ブログで稼ぐマネタイズには電子書籍の出版がおすすめ

ブログで稼ぐ方法(マネタイズ)を考えるとき、記事の有料化を検討する人も多いのではないでしょうか。

先日わたしが電子書籍をストア配信した経験から、記事やテキストを電子書籍にしてAmazonなどで販売する、というマネタイズの方法について解説します。

本記事の執筆は、ブロガー歴12年目のカグア!(@kagua_biz)です。なお、情報は2016年10月時点でのものです。ご注意ください。

ブログで稼ぐときの注意点

Nickel and a króna
Photo:license by sillygwailo

この記事で想定する収益化

最初に前提を確認しておきます。ブログは、もはやWebという一媒体のひとつにすぎません。ネットでユーザーに接触するには、もはや多くの経路が存在しています。アプリ、YouTube、SNS、そしてWebのうちのブログ。そして、これからもその細分化の流れが広がる、細分化する流れは強まると思っています。

そのような状況下で「ブログで稼ぐ」ことを定義し、わたしなりに収益化(マネタイズ)しやすい販売経路を積極的に探すアプローチを紹介する、というのがこの記事の趣旨です。核心としては「自社商品を作ろうよ」です。

ブログで稼ぐ一般的方法

  • ブログ内で有料記事を配信
    (システムが必要)
  • 有料配信ブログASPを使う
    noteや有料メルマガ利用など)
  • ブログにディスプレイ広告やアフィリエイト広告を載せる
    (PVがすべて)
  • ブログのファンとつながる(サロンや信頼度を活かしたアフィリエイト)
    (リピーターを作るなどコアなファンを掴む必要)

おそらくこれらの一般的戦術を「ゼロからはじめようとする場合」は、もうすでに厳しくなっていると実感しています。わたしのブログは月間約80万PVがあるのですが、上記のいずれでも「家族を養い住宅ローンを返し続ける」という意味では成功していません。

前述のように、もはやブログ以外で魅力的なメディアが活況な現状においては、今後も厳しくなるトレンドは変わらないのかと思って戦略を練るようにしています。

安定収益に成功しているブログ戦略

やはりブログを入り口にしたオリジナル商品の販売や業務委託や受託と思います、安定を考えるならば。

もちろん、一部の有名ブロガーやYouTuberはそれに限らないでしょうけども、わたしのまわりでは少なくともそうです。そしてわたしもまた、法人相手の受託を行い、生活を17年間、安定させてきました。やっぱり、安定させるためには法人向けなのですよね。実際、先日もたまたま書いたブログ記事を見つけてもらい、おおきなビジネスに繋がったケースもありました。検索はほんとうに一般的な所作になってきたなと実感した瞬間でした。

そして、今検索自体も細分化している現実は忘れてはいけないと思います。そもそも検索ボリュームも増えるのかというリスク管理も。

モデルのGENKINGさんはGoogleではなくInstagramを検索で使うという発言に対する記事。
>>GENKINGさん「Googleは使わない」発言から考える、プラットフォーム分散時代のSEO ++ SEO HACKS公式ブログ

Amazonの圧倒的な商品力の認知により、商品検索のポータルになっているのでは、という調査に対する考察記事です。
>>検索もアマゾンの時代? 5割超のユーザーは商品探しでグーグルよりもアマゾンを使う | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ | ネットショップ担当者フォーラム

ブログは、これらの世の中の動きの中の主に「Google・Yahoo!」に狙いを定めた集客、ということを今まで以上に、また2016年10月現在発売されているさまざまなSEO関連の書籍やネット上の情報以上に、意識しなければならないと考えています。「上昇トレンド」の集客のパイは、1つの検索ポータルに限定した戦術をとっている限りは、おそらくは減っていくのではないかと思うのです。

集客よりもそこからのマネタイズが難しい

そういう状況下のなかでは私は、「来た人を逃さない」戦術が、より重要になってくると考えます。

こちらは、今年の下期のわたしのブログのGoogleアナリティクスによる訪問数の推移です。Pokémon GO とニンテンドースイッチがキレイにバズってます。そのときに必要と思われる記事を、他のニュースメディアが書かないような視点で、リッチな文章で提供した結果です。
ポケゴーとニンテンドースイッチ

リッチといっても私には文才はありませんので、とにかくオリジナルの記事で、必要と思われる内容とある程度のボリュームを盛り込んだ、というだけです。それらを少し気をつけるだけで、ブログの集客についてだけいえば、数が取れることを痛感しました。ただそれは単なる集客で、そこからの収益はほとんどありませんでした。

いっぽう、この10分の1の集客でもしっかり稼ぐブログ記事もあります。つまり何が言いたいかというと、買いたい人をしっかり集めるブログ記事を書くことが重要ということです。

ブログの課金は難しい

Stranger #4 (ooc)
Photo:license by draganbrankovic

ブログの有料記事配信などを行うために、たとえばログインシステムやPAYPALなどの課金システムを構築するなどは、初心者にとってはとても困難です。

ましてセキュリティを考えますと、逆に、うかつに手を出すべきでもない、とさえ考えます。稼ぐのに最短で最適な経路を定期的に吟味し、利益を最大化しリスクを最小化する視点が欠かせないと思います。

課金プラットフォーム利用のメリット

そこで、本記事では、課金に慣れているユーザーを多く保有している、Amazonなど電子書籍ストアへ、記事や記事に加筆した文章を販売して、マネタイズしようという試みです。そのメリットは以下のようになります。

  • ストア内で目に留まれば課金のハードルは低い
    (まったく知らないサイトでクレカの登録は難しいでしょう)
  • 売れればブログの広告掲載やアフィリエイトよりも利益率は良い
    (あくまで売れればですが)
  • 自分のプロダクトなので値付けを管理しやすい
    (広告やアフィリエイトなどは料率が変わる可能性があるなど不確定要素も大きい)
  • 競合が出やすく検索結果に左右されやすい
    (ブログはもうかなり敷居が低くなっています)

自社商品を作ろう

そこでわたしがおすすめしますのが、ブログ記事もしくは販売用に加筆した記事の販売です。自分だけのオリジナルコンテンツですから、値付けなど管理しやすく、値段次第では応援的に買ってくれる人もしれないという売りやすさも魅力です。また、Kindleだけで販売するのであれば、キンドルアンリミテッドという読み放題サービスへも配信しますと、さらに読まれ易さの敷居は下がることになります。

ストア配信した電子書籍をぜひ読んでください、とSNSで拡散しますとすぐに売れるかもしれません。買ってもらえる有料記事をブログ内で行うより、売る方もはるかに手間が少ないではありませんか。

そして、もう電子書籍をつくるのはとても簡単になってきました。テキストファイルをEPUBというファイル形式に変換するだけであり、その変換ツールも無料で使えるのです。これはやらない手はありませんね。

電子書籍の販売方法とプラットフォーム

電子書籍を作ることはとても簡単です。電子書籍ファイルフォーマットとして、広く普及しているEPUB形式のデータを作るだけなのです。ブログを使いますと、文章を簡単にHTMLに出来ますように、EPUBもツールを使いますと、もはやとても簡単に作成可能です。

EPUB作成ツールとして、でんでんコンバータは多くの実績があり、無料で使えます。
でんでんコンバーター
>>電書ちゃんのでんでんコンバーター – でんでんコンバーター

本文のテキストファイルと表紙につかう画像ファイル(必須ではないけれどストア配本するとき結局は必要になるので作っておくほうが良い)をアップロードしますと、すぐにEPUBが作成されダウンロードできます。このEPUBをたとえば自分のiPhoneのiBooksなどに読み込めば、もうすぐにも電子書籍が読めてしまうほど簡単です。

なお、でんでんコンバーターにアップするテキストファイルでは、本文にマークダウンと呼ばれる符号を追加しますが、それもちょっとのルールを覚える程度です。その数は、漢字辞書登録をして書けるくらい敷居は低いです。

本文をマークダウンで記述し、ファイルをでんでんコンバーターでEPUBに変換、たったこれだけです。でんでんコンバータの利用方法はこちらがわかりやすいです。
>>「でんでんコンバーター」でepubファイルを作ってみた | シゴタノ!

このようにして、販売したいEPUBファイルを作れば、あとは後述の電子書籍販売ストアに販売者登録をして、EPUBをアップロードするだけです。審査が通ればすぐに販売開始されます。もちろん、販売手数料をひかれますが、自前でシステムを組むよりは安価で安心できるものかと思います。売れてきたら自社システムを考えれば良いと思います。

それでは、以下におすすめ販売プラットフォームを紹介します。

Amazon Kindle

kdp
>>セルフ出版 | Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング

いわずとしれたアマゾン。圧倒的なユーザー数を誇り、課金慣れしている人が多いことも特徴。いっぽうで見つけてもらうには相当の努力が必要だが、それでも購入の敷居の低さはダントツ。わたしも、一番反応が良いのはKindleです。

でんでんコンバーターでEPUCを作ればかんたんに、Kindle出版ができます。おすすめです。わたしのYouTubeで解説しています。

GooglePlayブックス

プレイブックス
>>Google Play で書籍を公開

Androidでビューワーが標準搭載されている強み。また、PCブラウザやiPhoneでも読めるなど、マルチプラットフォームが最大の強み。Kindleもブラウザビューワはありますが、Kindle Cloud Viewer で読めない本も実はあります。

※「出版社」の受付は一時停止中(2016年10月27日時点)
>>パートナー センターの概要 – Books ヘルプ

iBooks

iTunes Producer
>>iTunes – iTunesをパートナーに – コンテンツを販売する – 本を販売する – Apple(日本)

国内では圧倒的シェアを占めるiPhoneに、標準搭載されているEPUBビューワー。iTunes経由で購入できる強み。ただし、出版にはMacが必要。

ブックウォーカー

インディーズ
>>BWインディーズ 著者センター

ライトノベルやコミックなど、読書慣れしているユーザーが多いことが特徴のプラットフォーム。ユーザー属性が合うと売れる、という報告も。
>>やっぱりラノベのセルフパブリッシングはキンドルさんよりBW(ブックウォーカー)さんがよい? という話 – ぐらんこ。の部屋(るーるるー♪)

BCCKS

BCCKS
>>BCCKS / ブックス|紙と電子書籍の作成・販売が無料!

Kindleを始めマルチプラットフォームに配信できるオプションがあるプラットフォーム。共同アカウントも持てるため共著にも対応。Kindle は複数で1つの販売レポートを見ることができません。

手数料の多い少ないは売れてから考える

手数料が多いか少ないかというのは、とらぬ狸の、だと思います。実際に販売しはじめてから考えれば良いことかと思います。

それ以上に、反応がないことほどモチベーションが下がることはありません。ECでもそうなのですが、売上以上に大事なのは、販売数かと思います、とくに開始直後は。反響がないととにかくPDCAが回せませんからね。

とにかく一度その流れに慣れることが重要かと思います。すでに、セルフ出版で稼いでいる人はたくさんいますので。

わたしもまだまだですが、ほんと案ずる生むが易しですよ、お互いがんばりましょうね。

マネタイズ関連情報リンク

実際にKindle出版した人の記事では、fkojiさんのエントリーがおすすめ。
>>Kindle向けに出版したい人が知っておいたほうがいいことまとめ – F.Ko-Jiの「一秒後は未来」

Kindle出版の方法。公式ドキュメント。
>>Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング: Amazon の Kindle ストアでの電子出版に関するヘルプ

Kindle公式のKindle出版解説本。
>>KDP クイック スタート ガイド 電子書籍: Kindle Direct Publishing: Kindleストア

Kindleでコミックをセルフ出版した人のインタビュー。
>>電子出版についてのここだけの話! – クリエイターズ・ノート – CLIP | 創作活動応援サイト

日本のセルフ出版の業界団体。著作権や販促などセミナーも多数。
>>NPO法人日本独立作家同盟

EPUBのタグ修正手順。これはすごい。
>>でんでんコンバーターで目次を前書きの後ろに置きたいとき – Life is Creativity~人生は創造だ!~

でんでんコンバーターとKindle出版の具体的な手順についてキャプチャ豊富に書かれています。
>>「でんでんコンバーター」でepub形式のファイルを作成してKindlePreviewerで見てみた! Kindleで本を出版!その1 | RYUS blog

でんでんコンバーターで変換しやすいように文章を書く。
>>でんでんコンバーターの電子書籍原稿執筆をMeryで便利に | 青木宣明のブログ

マークダウンに便利なテキストエディタを使おう。
>>Markdown用エディタとしてMeryのアウトライン機能が便利

Kindle出版で報酬を得たエントリー。
>>初めてのKindle本の売上(印税)受取!楽天銀行に入金がありました – cocowa

Amazonでの注文数レポートのキャプチャも掲載。
>>Kindle出版してみたので販売戦略・売上などをまとめてみた – 独立日記

有名ブロガーのかん吉さんのエントリー。
>>Kindle出版で知人に献本する方法

販売戦術。書くより売るほうが大変。それでも人気プラットフォームならやった分だけ見返りはある。
>>3週間で数百冊の販売に成功! ダイレクト出版本を無料で宣伝する7つの方法 – つんどく速報(電子書籍の感想・レビュー)

Amazonは、貸出、アンリミテッド、そして紙本など、派生サービスも魅力。
>>Amazon.co.jpで誰もが無料で紙の書籍を出版できる「著者向けPOD出版サービス」、インプレスR&Dが開始、5000円でISBN発番も可能 -INTERNET Watch

コンテンストに応募するという選択肢も。
>>少年エース×カクヨム「漫画原作小説コンテスト」 結果発表 – カクヨム

KADOKAWAも本気でサポート。ヘルプがものすごい充実。
>>電子書籍の作り方・売り方

ブログを自社商品のオウンドメディアに

電子書籍でのコンテンツ販売は、魅力的な自社商品をつくれれば、ブログのアクセス数などがそれほど無くとも、直接収益となるのが魅力です。

ウェブ時代の書き手に必要な「3つの逆転」 ~多様化する「書く」ための戦略~

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ブログに読者がついているほどであれば、丁寧に自社コンテンツを紹介すればそこから稼ぐことができるかと思います。また、検索流入ユーザー向けへの記事を書いても良いでしょう。とにかく、自分がつくった商品ですので、解説するネタはいくらでもあるはずです。そしてそれらのストックが増えれば増えるほど、収益も増えていくはずですし、モチベーションも上がるのではないでしょうか。

サラリーマンの副業を禁止しているところも多いですが、昔からサラリーマンの副業の1つに、ペンネームでの出版があったことは偶然ではないと思います。無形のものはリスクが少ないことが最大のメリットなんですよね。

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