ジャンル伸び全盛時代のクリエイター生存戦略のベストウェイ、プラットフォームは今はメンタルセーフティで手一杯です。

InstagramやYouTubeなど、SNSでフォロワーが継続的に増えているアカウントがあります。それらに共通しているのは、これまであまり注目されてこなかったリスナー属性のジャンルに特化しているという点です。そもそものジャンル選びがより重要性を増してきています。

継続的にフォロワーを増やすことが難しい

フォロワーを増やす

かつてはフォロワーを増やす方法として、継続して投稿しよう!アナリティクスを見て試行錯誤しよう、といった論調が多かったと思います。

もちろん、いまでも継続投稿は必須ですし、アナリティクスを見てタイトルやネタを考えることは重要です。

しかし、上図のように継続的に、しかも毎日100フォロワーづつ増えていく、というきれいな成長カーブを描いてフォロワーを増やすことはとてもむずかしいものです。

その理由としては以下のような理由が考えられています。

  • コロナで競合が増え簡単に検索上位にでることが難しくなっている
  • プラットフォームがアカウントごとのテーマ認定を重視し、たんにバズっているネタを投稿しても以前のように露出しない
  • そもそもフォロワーがフォロー慣れしすぎている

競合がひしめくジャンルでは、差別化がとても重要です。ただ、それらの多くはそれなりにコストがかかる施策が多いものです。たとえば、解説系のユーチューバーが多いなら、VYONDをつかってアニメで解説するなど。

以前のような、ユーチューバーが手作りで動画をつくり、毎日投稿しても、お金と時間をかけなければ、成長がほんとうに難しくなっています。そして、なによりジャンルごとにそれぞれ上限がほぼ決まっていますので、プレイヤーが増えたことで、そのパイの奪い合いになっていることも大きいです。

そしてなにより、露出したとしても、再生されるだけでフォローをしてもらえることが、とても難しくなっています。みなさんもそうではないでしょうか。むやみにフォローしてみたいチャンネルを増やしてもなぁ・・・と、考える人は多いのではないでしょうか。

SNSが普及したことによって、フォロー疲れしている人が多数派になってきたのです。

パーパス 「意義化」する経済とその先 | 岩嵜博論, 佐々木康裕, 井上慎平

パーパス 「意義化」する経済とその先
Amazonで詳しく見る

Amazonで口コミ レビューを見る

楽天で詳しく見る

Yahoo!ショッピングで詳しく見る

ジャンル伸びが今後もつづく

したがって、フォロー慣れしていないユーザーがたくさんいるジャンルにささると、前述のように安定した成長をつづけられる可能性がたかまっています。そういう状況下では、毎日投稿がきいてきます。

前提として、それらのユーザーがさらにどんどん新規にSNSをはじめるといったように増加している場合、その場合においては毎日投稿していけば露出もふえ、自然増が期待できます。

さらに、長期間にわたって投稿しつづければ、プラットフォーム内でのチャンネルオーソリティもあがり、より検索上位に出やすくなり、フォロワーが増えない、ということがだんだんと減っていきます。検索上位からの流入はとても大きいのです。

そういったジャンルは、見つかってしまうと、プロ集団がどんどん、安価な制作コストで大量に投稿をしてきます。ですので、見つかる前に顔出しをしてファンをつくっておくことが重要です。

シニアユーチューバーでも、顔出しをしないで伸びている人はほとんどいません。伸びているのは、プロが映像とシナリオをソーシャルワークで安く発注してつくるジェネリック投稿が多いものです。

そして、いまプラットフォームはメンタルセーフティ対策でどこも手一杯です。

Twitter、不快なアカウントを自動ブロックする「セーフティモード」を英語圏でβ提供開始 – ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2109/02/news076.html

ですので、まだまだジャンル伸びの傾向はつづくことでしょう。

既存クリエイターはファンを大事に継続がベスト

このような状況下では、既存のクリエイターはファンとのつながりを大事にし、とにかく継続しかありません。さらに最近は、プラットフォームも収益化方法をふやし、囲い込みに注力しています。その戦略とも合致しています。

錦鯉という中年男性お笑いコンビがグランプリをとったように、とにかく継続して、ファンと交流し、品質を高めていく、これしかありません。しかし、ひるがえってみれば、クリエイターというものは本来そういったストイックな創作活動が筋のはずです。フォロワーという数字での判断はひとつの目安にしかならないはずです。

自分だけの表現をつきつめ、ファンと対話をつづけていく、これこそがクリエイターの、ジャンル伸び全盛時代の生存戦略のベストウェイではないでしょうか。