変わるSNSの推しアルゴリズム、2022年は動画がすべてのSNSで主戦場に~InstagramとTikTok、Twitter Blueなど最新アルゴリズムから見るSNS最新トレンド

Instagramが推すアルゴリズムに変化がみられます。Instagramはもう多くの利用者をかかえツール利用なども広がり、寡占状態にあります。しかし、いくつかのアカウントを見ますと、上昇トレンドをえがいているケースも少なくありません。その背景にはやはりショート動画の影響がありました。

Instagramの推しが動画になりつつある

最近のInstagramでは、フォロワーを継続的に増やすことはとても難しくなっています。

  • 投稿者が増えハッシュタグを工夫しても露出しづらくなっている
  • 利用者もフォロー慣れしており気軽にフォローする風潮は減っている
  • BOTなどフォローバックしないと自動解除するツールが増えている

フィードもリールも動画が推されている

フォロワー増加が持続している!一般女性の投稿の分水嶺とは | クリエイターエコノミーニュース
https://creator.theletter.jp/posts/75851080-74e3-11ec-9b3f-65ce19d36834

そんななか上記のニュースレターでは、数千の規模ながら、継続的にフォロワーを増やしている一般女性のInstagramアカウントを報じています。

tamayarnさんは、2020年夏までは、フィード動画は、いわゆるVLOGのようなイベントレポートのようなものが多かったです。しかし、その頃から作品を手にとってレビューする動画を投稿したところ、再生回数が500回前後を出し、それ以降、フィード動画は作品紹介になっています。そして、多いときは1000回をこえる再生回数を誇ります。
このことから、リールではなくフィード動画が好感されたと考察します。

また、こちらのアカウントでは映像美あふえるリード動画の投稿から、成長のきっかけをつかんだInstagramアカウントがあります。

1ヶ月でフォロワー数2倍の1.5万人増、圧倒的透明感の映像美はどこに投稿されたのか | クリエイターエコノミーニュース
https://creator.theletter.jp/posts/03e2ee60-7734-11ec-85b3-0b45e5a78e05

彼のInstagramは、もともと1.5万人ものフォロワーをようする人気アカウントでした。しかし、Instagramリールを連投する2021年10月頃から、その増え方が激増します。わずか1ヶ月で倍の3万にまでする急増ほど。その分水嶺は、Instagramリールでした。

いずれも、インプレッションした瞬間に再生されるタップアンドビュー動画です。フィードや検索結果にさえでれば、潜在層にむけて自動的に再生される動画におもわず目をとめてしまうユーザーは多いと想像にかたくありません。

いっぽう、タップアンドビューというUXを切り開いたTikTokですが、新たなフェーズへと向かっています。

アルゴリズム変更を余儀なくされるTikTok

2021年、InstagramをようするMETA社(当時facebook)は、アメリカ議会で批判をあびていました。

FBの内部告発者が米議会で証言 「利用者より自社の利益を優先」:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASPB633TTPB6UHBI00D.html

 米フェイスブック(FB)の元従業員で、同社が写真投稿アプリ「インスタグラム」の若者への心理的な影響を知りながら公表しなかったなどと内部告発をした

利益を優先し、心理的影響を知りながら何もしてこなかったと批判を浴びました。TikTokは、先手をうつかたちでアルゴリズム変更をいちはやく発表したのでした。

TikTokは、ネガティブな強化を回避し、精神的健康を保護するために、推奨アルゴリズムを調整すると述べています(Liza Lin / Wall Street Journal) – BRAIN&MIND NEWS
https://revolusynapse.com/archives/139896

これによる影響なのかは不明ですが、おおくのTikTokerが「おすすめに載りづらくなった」「いいねがつかない」と嘆く投稿をしています。実際、人気TikTokerでもいいね数を2桁も落とすケースも常態となりつつあります。

これまでのTikTokのバズの源泉であったレコメンドAIが、インプレッションボーナスが減る中、Instagramは動画により注力をする流れ。2つの媒体は引き寄せられるかのように、傾向が歩み寄りつつあります。

そして、TwitterはTwitterブルーという有料プランで10分の動画投稿を、一部で開始しました。TikTokも、PC版から5分に動画に対応をしました。

Twitter Blueの機能の設定方法
https://help.twitter.com/ja/using-twitter/twitter-blue-how-to

Twitter Blueの登録アカウントでは、10分までの動画をアップロードしてツイートできるようになりました。この機能はウェブサイトで提供されるパソコンのみの機能であり、iOS、Android、mobile.twitter.comではまだ利用できません。

今後、動画がSNSの主戦場になっていくことが見込まれ、SNSで収益化やフォロワー獲得を目指すクリエイターは、対応をせまられそうです。

ネガティブフィードバック「言いにくいこと」を相手にきちんと伝える技術 : 難波 猛