デジタルデータを手軽に販売できるプラットフォームがあります。elu というサービスで、画像、音声、動画などをアップロードして、手軽に販売することができます。招待制ですが、SNS上に招待コードはたくさん投稿されていますので、すぐに出品することができます。
eluとは
>>elu[エル] -どこよりも簡単にデジタルデータを販売しよう-
アル株式会社が運営するデジタル販売に特化した販売システムです。
いわゆる楽天やメルカリのようなポータルサイトがあって、そこに見に行って、いろいろ探すというマーケットプレイスというよりは、個人が販売ページを個別につくって、自分のSNSで宣伝して販売する、という販売システムに寄せた作りが特徴です。
販売されている多くのデジタルデータ(一部、壁掛けの絵にできるものもありますが)は、Twitterで多く見ることができます(公式サイトからも出品一覧へはTwitter検索にリンクがはられている)。
ですので、Twitterアカウントがあれば、誰でも手軽にデジタルデータの販売ができることが特徴です(実際、新規登録でもTwitterアカウントの連携を求められます)。
ただ、eluは招待制です。始めるには招待コードが必要です。ですのでよかったら、わたしからの招待コードをおつかい下さい。
>>デジタルデータを販売できるelu。
招待コードを詳しく見る
eluで販売できるデータ
招待されて新規登録した、初期状態で販売できるデジタルデータは以下です。500円から50000円まで値付けが可能です。※招待枠のクリアに応じて上限は変わります。
- 画像 JPG、PNG、PSD、AI
- 音声(上限100MB) MP3、WAV
- 動画(上限100MB) MP4、MOV
音声でしたら、MP3のファイルをアップロードし、タイトルや商品概要、値付けなどをすれば、すぐに販売できます。販売戸数や販売期間なども設定できますので、限定数を販売、ということもでき、かなり柔軟な売り方ができる点も魅力です。
じっさい、eluの公式ヘルプではiPhoneの音声メモをつかって、音声データを出品する方法が紹介されています。スマホの画面ですべてが完結し、その簡単さがよくわかります。
スマホで撮影した画像や動画、音声を販売なども簡単にできそうです。
ちなみにわたしの販売商品一覧ページはこちらです。eluは、URLがかっこいいのも魅力の一つです。https://elu.jp/kagua
なおショッピングサイトではないため、出品者ごとにページデザインをすることはできません。また、売上金の振り込みは 残高が2210円以上からです。なので、安くたくさん売るというよりは、最低3000円のデジタルデータを作り、どんなデータなら3000円で買ってもらえるかなー、と考えるマーケティングがあっているような気はします。
プロフィール文には、URLを書くとジャンプできるようなので、自分のリンクツリーなどURLを掲載すると宣伝になると思います。
データ販売のリスク
eluに限ったことではありませんが、デジタルデータを販売するときのリスクも、クリエイターとしてはあらかじめ理解した上で、データ販売をしましょう。
販売したデータは複製ができてしまう
eluでは、NFTやソーシャルDRMなどの、著作権処理はされません。
ですので、残念ながら販売されたデジタルデータは、複製が可能です。もちろん、規約上認められるものではありませんが、そうしたリスクに対応するのも、クリエイター本人になります。
いっぽう、NFTに対応していますと、複製はできてしまいますが、最初のデータの出本は証明されますので、少しリスクは軽減されます。先日、ユーチューバー事務所大手のUUUMがそうしたマーケットプレイスをリリースしていました。
>>UUUMグループ会社がNFTマーケットプレイス「HABET」をローンチ – |みんなの仮想通貨
ソーシャルDRMというのは、購入時にそのデータに個人情報が自動的にうめこまれ、そのデータを拡散したならば購入者本人がさらされることになるので心理的に複製を防ぐことが期待できるという仕組みです。おもに電子書籍の界隈で広まっています。
>>ソーシャルDRMに合本機能――JTBパブリッシング「たびのたね」はこうして生まれた – ITmedia eBook USER
ただ、昨今では、たんなるデータよりも、その創作過程自体に価値があることが多いため、データが流出してしまうことへの価値の目減りはそれほど気にしなくともいいのかもしれません。
基本、返品は対応していない
eluでは自動的に、特商法の表記がなされますので、ほぼテンプのとおりとなり、出品者の誰しもそのままのを使うケースが多くなります。
特商法というのは、通販を行う事業者であればかならず表記しなければならない、消費者を守るための法律です。eluでは以下のように書かれています。
返品等についての特約に関する事項
商品に欠陥があり、当eluが認める場合を除き、返品には応じません。
基本的には、ぼかしの状態である程度は確認できたり、音声であれば冒頭10秒がきけるので、お試しした上で買っているのだから、基本返品は認めません、という趣旨かと思います。
ただ、購買者が増えれば増えるほど、返品へのリスクは増えるはずです。そうしたとき、規約に書いてあるからとつっぱねられる人ばかりではないと思われます。ただ、そうした対応をするにも、基本的にeluには問い合わせフォームがなく、Twitterへ飛ばされます。
購入者がelu内では連絡をとれないようになっています。そうした一般的なショップと違う作りは、なにか今後トラブルが起きる可能性はあるかもしれません。
ただ、これも、そもそもプロセスに価値があると考えますと、それほど気にしなくてもいいのかもしれません。
ポータルとしての導線よりクリエイターからの導線重視
メルカリやミンネのように、ポータルがあってそこへの集客が期待できるマーケットプレイスの場合、ポータルから見つけてもらえる可能性=導線があります。
しかし、eluの場合は、そうしたポータルはありません。公式ドキュメントにも書いてあるのですが、同社が提供するクリエイターのライブ配信サイト・ゼロフォースタジオでライブをして、その流れで売れる、ということがあるそうです。
つまりクリエイターファーストな販売方法ですので、集客(というか創作活動のなかに販売も組み込む)も自ら行う必要はあります。
ただeluは、出品自体は無料ですので、そこはあまり深く考えなくてもよいとは思います。
流通総額は増えているそうです
こちらの記事によりますと、出品数は増えているとのこと。
>>デジタルフリマ「elu」開始2カ月・5,000人が2,500万円売買の好発進、クリエイターエコノミーは新たな局面へ | BRIDGE
ただ、流通総額については、キングコング西野さんの販売だけで、2200万円ありますところは、さしひいて読むと良いと思います。
記事は、かつてのGumroadなどにも触れていてとても勉強になります。
クリエイターエコノミーの新たな販売方法
eluは、デジタルデータ販売を手軽に、身近にしてくれるサービスです。
クリエイターエコノミーにおいては、創作物を手軽に柔軟に販売できるサービスとして、選択肢がまた一つ増えたことになりそうです。
いっぽうで、どんな販売方法でもそうなのですが、リスクと特性をしっかり理解したうえで、ファンに創作物を届けたいものですね。
これからもクリエイターエコノミーに関するニュースに注目していきたいと思います。