WordPressの記事のタグ集計をGoogleアナリティクスで行いました。Googleタグマネージャを使いますと簡単に出来ます。
こんにちは、GTM大好きカグア!です。
今回、WordPressの記事につけられるタグを、Googleタグマネージャを使って、Googleアナリティクスのイベントトラッキングで集計できましたので、ノウハウを共有します。コンテンツマーケティングやSEOにも役立てられるのかと思います。
関連記事
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この記事の目次
WordPressのタグ集計とは
WordPressでは記事に、カテゴリーとは別にタグという付加情報を付けられます。
たとえば、素材カテゴリーにある「新着桜画像素材10選」という記事に、「桜」「植物」「素材」「ピンク」「花」といったようなタグを付け、ファインダビリティやUXを向上させる効果が期待できます。
Googleアナリティクスでタグを集計
Googleアナリティクスでは、データは1対1の形で格納されることが多い仕様となっています(図右)。
しかし、記事タグについては、記事にタグが複数付与されることが多いはずです。つまり、あるURLにアクセスしたら、複数の情報を送信しないといけないことになります。コンテンツグループの機能は1対1のデータ送信です。また、かつて試しましたeコマースもちょっと運用しづらいものでした(前述関連記事参照)。
そこで、今回、Googleアナリティクス公式コミュニティで山田さんが紹介されていましたイベントトラッキングによる手法を試みてみました。
山田さんに感謝です。ありがとうございます。
Googleタグマネージャで実装
WordPressのheader.phpに実装
WordPressのheader.php に以下のコードを実装します。場所は、GTMのコンテナタグの前です。後ろに入れる場合は、pushしてください。
<script> <?php if(is_single()): ?> <?php $posttags = get_the_tags(); if ($posttags) { $count = 1; echo "dataLayer = [{ "; foreach($posttags as $tag) { echo "'tag".$count."': '".$tag->name."', "; $count++; } echo "'tagsuu': '".($count-1)."' "; echo "}];"; } ?> <?php endif ?> </script>
これを実装できますと、ヘッダー部分に、datalayer で、タグが何個あっても出力してくれます。
タグ数は別に無くても良いのですが、いちおう出すだけ出しておきました。
さて、次はそのdatalayer 変数をGoogleタグマネージャでキャッチしましょう。
GTMでdatalayer変数を設定
GTMで、「datalayer変数」を新規作成し、WordPressから出力される最大個数の変数の数だけ作ります。今回、私は5個としました。
このあたりはまだ工夫の余地がありそうです。最大個数が何個でも対応できると良いですよね。
なお私はページタイトルを取得して、それをラベルに入れました。そのための変数はこちら。
Googleアナリティクスのタグを設定
Googleアナリティクス(ユニバーサル アナリティクス)のタグを新規作成します。タイプは「イベントトラッキング」です。
前述しましたように、ポイントは「1対多」ですので、ページビューごとにイベント発生させます。そのため、最大タグ数だけイベントトラッキングタグを作成します。ここが「もともとGoogleアナリティクスは1対1のデータ送信」というところです。
1ページにつき1回のオプションを選んでおくことがポイントです。不必要なビーコン送信が減らせますので、Googleアナリティクスの1セッション中500ヒットまでという上限に配慮できます。
あと、ページタイトルの変数を作っていない場合は、{{Page Path}} など、もともとGTMで用意されている変数でも良いと思います。
トリガーの設定と条件式
トリガーのタグの最大個数分作成します。面倒ですが、1対多なので、1ページにつきタグの個数だけ発火させて、イベントを送信する必要があります。
トリガーとしては、「undefined」に完全一致しなければ送信する、とすればOK。そうしますと、空のdatalayer の場合は、発火しないように制御できます。
ちなみに、「indefined」というのは、JavaScriptで「何もない(何も定義されていない)」という意味で、ようはタグという変数が用意されていても、その中に何も入ってないよ(キャッチするために送信されてないよ)という場合には、発火しないようにするという使い方をしています。
なお、発火のタイミングは、DOM READY よりも遅い「ページの読み込み」にいちおうしています。ロストするようであれば、DOM Ready くらいにしても良いかと思います。
タグ集計のGTM実装のまとめ
まとめますと、以下のように整理できます。
WordPressで、タグを出力するdatalayerを書き、それをキャッチするdatalayer変数、その中身の有無で発火をコントロールできるトリガー、そしてGAタグをその個数分だけ、という感じです。
要領がわかれば実装はだいたい1時間、という感じです。
それでは、早速、コンテンツのタグ集計の事例をご紹介します。
コンテンツごとのタグ集計の事例
Googleアナリティクスで、行動>イベント>上位のイベント「イベントアクション」 を選びます。
まあ本来はアクションではないのかもしれませんが、わたしはリアルタイムで見たい気持ちが強いので、アクションに入れちゃってます。ラベルには記事名を入れています。URLでもいいとは思いますが、タイトルのほうがすぐにわかるためそうしています。リスクとしては、Googleアナリティクスで送信するのはURLの形なので、もしかするとIEなどの場合、タイトルが長くと切れてしまう可能性がある、という点ですね。
以外なタグが上位に集計されていましたので、ちょっと発見でした。ただ、このあたりは運用で変わりますので、あくまで参考程度かなとは思います。
コンテンツSEOにも役立つかも
URLごとにも調べてみました。セカンダリディメンションで記事タイトルを表示させますと、異なる集計結果になります。
複数の記事で利用されているタグ、アクセスの集中している記事のタグなど、違いが出そうですね。トラフィックの多いページで使われていて、かついろいろな記事で利用されている場合に上位に来るわけですね。
人気のあるタグを見つけて、WordPressの場合ですと、~/tag/タグ名 のURLを、SNSでつぶやくと拡散するかもしれませんね。集客のさまざま仮説検証に役立てられそうです。
このタグ違わなくね?に気づける
たとえば、記事が多いと、記事のタグ付けの適正に気づけない場合も場合もあるかもしれません。
そんなとき、リアルタイムでタグと記事を見られる本手法は、タグの適正化に役立つかもしれません。
集客と収益性のバランス
あとは、行動>イベント>上位のイベント「eコマース」 で見ると、ecサイトは興味深いかも。
たとえば、このタグは集客力はあるけれど、収益性は低いかもとか。そういうタグに関連するものは、たとえば合わせ買い商品として大幅値引きするとか。
さて、いかがだったでしょうか。
イベントに入れることのデメリットもあるかもしれませんが、タグ集計、面白いですねー。山田さん、ありがとうございます。
関連情報リンク
実践 Google タグマネージャ入門 増補版 | 畑岡 大作(アユダンテ株式会社)
山田さんのブログ。Qiitaもあります。
>>SEM Technology
>>1987yama3 – Qiita
QiitaのGoogleタグマネージャタグ。
>>GoogleTagManagerに関する36件の投稿 – Qiita
Googleアナリティクス公式コミュニティ。国内では、まだGoogleタグマネージャ単独のコミュニティはありません。
>>Googleアナリティクスのトピック – Google 広告主コミュニティ
記事のタグはget_the_tags() でokです。
>>WordPress 記事のタグ情報を取得する方法まとめ
まとめ
タグの運用はサイトによって異なるかと思います。素材集サイトですと、100個近いタグを入れているところもありますし、instagramでは最大30個です。
前述の方法ですと、おそらく10個くらいまでならいけると思いますので(要検証)、記事にタグは10個までつけること、などメディア運営に役立てていただければ幸いです。
お疲れ様です!
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