ポッドキャストで協賛や企業案件がつく事例が増えています。ポッドキャストの収益化では、ポッドキャストアワードを受賞したポッドキャスト番組に広告や企業案件がつき、ポッドキャストの収益化に成功しているケースが増えているようです。
ポッドキャストの収益化の成功事例
ポッドキャストの収益化をめざすとき、日本国内ではまだ、YouTubeのように、自動で広告が挿入される広告の収益化ができるプラットフォームはありません。
ですので、Voicyのように企業案件や直接協賛などで、広告がついてポッドキャストが収益化されるケースが多いです。また、パーソナリティが直接声で読み上げるホストリード広告は、効果も高いとよばれ、企業案件ベースの広告が国内では広がりをみせつつあります。
その事例を紹介します。
ホストリード広告&企業案件エピソード
ゆとりっ娘たちのたわごと:Apple Podcast内の特別回「私を愛でる、もうひとりの私 〜Sponsored by LUSH」
https://apple.co/3I1sSlL
人気ポッドキャスト番組のゆとたわさん。彼女たちは、一般OLとして長くポッドキャストをつづけ、多くのファンを獲得してきた、まさにポッドキャストドリームを体現したお二人です。
上記のポッドキャスト配信回では、冒頭でホストリード広告がながれ(Anchorジャパン)、番組のエピソード自体がLUSHの案件広告回となっているという、まさに「プロポッドキャスター」とよぶにふさわしいポッドキャストの収益化になっています。
なぜ、彼女たちがこうした企業案件を取れたのかは(推測ですが)、後述します。
収録会場を協賛する収益化
MOTION GALLERY CROSSING (モーションギャラリークロッシング):Apple Podcast内の#074 俺はいいけどYAZAWAはどうかな? | 特集『これからの街の映画館をつくる。』section4
https://apple.co/3cXWCl0
こちらは、配信エピソードの概要欄に「東京・九段ハウスの協賛でお送りいたします」とありますように、おそらくは収録会場を無償で提供するという座組の広告案件なのかと思われます。
こうした案件は、人脈や座組の部分で、すでに収益化のたてつけはある程度決まっていて、プラットフォーム経由の広告ではないと思われます。
リスナーと相性のよい直接出稿
プロレスリングハイプ: #68 プロレスに捧げた青春〜高校編〜 on Apple Podcasts
https://apple.co/3o12lgi
プロレストークのポッドキャスト番組です。「番組協賛「コンビクト」→http://www.convict.jp/ 」とあるように、プロレスグッズのネットショップが、番組自体に協賛としてついているようです。
パーソナリティさんが運営するショップなのか、まったく別のルートでの広告出稿なのかはわかりませんが、ファン向けのグッズとプロレスファンのリスナーとはたしかに相性はよいです。
人気ポッドキャスト番組、ちゃぽんといこうのように、そもそもショップがポッドキャスト番組を作ったのかもしれませんが、そこは未調査です。
いよいよ来年は、ポッドキャスト広告元年がいよいよきそうですね。
ポッドキャストの収益化で広告をえる方法
わたしのラジオでも紹介しましたが、人気ポッドキャスト番組ノウカノタネさんも、広告協賛そして、企画広告の配信エピソードがあります。
前述のゆとたわさんと共通するのは、どちらも、ポッドキャストアワードの入賞者ということです。
JAPAN PODCAST AWARDS ジャパンポッドキャストアワード
https://www.japanpodcastawards.com/
今年で3回目をむかえるポッドキャストアワード。日本放送が主催で多くの音声配信事業者が名前をつらねます。あのSpotifyも参画しています。
つまり、このアワードで入賞することが、広告を紹介される、代理店から広告を依頼されるに値する番組、というおすみつきをもらえる、と見ていいと思います。
現状、日本でのポッドキャスト広告は、大手代理店がSpotify経由の広告をおさえており、代理店がうごいているということは、それなりの番組クォリティが必要とされることは、想像にかたくないです。現状の音声配信広告は地上波ラジオの番組がほとんどですので、この流れは自然かと思います。
まして、ホストリード広告であればパーソナリティが読み上げるわけですから、それなりのクォリティがなければ、さすがに広告主も不安がさきだって出稿のハードルがあがってしまうでしょう。
ですから、ポッドキャストの収益化を、企業案件や企業広告でもらって収益化をめざす方法は、ポッドキャストアワードで入賞すること、といえるかと思います。
ポッドキャスト広告の収益化以外の収益化
YouTubeでは収益化のハードルが、直近30日で4000時間再生やフォロワー1000人など、それなりに高い壁がありますが、ポッドキャストについては、さらに壁が高くなりそうです。
そういう人たちは、Radiotalkやstand.fm(ポッドキャストではありませんが)で、独自に設定されている収益化プログラムや、ライブでの投げ銭をめざすという方法があります。さすがに、前述のポッドキャスト収益化よりは単価は下がるかもしれませんが、それでも、おそらくはアワード入賞よりはハードルは低いはずです。
いずれにせよ、2022年は音声広告元年、収益化元年になりそうな予感がしてきますね。