そもそも集客という考え方がおかしい

お台場ガンダム

コンビニとスマホといくつかのSCがあれば生活は足りる。

集客という発想は売手のエゴ

そもそも、集客という発想自体、売り手側の発想だと思うんですよね。御用聞きとかそういう視点ではなく、なんか謙虚さが感じられない。

私などのように零細企業でとにかく御用聞きをしまくらないと生きていけないような企業だからなのかもしれないけれど、それでもインバウンドマーケティング全盛のこの時代に、集客という発想はいかにも「これを買ってください」と思えて、ちょっと無理があるような気もします。人を集める、のではなく、お知らせしたら来てくださったというほうを目指したいなあ、と。

まあ、そういうところに私のようなマーケッターはお仕事があるので、あまり過激なことは書けないのですが、それでも最近どうも集客という言葉には違和感を感じるようになってきました。

求めているものがあると分かれば自然と集まる

TOP画像は先日行って来たお台場のガンダムです。遠目に見るとあーあるなぁ、くらいなのですが近くに行くといやほんといいですね。ここに人が乗って・・・といろいろと妄想が膨らむ作り込みと迫力でした。

「ナマのガンダムが見たい!」という人ならば、お台場にあるとわかって来れる範囲であれば来ますよね。まさに誘引。

その後の拡散の仕掛けとしては、ディティールの作り込みや大きさなど、さらに工夫はあるわけですが、まずはファンの願いを形にしたという誘引力ですよね。

誘引するトリガーを醸成する

ローソンのドーナツ

昨日、ローソンにふすまパンを買いにいったところ、びっくり!

パンコーナーの最上段のもっとも目につきやすい棚に、100円ドーナツがびっしり!これ明らかにセブンを意識したものですよね。

でも、そうやってしっかり競争して、いつも新しいものがある!というブランドを醸成すると期待来店という誘引のトリガーが醸成されていくんですよね。ほんと、更新がないコンビニは人口減少時代にはもうちょっと生き残れないんじゃないかと思います。

誘引のために「告知」は必要

もちろん、顧客の求めるものを用意したからといって人が集まるわけではありません。

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? V字回復をもたらしたヒットの法則 (角川書店単行本) 電子書籍: 森岡 毅: 本

USJをV字回復させ、あのハリポッターのアトラクションを招聘した森岡氏も告知の重要性については、著書で何度も強調されています。ただ、その手法が痛快というか凄いんですよ。

(震災の影響を回避するために「キッズフリー」というプランを考案し)社内合意をまとめた我々はその足で橋本大阪府知事(当時)へのお願いに向かいました。

すごいウルトラCですよね。キッズフリーにした大胆さとその思いを伝えメディアを活用する緻密さと、森岡氏ならではの発想と行動力で見事震災のダメージをものともしない業績を上げるのでした。その後も、TVCMなどの作りこみには言及され、誤解されないよう伝える大切さがわかります。

永江一石氏も釣り船のコンサルティング案件のなかで、情報発信の重要性を説いています。

求めるものを用意したら後は告知、信じて待つ。キャッシュを回さないとという心配もあるかもしれませんが、それは資金繰りという別問題かなあと思います。目先のキャッシュに目がいきすぎてしまうと、やっぱりちょっとオカシイことになってしまうかなと思うわけです。何とかしないといけないという気持ちはわかりますが、ただ現実はそう甘くなく、そう考える時点でもう違うと思います。

アクセス解析で測るのは告知の適正さ

ですから、Googleアナリティクスで計測すべきは告知の妥当性。適切な告知がなされたかどうか、です。

広告を出してしっかり伝えたのにセッションが少ない、じゃあこのセンテンスが刺さらなかったのかな。アクセスはそれなりに増えたけれどそこからCVしないんだよねえ、問い合わせボタンに行き着くまでに離脱してるじゃん、などなど。

聞くは一時の恥 永江一石のなんでも質問 なんでも回答 メルマガベストセレクト 2012-2013 電子書籍: 永江一石: Kindleストア

ビジネスはタイミングが重要なので、良い商品を作ったからといって告知をしたとしても、機会を逸してしまえばもとの木阿弥です。そういう身軽に動ける余裕を持つことが、じつは大切だったりします。

水は低きに流れます。それに抗うには、未来とか欲望とか、価値を提供しなければ難しいとは思います。

Googleアナリティクスを眺めながら、そんなことを思いました。

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ガンダム、良かったよー。