Googleアナリティクス基礎:仮想ページビューの設定と計測方法

バーチャルページビュー2

同一URLで計測が困難だったり、PDFや資料ダウンロードなどのクリックを仮想ページとしてトラッキングしたりする方法があります。Googleアナリティクスの公式ヘルプでは、仮想ページのトラッキングと記されています。

こんにちは、カグア!です。バーチャルページビューともよばれるこの手法は、Googleアナリティクスでは特別なトラッキングのときに、よく使われる手法です。

本記事では、仮想ページビューの設定について解説します。

本記事の執筆は、Googleアナリティクス歴5年目のカグア!(@kagua_biz)です。なお、情報は2015年10月時点でのものです。ご注意ください。

[kanren]

仮想ページビューとは

すみれ
仮想ページって何ですか?

カグア!
架空のページビューを発生させて計測するトラッキング方法だね。Googleアナリティクスでは伝統的によく使われてきた。

すみれ
架空のアクセスってことですか?

カグア!
そうだね。

すみれ
捏造Σ(;゚ω゚)//

カグア!
たしかに実際にはブラウザで見えないケースで発生させるときもあるけど、ページビューと同等のことが行われたときに設定するケースがほとんどだから、捏造は言いすぎだぞw。

すみれ
そうだったんですね、ほっ。

>>その他のトラッキング方法 – アナリティクス ヘルプ

プロが教えるいちばん詳しいGoogle アナリティクス 4 | NRIネットコム株式会社, 神崎健太

仮想ページビューが使われるケース

・同一URLでのページ遷移があり、通常のトラッキングだと正しい計測とは言えない。
・PDFダウンロードなどトラッキングコードを入れられないがPVと同等の行為を計測する。

カグア!
おもにこういったケースでよく使われるんだ。

すみれ
資料ダウンロードなんかは目標設定にしてもいいですもんね。

カグア!
そう!その通り!

すみれ
ビクッ!Σ(・ω・ノ)
驚かせないでくださいよー。

カグア!
Googleアナリティクスでは目標設定するには、ページビューかイベントになっているかしないと、設定できないよね。仮想ページビューを使うことで、架空とはいえページビューを発生させることには違いないので、目標として設定できることもメリットなんだ。

すみれ
デメリットは?

カグア!
別途設定しないといけなかったり、実際には見えないPVなわけだったりするから、うまく引き継げないと何のこのPV?みたいな余計なコストも発生しかねないなど。

すみれ
なるほど。使いドコロを考えてピンポイントで使うのがいいのかもですね。

カグア!
そうだね。

仮想ページビューのトラッキングコード

ga('send','pageview',{'page':'架空のURL','title':'架空のタイトル'});

仮想ページビューとは、運営者が能動的に「ここでページビューを発生させたい」とするGoogleアナリティクスのテクニックです。

ですから、通常のトラッキングコードを読み込んだ後、上記コードを、onClick で発生させたり、トラッキングコード内で動的な変数とともに埋め込んだりすることで、動作させます。

例1:資料ダウンロード

<A HREF="~" onClick="ga('send','pageview',{'page':'/download.html','title':'資料A'});"></A>

例2:同一URLでのページ遷移

ga('send','pageview',{'page':'/<?php echo $formstep; ?>','title':'<?php echo $formtitle; ?>'});

※$formstepや$formtitleは、動的に変わる変数など。

例3:クリック検知も含め計測

<script src="//ajax.googleapis.com/ajax/libs/jquery/1/jquery.min.js"></script>
<script type="text/javascript">
$(function(){$("a").click(function(e){ 
var ahref = jQuery(this).attr('href');
if(ahref.indexOf("download.pdf")!=-1){
 ga('send','pageview',{'page':'/download.html','title':'資料A'});
}
});});
</script>

jQueryを使えば、フッターなどに入れて一括管理も可能。

Googleタグマネージャの仮想ページビュー設定

Googleタグマネージャ(GTM)を使えば、ダウンロードクリックなどの仮想ページビュー設定はとても簡単です。通常の、Googleアナリティクスタグに追加して、ページビューのタグを作ります。
GTM1

トリガーは、リンククリックで作成し、全てのページもしくは特定ページで有効化されるようにし、配信するタイミングをクリックされたURLで検知すればOKです。
トリガー

変数でクリックされたURLを取得し、それを仮想ページビューのタグで利用すれば、汎用的に計測できるようになり便利です。

同一URL計測時の注意

同一URL計測時に、仮想ページビューをGTMで使うときには、注意があります。

それは通常のGoogleアナリティクスタグを発火させないことです(もしくは発火しても良いように組む)。前述のクリックでは、通常のGoogleアナリティクスタグは発火しても問題はありません。別途追加としてPVが発生すると考えられますので。

しかし、同一URL時の計測では、通常のGoogleアナリティクスタグのトリガーに例外設定をしてそのURLでは発火させないようにする必要があります。そうしないと、通常のGoogleアナリティクスタグと仮想ページビュー用のタグの2つが発火してしまうことになりますので注意しましょう。

仮想ページビューの関連情報リンク

非同期コードも紹介されています。
>>リンクのクリックやダウンロードをページビューとして計測する! 仮想ページビューの使い方と注意点[第64回] | Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座 | Web担当者Forum

発リンクを仮想ページビューとして計測。GTMでの利用、変数の使い方も。
>>すべての外部リンクのクリックを計測する v2 <Googleタグマネージャ>|Googleアナリティクス雑記帳

同一URLの遷移を追う時も便利。HタグやimgタグからURLを動的に取得する方法。
>>JavaScript – Googleアナリティクスで同一URLでフォーム遷移する場合のページビュー計測 – Qiita

ネガティブフィードバック「言いにくいこと」を相手にきちんと伝える技術 : 難波 猛

まとめ

仮想ページビューは、Googleアナリティクスで古くから使われてきた、特殊トラッキングの代名詞です。

ページビューで計測することで、目標設定がしやすくなったり、「すべてのページ」レポートで管理ができたりと、イベントトラッキングよりも使いやすいという解析担当者も少なくありません。

ページビューは、Googleアナリティクスでもっともベーシックな計測の単位です。この機会に使ったことが無い方は、ダウンロードクリックなど身近なところから実装してみてはいかがでしょうか。

>>ページ トラッキング – ウェブ トラッキング(analytics.js)  |  ユニバーサル アナリティクス ウェブ トラッキング(analytics.js)  |  Google Developers

ご参考になれば幸いです。

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VPVとは言わない。