YouTubeが、動画ニュース制作者の支援に向けた取り組みを開始しました。Googleニュースイニシアチブ においてYouTubeジャーナリストへ拡大したという印象です。
>>YouTube Sets Initiatives to Back Video News Creators
この記事の目次
YouTube公式の独立ジャーナリストのためのクリエータープログラム
ADWEEKによりますと、YouTubeが、動画ニュース制作者の支援に向けた取り組みを開始したと報じています。
これは、もともと、Googleニュースで報道機関やジャーナリスト向けにあったプログラムで、そこにYouTubeもインクルードしたように見られます(ヘルプがGoogleニュース配下にある)。
>>クリエイタープログラム-申し込み方法-Googleニュースイニシアチブ
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すでに選出されている3人の日本人
Googleニュースイニシアチブにおいて、多くの報道機関やジャーナリストが選ばれています。公式サイトに掲載されているのですが、そこに日本人も3名えらばれています。※2021年8月6日時点
構二葵 Fuki Kamaiさん
現在、世界中の49のパートナーがYouTubeと緊密に協力しているとのこと。
>>構二葵 Fuki Kamaiさん (@fuki_kamai) / Twitter
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社会人大学院生の構さん。元HBC北海道放送で記者とディレクターをされていた経歴をもち、現在もドキュメンタリー制作中だそうです。
たかまつなな/時事YouTuberさん
>>たかまつなな/時事YouTuberさん (@nanatakamatsu) / Twitter
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時事ユーチューバーであるたかまつさん。すでにYouTubeでも多くの動画を投稿し活躍されています。
村山祐介さん
>>村山祐介「エクソダス」講談社賞受賞・新潮賞ノミネートさん (@Yusuke_Murayama) / Twitter
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元朝日新聞記者でワシントンやドバイに駐在、移民問題などを取材された経歴をもつジャーナリストです。
YouTube、ジャーナリストに包括的なサポート
この1年間のプログラムは、YouTubeでの存在感と視聴者を増やしたいと考えている独立したジャーナリストに包括的なサポートを提供します。
- 居住国に応じて、20,000ドルから50,000ドルの助成金
- YouTubeのさまざまなトピックをカバーするトレーニングを受けます。
- YouTubeスペシャリストから1対1のコーチングとサポート
用意されているトレーニングとしては、ノースウエスタン大学の、メディアジャーナリズム、メディア論、統合マーケティングコミュニケーションなど、多彩なカリキュラムが開発予定だそうです。
目標としては、ジャーナリストがビデオ制作からコンテンツ戦略、および視聴者の構築を目指し、プログラムを完了させることだそうです。
そして、プログラムが終わった後には、そのジャーナリストはYouTubeと協力し、実践やプラクティスがまとめられるとのこと。これは楽しみですね。
背景にパブリック・ジャーナリスト(市民記者)という流れと囲い込み
>>市民ジャーナリズム – Wikipedia
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世界的にも、パブリック・ジャーナリスト(市民記者)という流れが高まっています。
SNSでさまざまな情報が発信できる現代、マスコミや政治への不信感は、多くの市民の自己防衛としての情報発信とも見なくもありません。
そうしたなか、世界中でパブリック・ジャーナリスト(市民記者)が登場し、日本のYouTubeでもにわかに注目を集め始めてきました。
ジャーナリズムとまではいかずとも、政治にものもうす的な動画で人気を博すユーチューバーも登場するなど、こうした流れはますます強まっていくでしょう。
その流れを、昨今のクリエイターエコノミーの潮流がYouTubeを動かしたとも言えなくもありません。ジャーナリストの分野でクリエイターの囲い込みに、YouTubeが先手をうった形です。
現在、YouTubeだけでなく、Instagram、TikTok、Spotifyなど、多くのプラットフォームが、クリエイターファンド、囲い込みのための独占契約、支援プログラムなどを立ち上げています。
>>Spotify、ポッドキャストクリエイター育成プログラム「Sound Up」開始 – CNET Japan
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今後も、YouTubeだけでなく、さまざまなプラットフォームで展開されていくことでしょう。
今後、このプログラムから生み出されるジャーナリズムに注目したいと思います。