいとおもいます。