毎年のように音声配信くるくるという記事を見ているような気がしますが、日本では米国のように社会現象のいなるほどには、音声配信はブレイクしていませんよね。じつはすでにパイを食われているのでは?と思いまとめます。
この記事の目次
成長つづくVTuber市場
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音声配信の魅力の一つに顔出しをしなくてよい、という点があります。
これは配信者にとっては制作ハードルがとても低く、実際、音声配信ライブなどでは、作業配信などたんにつけっぱなしにしているライブも多いほどです。
しかし、顔出しをしなくてもよい媒体は、じつはたくさんあります。そして、今もっとも熱いプラットフォームは、VTuberでしょう(もちろん人気VTuberになることは、簡単なことではないことはじゅうじゅう承知しています、が、理論上の特徴としては、顔出ししないというのはあるかと思います)。
VTuberの人気の趨勢は、各所で調査データがありますので、お読みいただければと思います。
しかしいっぽうで、音声配信にこれほどまでに、話題になっていることがあるかというと、残念ながらそうはなっていない気がするのです。
>>バーチャルYouTuberの人数が1万3000人突破、人気1位はファン数286万人のキズナアイ | TechCrunch Japan
>>“投げ銭”で1億5000万円超の人気者も登場、日本発で世界を見据えるVTuberプロダクションの野望 | DIAMOND SIGNAL
>>市場勃興から3年。VTuberスタートアップの全体像 – INITIAL
>>【越境ECの新たな可能性】VTuberが広げる世界とのつながり|ECのミカタ
>>ニュース | 株式会社ユーザーローカル
>>データで見るVTuber(バーチャルYouTuber)市場・業界動向レポート|ぽこしー📊図解ビジネスアナリスト|note
>>いちから株式会社の経営、大丈夫?~経営状態を外から見る難しさ~ – IT業界で気づいたことをこっそり書くブログ
同じ「同じ顔だししないメディア」として、なぜここまで変わるのか。その疑問に気づいたとき、そういえば、顔出ししなくてよいライブ配信メディアは、じつはたくさんあるよな、と思い出しましたので、まとめます。
じつは音声配信と競合するアプリ
VTUBERライブ配信アプリ
音声配信のよいところは、身だしなみなどを気にしなくても、気軽に配信できるところ。しかし、VTUBERであれば、顔出ししなくてすむため、気軽にはじめる人も多そうです。そして、そうした二次元のファン層をすでにとっている可能性がありそうです。
アバター配信ライブアプリ・REALITYでは、高品質なVTUBERをつくり、すぐにライブ配信ができます。顔出しせずに雑談をでき、しかもVTUBERという別な自分になって、またたくまに才能を開花させる人たちもいます。
REALITYでは、上図(左)のようにはじめてすぐに高品質なVTUBERになりきって音声配信をすることができます。
また、コラボ待ちといったメニューもあり、音声配信が苦手な人でも、すぐに気軽に配信できる設計もされており人気を博しています(右)。
アバター対応アプリ
ミラティブというライブ配信アプリでは、標準でVTUBERになって配信できる機能があります。これならば顔出しせずに気軽に配信できます。
ライブ配信プラットフォームのショールームもオプションでVTUBER配信機能があります。
もともと音声配信機能がある
ツイキャスではもともとラジオ配信機能があります。また、好きな静止画をアップして、声だけで配信できる機能もあります。
しかも、ツイキャスは収益化のハードルも低いため、続々と有料音声ライブ配信をする人たちが増えています。
ラインライブでも音声配信モードがあります。LINEライブは、多くの人がすでに入れているアプリですから、リスナーのハードルが低いのがメリットです。
また、iPhoneだけですが、Instagramライブでも、音声モードがあり、気軽に音声配信ができるようになっています。
ハイスペックYouTube
コメント表示やアバター表示などをして、リッチな音声配信をしているチャンネルがたくさんあります。ここでも、VTUBERが雑談する音声配信で人気をはくしているYouTubeの雑談チャンネルは多数あります。
OBSで設定を行うなど、ハードルは高いですが、いっぽうで、自動字幕ツールやコメント表示ツールなど、トークだけのライブだとしても、アバターを表示させ、コメントを流れるようにしてなど、音声のみながら、画面をにぎやかにしてリスナーを引きつけ続けることができます。
また、顔出しをせずとも、バストアップのみの実写で配信して人気をはくす雑談チャンネルもあるほどです。
音声配信プラットフォームならではの番組を目指そう
こうしてみると、顔出しをしなくとも、ライブ配信できるプラットフォームがたくさんあることがわかります。
まして、Instagramやツイキャス、VTuberアプリなど、すでに多くのトラフィックを獲得しているプラットフォームでの配信であれば、リスナー獲得にも期待ができそうです。
そう考えますと、あえて音声配信プラットフォームを聴きにきているというリスナーさんが求めるものは、なんなのか。
そう考えると音声配信の人気番組のヒントがありそうです。
残念ながら動画という市場と、音声という市場では、市場規模がまったく異なります。やはり動画市場のほうが圧倒的に大きいです。日本の現在は、小さい音声市場を各社が奪いあっているという状況ですので、そこでマネタイズを考えるのは3ひねりくらい必要なのかなと思うわけです。
ただ、音声配信はそういう難しいことを考えずにまったりと裏通り的なコンテンツが似合う市場でもあるので、クリエイターの戦略次第かなとは思いますけどね。