音声配信メディア総括2020 完全版

2020年の1月から音声配信をはじめ、今ではRSS配信先も含めますと、36アプリに音声を配信しています。ポッドキャスト単体では1.8万再生を越えました。また、毎週、音声配信メディア関連のニュースをまとめてお届けしていますので、音声配信についてそれなりにはキャッチアップしていると思います。

>>#カグアの音声配信ニュースまとめ|note
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そこで、2020年の音声配信業界の総括を、配信者目線でまとめたいと思います。わたし自身、音声ではマネタイズは考えておらず、個人の情報発信として好きでやっている、という立ち位置です。ちなみに、トップ画像は音声配信ニュースまとめのタイトルをテキストマイニングしたものです。いろいろありましたが、なんだかんだでポッドキャストの底堅さがうかがえます。

本記事の執筆は、ラジオを36媒体(最大44媒体)に配信しているカグア!(@kagua_biz)によるものです。なお、情報は2020年12月時点でのものです。ご注意ください。

トピック1:音声配信ビジネスと音声広告

音声広告はradikoとSpotifyが主軸へ

コロナでリスナー数を増やした音声配信かいわい。とくに伸長したのは圧倒的知名度のradikoです。やつぎばやにオトナルなど大手広告配信企業が音声広告など施策を発表していきます。

>>コロナ禍でラジコの聴取者20%増、在宅勤務影響か – SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト
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>>音声広告のオトナル、radikoやテレビ局のインストリーム動画などを横断したOTT広告配信を開始。3つの効果検証手法で効果測定も可能に。|オトナルのプレスリリース
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オトナルは出版やランキングなど、精力的に音声メディアの情報を発信。

>>音声広告のオトナル、人気ポッドキャスト番組200位を掲載した『ポッドキャストランキング』を公開。毎日の変動推移も確認可能。|オトナルのプレスリリース
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Spotifyも英語圏での動きと同様に、続々と広告配信網を広げています。ただ、異口同音語が多いなど、日本語独特の難しさからか、パートナーを増やすという戦略のようです。

>>TOKYO FMがメディアで初の「Spotify for Brands PARTNER」に認定|TOKYO FMのプレスリリース
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音声広告は、Radiotalkも1月にこちらを発表していました。ただ、これ以降はあまり話題を目にしなかったように思います。

>>AI技術を活用したインタラクティブ音声広告システムによるCMコンテスト、「インタラ広告グランプリ」開催|Radiotalk株式会社のプレスリリース
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音声広告は、日本語解析の難しさから、AIによる自動マッチングがしづらく、radikoや朝日新聞アルキキの台本や記事文章がしっかりしている媒体に広告が集まる流れが固まってしまいそうです(Spotifyでもオリジナルコンテンツであれば広告はつけやすいはず)。

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独自プラットフォームの収益モデル模索が続く

独自プラットフォーム勢は、投げ銭などのギフティングなどで、ユーザーからの課金を強化するところが増えたように思います。RadiotalkやSpoonなどギフトの種類が次々に増えていきました(以下はかなりネタ的な要素が大きいと思いますが)。

>>Radiotalkの子ども【公式】「【速報】お中元を贈り始める季節と聞いて、突如「さしいれ」が増える 2.9万円のお肉 / Twitter
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Spoonも定期的にSpoonを増やすなど企画を進めています。

こうした手数料は広告ほどではないにしても、キャッシュポイントの一つにはなり得ると判断することは自然な流れです。

ただ、いっぽうで、資金調達も発表され、まだ今は投資フェースと考えているようにも見えます。Voicyはトップ配信者の西野氏が株主参画すると発表し、何らかの資金調達もあったのではないかと思われます。

>>YJCの5億円出資でアクセル踏む「stand.fm」、MERY創業者の中川・河合氏が音声配信アプリに賭けたワケ | BRIDGE(ブリッジ)テクノロジー&スタートアップ情報
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>>音声配信プラットフォーム「Radiotalk」が約3億円の資金調達を実施|Radiotalk株式会社のプレスリリース
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>>キングコング 西野亮廣氏が、株式会社Voicyに株主として参画 | Voicy
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トピック2:レーベルや独自コンテンツ

配信者支援に乗り出す独自プラットフォーム

  • 2020年8月 stand.fmが収益化プログラムを発表(ギフティングは実装済)
  • 2020年9月 Radiotalkがパートナープログラムを発表(ギフティングは実装済)
  • Spoonはすでにギフティングを実装済
  • REC.アプリは収益化プログラムは準備中とのこと
  • Voicyは有料配信などを実装

原資についての詳細は公開されていませんが、stand.fmとRadiotalkが、音声版YouTube広告とも呼べそうな再生回数に応じた収益化を発表しました。

数字は公開されていませんが、stand.fmは発表直後からユーザーを増やしたように思われます。すでに、収益化の審査を通った配信者もいて、あるパーソナリティはAmazonでそのことを電子書籍販売しマネタイズも試みています(後述の書籍)。

当面は持ち出しになることが予想されますが、よいコンテンツが集まればペイするという判断なのかもしれません。

審査制パーソナリティのVoicyは、有料番組配信機能を実装し、配信者が直接収益をあげる仕組みをつくりました。

>>音声配信アプリ「stand.fm」、5億円の資金調達を実施し、配信者の収益化を支援するパートナープログラムを開始|株式会社stand.fmのプレスリリース
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>>Radiotalk、音声配信で収益を得ることが可能に|Radiotalk株式会社のプレスリリース
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>>UUUM、声とであう 声でつながる 音声配信ソーシャルアプリ 「REC.」 を本格スタート~配信をマネタイズできるシステムの実装も予定しており・・・
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>>ボイスメディア「Voicy」、有料会員制度を導入–パーソナリティごとの限定番組を配信 – CNET Japan
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大手は独自コンテンツを次々配信

SpotifyやAmazonなど、大手が独自番組の配信を加速させてきました。

オーディオブックのaudiobook.jpもオリジナルコンテンツを配信するなど、すでに実績のある各社が独自コンテンツの制作に乗り出しました。

同時にSpotifyは、有名人の招聘も進め、ユーチューバーやTikTokerの番組を開設し、ランキング上位にランクインさせるなど好発進を切りました。

>>ロバートがホストを務めるSpotifyのポッドキャスト番組がスタート – ニュース : Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA
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>>Spotify、現役女子高生インフルエンサー・莉子のオリジナルPodcastを配信開始! 初回ゲストはkemioに|Real Sound|リアルサウンド テック
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>>オーディオブックサービス「Audible」が日本語独自コンテンツを強化。第一弾は堤幸彦監督作品:ASCII.jp
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>>「おっさんYouTuber」のオーディオブック – audiobook.jp
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配信者支援を充実させ活性化を目指す

RadiotalkとREC.とSpoonは、配信者向けの企画を充実させています。

毎週のように、何かしらのネタ提供をしており、リスナーとともに盛り上がりを見せています。

ただこれまでこうしたコミュニティづくりを、Voicyはオフラインでの活性化をすすめてきました。しかしコロナ渦において、現在では難しい展開を強いられています。ただ、独自番組を一般参加者とつくりあげるラボを立ち上げるなど、精力的な活動を進めています。

>>Voicyクリエイターズラボ2020
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>>音声配信ソーシャルアプリ 「REC.」 にてクロちゃんとコラボトークができる企画 「クロちゃんと一緒に話すしん!」 開催! | UUUM(ウーム)
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ポッドキャスト勢の大きな動きとしては、ポッドキャストアワードが開催されました。多くの参加者のなかから、1つの番組が選ばれました。

>>JAPAN PODCAST AWARDS 2020 | ジャパンポッドキャストアワード2020
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音声配信レーベルの誕生と市場拡大の胎動

ラジオ局がその知見を活かして、音声コンテンツ制作レーベルを立ち上げ、人気を博しています。

>>デジタル音声コンテンツ配信サービス「SPINEAR」4月7日よりβ版日本サービス開始|J-WAVE(81.3FM)のプレスリリース
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すでにいくつもの番組をリリースし、人気を博しています。

>>TBSラジオのオーディオコンテンツブランドAudioMovie?(オーディオムービー) 第3弾!『つけびの村 by AudioMovie?』10月20日(火)から配信決定!|株式会社TBSラジオのプレスリリース
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背景には、海外でポッドキャスト関連の大型買収が相次ぐトピックが相次ぎました。

>>Apple、ポッドキャストのラジオ局を作る「Scout FM」を買収 – ITmedia NEWS
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>>Spotifyがポッドキャストのホスティングと広告会社のMegaphoneを約250億円で買収 | TechCrunch Japan
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>>Spotify、Parcast買収額が5,000万ユーロ(約62億円)だったことが明らかに??2ヶ月で3社目のポッドキャストスタートアップ買収 | BRIDGE(ブリッジ)テクノロジー&スタートアップ情報
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>>アマゾン、ポッドキャストのスタートアップ「ワンダリー」を約3億ドルで買収検討か | Business Insider Japan
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多くの人が、ポッドキャスト制作がお金になると考えはじめるようになりました。

もちろん、その視線は個人配信者にも向けられることとなります。

一部の大物配信者はサロンで収益化

多くのファンをもつ一部の音声配信では、オンラインサロンの仕組みを使い収益化に成功する事例がではじめてきました。

>>裏ドングリFM – CAMPFIRE (キャンプファイヤー)
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ただ、物販も含めそうした音声配信プラットフォームを介さない収益化は限られた一部の人気配信者しかできていないのが現状です。しかし、ファンが推しを支援する流れは、音声配信に限らずどのジャンルでも起きている世界的な流れですので、今後も加速していくものと見られます。

そして、海外では大物配信者ともなりますと、動くお金の額が変わるようです。

>>人気ポッドキャスターに100億円払う時代ーー音声コンテンツ新時代の未来とは?|Real Sound|リアルサウンド テック
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言いかえれば、音声配信アプリは、録音した番組をエクスポートできるアプリが少ないため、配信者はそのアプリを変えないことも多いものです。また、リスナーも画面をほとんど見ない音声アプリにおいては、変えるメリットも少ないと見られます。ですので、よいコンテンツさえ集まれば、戦えるという雰囲気はできてきた気がします。

REC.は、声優学校と提携し、新人声優が大量に番組解説するという戦術でアカウントをいっきに増やしました。

>>『声』の活躍の場は、更に広がりを。松竹芸能、UUUMの業務提携により松竹芸能声優アカデミー、UUUMの音声配信ソーシャルアプリ「REC.」を活用した声優育成事業を開始|松竹芸能株式会社のプレスリリース
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>>stand.fmでJリーグ所属プロサッカークラブ「鹿島アントラーズ」配信開始|株式会社stand.fmのプレスリリース
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こうして徐々に、そのアプリのカラーができ、それぞれのコミュニティが盛り上がり、リスナーは囲い込まれていく、という流れです。

しかし、だとすると、新規参入でも大いにチャンスがあり、そこで新たなプラットフォームが登場します。

本田圭佑氏が月額有料音声メディア

元Jリーガーの本田圭佑氏が、アスリートたちが音声配信するアプリ「NowVoice」をリリースします。

月額制の有料課金モデルですが、その人脈などからか、多くの配信者を獲得し、現在では文化人やビジネスマンなど、多くの著名人が配信する一大プラットフォームになりつつあります。

しかも、仕掛けとしてアスリートの発言をスポーツメディアが取り上げることで、NowVoiceの知名度が上がるというバイラルに成功しています(文字起こしをしてリリースするなどのスキームがあるのかは不明)。

>>【日本を代表するトップアスリートから始まる音声革命】プレミアム音声サービス「NowVoice」のサービス提供開始|株式会社運動通信社のプレスリリース
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もともと有料であるため、収益化もすぐにまわりますし、配信者のモチベーションも維持しやすく、またサブスクのため、お気に入りのアスリートの配信が滞ったならば他の配信者を聴ける、という安心感もあり、仕組みとしてよく出来ています。

もちろん、本田圭佑さんの知名度と、その活動に賛同してくれる人が軒並みビッグネームという前提はありますが、競争による疲弊戦からは距離をおいてたたかえる巧みな戦術です。

来年も、こうした専門特化したプラットフォームは出てきそうな気がします。

音声配信が注目された背景

2020年にコロナの影響もあって、大きく動いた音声配信プラットフォーム。

しかし、2019年頃からポッドキャストの第3次ブームが来ていたり、SNSに疲れた人たちがパーソナルな感じやアングラな雰囲気やコアな情報を求めてきた、という流れもあるように思います。

>>ポッドキャストが熱い、10年ぶりブームに見る音声コンテンツ最新事情 | 日経クロステック(xTECH) ※2019年の記事です
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>>SNS疲れ?でスナックに 触れ合い気軽 私の居場所: 日本経済新聞
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SNSでは24時間で消える投稿のストーリーといった、よりカジュアルなものが広がっていることもその流れではないかと考えます。SNSは普及しすぎたがゆえに、炎上などリスクの印象のほうが強くなってしまった感があります。

また、誰にでも情報発信ができてしまうため、信頼できる情報のみを受信できればよいという考え方も、一部のライフハック界隈などで、メルマガの再ブームとも言われる動きもでているようです。

>>ニュースレターサービス「Substack」とパーソナルメディア帝国 | TechCrunch Japan
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もちろん、AirPodsなど完全ワイヤレスイヤホンの普及といったハードウェアの進歩も見逃せないでしょう。

>>耳を制覇した「AirPods」と、その先に見えてくる世界:アップルの未来(7) | WIRED.jp
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有料のオンラインサロンが流行るのもこうした流れの一部ではないでしょうか。そこに音声配信が受け入れられた、というといいすぎでしょうか。

それでも、そういうところに、コロナ渦で在宅時間や在宅ワークが増えた、ゆったりとしたおうち時間を過ごしたい、そういったニーズに音声配信は刺さったのではないでしょうか。

そう考えると、REC.とNowVoiceのリリースの時代をとらえるセンスに驚きを隠せません。2021年も何かすごいことをしてくれそうな期待をしてしまいます。

ネガティブフィードバック「言いにくいこと」を相手にきちんと伝える技術 : 難波 猛

音声配信・2021年への胎動

有料サービスの増加に期待

前述の有料配信だけでなく、コロナ渦もつづくと見られる昨今では、アーチストのオンラインイベントも増えていくものと見られます。また、支援していくべき大切な文化だと思われます。

すでに、Spotifyは2020年にもオンラインライブ事業を開始をしており、今後さらに拡大していくものと見られます。

>>Spotify、国内外で有料オンラインライブ: 日本経済新聞
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オンラインライブについては、国内では、ツイキャスがすでに対応しており、今後は動画ライブ配信プラットフォームも交えた競争が激化していくとみています。

>>ツイキャスの有料ライブ機能「プレミア配信」の販売手数料が9月末まで期間限定無料!?チケット売り上げを全額出品者に還元?|モイ株式会社のプレスリリース
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なお、ライブは音声配信でもトレンドになりつつあります。今年はRadiotalkがライブ機能を新たに実装しました。また、stand.fmやSpoonもコラボなど新機能を次々実装しています。ここに有料ライブが加わりますと、教育のジャンルにもかかわることとなり、新たな層を獲得できるはずです。

>>Radiotalkで ライブ配信 ができるようになりました! – Radiotalk(ラジオトーク)
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>>遠隔でも音声収録が可能に。音声プラットフォーム「stand.fm」に新機能“コラボ収録”登場|株式会社stand.fmのプレスリリース
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>>【NEW】LIVE 投票機能|Spoon|note
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ライブは無料で行い、アーカイブは有料といった使い分けもできるようになりますと、また市場に深みが出てくると思います。さらに、オーディオブック化という流れもありえそうです。

動画配信プラットフォームなど他媒体の台頭

2020年でもすでに大物タレントが、YouTubeであえてラジオを配信するというチャンネルがあります。

すでに14万人にもなるフォロワーを獲得し、人気を博しています。リスナーにとっては使い慣れたメディアで配信される敷居の低さもありますが、YouTubeやニコニコですと、ゲーム機も対象になるという点も大きいと思われます。

>>東野幸治 – YouTube
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またすでに、ツイキャスでは「ラジオ」というカテゴリーが人気を博しており、すでに音声のみでよいというリスナーも獲得しています。

また、ASMRという動画ジャンルでは、Spotifyなどに配信してサブスク収益を得るチャンネルも出てきました。

>>さまざまな“音”を配信!ASMR YouTuber「もふもぐ」がサブスク解禁!|(株)スターミュージック・エンタテインメントのプレスリリース
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音声配信プラットフォームがお金になると認知されていけば、こうした他媒体からの参入も増えるという好循環が、2021年は増えていくかもしれません。

前述のASMRユーチューバーも競合と言えば競合といえるでしょう。

そして、あのTwitterも音声ツイートを実装し、音声市場へと参入してきているようにも見えます(どちらかというと音声メッセージングや音声チャットへの参入のように見えますけども)。

>>Twitter、音声ツイートのテストを開始 140秒単位の録音カードとして – ITmedia NEWS
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競争激化の弊害と課題

市場規模はそもそも大きくない

デジタルインファクト調査の音声市場規模のグラフがよく引き合いに出されます。2025年に国内音声市場は420億円に成長すると。いっぽう、サイバーエージェントが発表した国内動画広告市場は、約5000億円です。10分の1にも満たない規模なのです。

そして、radiko、ポッドキャスト(Spotify)、朝日新聞などメディアアプリなどが、広告市場をとっていくとしますと、独自プラットフォームがおさえたい市場はその規模感は推して知るべしです。

そのなかで、競争をしていくとするならば、次のような課題を解決していかざるをえないわけで、そういう点でも、音声配信独自プラットフォームの手腕に注目でしょう。

配信者の配信疲れ

今後もしばらくは続きそうなコロナ渦において、リスナーが増えるとみられる状況下では、配信者も増えていくはずだ、といういう好循環は描けそうです。

しかし、コロナもワクチンができ、収束へ向かいますと今まで通りに増えていくかというと難しいかもしれません。

また、音声配信は、YouTubeなど動画ほどはリスナーも多くないため、再生回数が大きく跳ねるということがほとんどありません。そうなってきますと、配信をやめてしまうパーソナリティも出てきても不思議ではありません。

例えば、ある人気タレントさんは、2020年春に自らラジオをはじめ話題となりました。しかし、夏頃から更新が途絶えます(ブログ、InstagramやYouTubeは更新がされています)。

このように、著名人であっても、更新が継続されない番組を多く見てきました。

もちろんこうした燃え尽きともよべる状況は、音声メディアに限ったことではないのですが、音声はなかなか検索されづらい、バズりにくいという特性は変わることはないわけですから、こうした継続の難しさは今後もつづくと思われます(そのため各社、ネタ提供をこまめにしています、REC.ではボットがパーソナリティに質問を送るなどしています)。

囲い込みによる萎縮

媒体が独自の囲い込みを進めていくなかで、リスナーも大きく偏りがではじめていると感じます。

実際、ポッドキャストアワードでノミネートされるほどのある人気ポッドキャスト番組でさえも、他のプラットフォームでは、フォロワー数が何桁も変わります。番組はとてもおもしろく、万人が聴けるテーマにもかかわらず、多くのリスナーを獲得するには至っていません。こうした、特定プラットフォームでは有名人、という状況は他のSNSも含め増えていくのかもしれません。

ちなみにわたしの音声配信では、YouTubeとニコニコとをあわせた再生回数と、ポッドキャスト単体での配信を比べますと、3倍もの開きがあります。逆に、音声で3分の1も再生がされているという驚きのほうが大きいですが、それでも逆転することはないでしょう。それくらい規模もリスナー層も異なると思っています。

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コンテンツの高騰

そういったなかで、継続的に魅力あるコンテンツを配信するためには、収益化をしっかり回すことと、リスナー増加を継続していくことが不可欠です。ただ、それでも国内の音声広告市場の多くはradikoとSpotifyがしばらくは強いでしょう(前述の日本語の問題からも)から、独自プラットフォーム勢は時間との戦いになるかもしれません。

しかし、そうした中では、NowVoiceのように有料ありきではじめたサービスは持続可能に見えますし、新勢力もまだまだ出そうな気さえあると思います。個人的には、有料配信の音声が、当日だけは無料になる、というアベマ方式のプラットフォームが出てきてもいいような気はします。ただ、莫大な広告費をかけて認知させて数をとる必要がありますが。

また、大物配信者を招聘し、大資本が莫大な広告費をかけて、認知しつづければ、リスナーを獲得することは可能でしょう。

ところで電子書籍の業界でみてきた構図なのですが、紀伊國屋書店など大手書店が、Kindle対抗として電子書籍ストアを各自で開店していくなか、各ストア間の競争は激しさをましていきます。

しかし、それとは別にアプリ市場において、ぴっこまやライン漫画など、人気コミックを一定話数のみ無料で公開し、ほかは有料といったマネタイズで、どんどんと成長していきました。売上も今では相当な額になっているはずです。

NowVoiceがそのような存在であると私はみていて、実際、Voicyで番組をもっている茂木健一郎氏は、NowVoiceでも番組を持っています。配信者からすれば、媒体は選ばれる存在で、競争はたんにユーザーを奪い合うだけではないのです。そして今後は動画プラットフォームや、ライブ配信プラットフォーム、オーディオブックなど、異業種間競争もはげしさを増していくでしょう。

それを象徴するかのように、動画ライブ配信プラットフォームでは、世界的に有名人の招聘が話題となっていて、当然契約料も破格になっています。

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独自コンテンツの充実をはかる大手では、すでに大物を招聘することは戦術に組み込まれています。

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実際、Twitterほどの大手でも音声ツイートを実装するなど、音声に注目が集まっています。

プレイヤーは、いつでもどこからでも、参入を狙っていて、そしてコンテンツさえ獲得してしまえば、そこがリスナーにとってのオンリーワンになってしまうのです。これは継続自体のハードルの低い音声メディアならではの特徴なのかもしれません。

世界的には今後もポッドキャストが強い(だろう)

ポッドキャストというオープンで世界の主流の媒体と、国内最大級の音声広告媒体をもつradikoとSpotify、そして独自プラットフォーム、という構図は2021年も変わらないと思います。

>>ポッドキャストの統計データ: How many podcasts are there?
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そして、ポッドキャストも全世界というよりは、北米が圧倒的、ということも覚えておいて損はないと思います。他国もポッドキャストが強いは強いですけども、それでも市場の規模でいうと、米国が圧倒的である、ということは、来年も差し引いて音声配信業界を見てくべきでしょう。

そしてとにかく世界で見ればポッドキャストがスタンダードです。そういう点では、独自プラットフォームでもRadiotalk以外の動きが注目されます。

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最後までおよみいただき、ありがとうございました。

・・・と、こんな感じに、ブログを日々更新しています。もし記事がすこしでもお役立ちしましたら、投げ銭していただけますとモチベーションの維持になりますので、ぜひよろしくお願いします。

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