SNSや動画では、かわいいコザクラインコの情報があふれています。しかし、それらは以下のことを乗り越えている人たちからの情報発信ですので、ご注意ください。
この記事の目次
避難所に持ち込めないコザクラインコの現状
ペット全般に通じることもあるかと思いますが、まるでモノのように気軽にペットを飼おうとは絶対に思ってほしくないので、以下にまとめます。
ほぼ1日中、呼び泣きします
多い日はほぼ1日中鳴きます。いっしょに部屋にいると気が狂います。1日中「あなたが鳥かごの中にいる」と考えるとわかりやすいです。
鳥専門のNPO団体にコザクラインコを手放す理由の上位に「呼び鳴き」があります。それくらいうるさいです。
>>鳥の手放しについて – 飼い鳥のレスキュー団体/TSUBASA
ですから、避難所にもちこみはまず無理です。
かりに実家に避難するとしても、鳥さんがいない環境に持ち込むことにはかわりません。温度管理やエサなど多くのものを持ち込む必要があります。以下にまとまっています。これらを少しでも多いと思うのであれば、飼ってはいけないと思います。
数年すると、鳥も大人になりますので、おとなになれば分別はつくようになります。ただ、我が家の1匹のほうはなかなか折れてくれないので、5歳になってもピーピーなきますね。
温度管理しないとシにます
鳥はすぐに死ぬ小動物です。寒い日に温度管理をしていないと、ふつうに翌朝死んでいます。それくらい脆弱です。
ですから、温度管理が死ぬほど重要なのですが、水槽と違い空調としての温度管理なので、鳥かごのまわりにさらにアクリルのケースで囲ってそのなかで、温度管理します。
基本、夏場はエアコンかけ続けないとダメです。寒い場所を温めるほうが、温度管理しやすいからです。
そして自由に電気が使えない避難所ではまず温度管理できません。
つまり、基本的には、ケージ+ケージを覆うケース、それと、まったく同じバックアップ環境としての、もう一つの同じケージとケースが必要です。
初期投資がものすごくかかります。
ペットショップで「大丈夫ですよ~」と言われても、それは営業トークであることを忘れてはいけません。
確実に発情に悩みます
放鳥した同じ部屋にいると、ある時期になりますとふつうにすりよってきて、股間をすりすりさせます。オスメスどちらもなります。
放置しておけばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、放置しておきますと性障害になり早死にします。
そして、はっきりとできる対策はありません。発情の対象となるものをなくすくらいしかできません。つまり、人に発情していたら、その場所にはいられない、ということです。
なんのために、コザクラインコを飼うのでしょうか。
鳥部屋が必要で寿命は10~20年
他の動物でも、当たり前のことですが、毎日のお世話がかかせません。水のとりかえは1日2回です。
放鳥すれば、部屋にふつうにうんこします。かごに入れてケージをビニールカバーでかこっても、小さな羽やたべかすは、ケージの外に出てきます。部屋の掃除もたいへんです。我が家では鳥用のハンディ掃除機を買っています。
多くの鳥好きさんは、鳥部屋を確保しています。
うちは私の仕事部屋が放鳥部屋なのですが、ディスプレイはこんなかんじになります。フンはつねに気を使ってすぐに拭かないと、面倒なことになります。
そして、コザクラインコの寿命は長ければ20年です
それまで、あなたはこれらのお世話を負いきれますか?
飼って!という人はまず世話をできない
決めつけはよくありませんが、それでもこれは他の親からも聞く、あるあるです。一番せがむ子供が、まず上記のお世話をしません。
ネットでは、コザクラインコのかわいい動画やSNS画像などがでまわっていますので、そこだけを見て惚れ込んでしまうのです。
たしかに、コザクラインコはセキセイインコやオウムよりもなつきます。ほんとかわいいです。
ただ、それらの多くは上記の覚悟をもち、それらを乗り越えられる人だけが享受できるものです。
雛からお世話しないとまずなつきません
- にぎころ:毛の生える本当に生まれたてから手の中でお世話
- 指のり:毛が生えたくらいの雛から挿し餌などお世話
- 肩乗り:成鳥(手は乗れない)からお迎え
ネットなどで人間に愛らしくまとわりつくコザクラインコは、たいていは雛から飼っていたものです。動画でかわいいからといって、すぐに飼おうと思わないで下さい。
成鳥になったものを飼っても、まず人間にはなつきません。ペットショップでコミュニケーションバードと書かれていてもなつきません。実際に店頭でためせばわかります。我が家がそうでした。
せいぜい肩や頭にのっかってくれるくらいです。また、雄と雌の区別はつきませんので、2羽を1つのケージで飼うとしても、オスメスだった場合、交尾して繁殖がとまりません。
動物の繁殖能力の管理については、社会問題にもなっていますので、ご存知のかたも多いかと思います。人間のエゴで飼った動物は、人間が最後まで責任をもって繁殖も管理しなければ、彼らにとっても悲劇でしかありません。
>>さいたま市/猫は繁殖力の強い動物です
あと、なついたらなついたで注意しませんと、菌を移されます。わたしはまぶたを甘噛されモノモライ、口を甘噛され発熱、を発症しました。モノモライは初めてなりました。
かかるお金で大きいのは鳥部屋確保と初期投資
- ヒーターと温度計のついたケージx2、それを覆うケースx2 の初期投資 5~12万円くらい
- 遺伝子検査(2万円x鳥数x数年)+風邪ひきなどの診察(だいたい1万円くらい)
- 鳥用のハンディ掃除機
- 鳥部屋(エアコン代)や長期旅行のペットホテル代
エサ代やうんちシート代などはそれほどかかりません。エサはシードやペレットを2000円程度で買えば1~2ヶ月はもちます。シートも3000円ほどですが、数ヶ月もちます。
ペットホテルなしでの、旅行はせいぜい1泊までです。そして、当たり前なのですが、
ペットショップでは説明ありません。
ネットで調べればお世話をちゃんとされている飼い主さんのブログなどを見つけられます。そこから、どれだけ本当の出費をしているかが、わかるかと思います。
コザクラインコは温かい地方の生まれなので、室温も20度を下まわってはいけません。たまに大丈夫というブログもありますが、コザクラインコにかぎらず小動物はいくときは本当にころっといってしまうので、絶対に低温は避けましょう。
台風19号の避難のときに苦労しました
浸水の心配がある地域でしたので、早めの避難をしました。ただ、避難準備の半分くらいはペットのことでした。
とくに、保温器具がかかせないコザクラインコは、ヒーターや電源まわりなどもふくめとても大変でした。また、そもそも電源確保ができる避難場所があったことは幸運以外の何物でもありません(妻の実家)。
我が家では2羽分で、避難場所でも安心して世話をできる場所を確保するのも一苦労で、覚悟のうえでのお迎えですが、考えさせられました。万一のときをあなたは受け入れられますか?
最後にこちらのツイートがわかりやすく漫画にしてくださっています。ほんとそうなんですよねえ。
>>まったくモー助さんはTwitterを使っています 「私の漫画を読んで「鳥って飼うの意外と大変そうだな」っておっしゃる方がちらほらいらっしゃるのですが、そうですよ大変なんです」 / Twitter
サイトで詳しく見る
まとめ
そもそも鳥さんは、外で自由に好きなところへ行く翼を持つ生き物です。
部屋で飼っていて幸せなのか、と考えると自ずとお答えはわかると思います。
これらの覚悟をもてない人は・・・、
絶対に飼わないで下さい
子供はだだをこね始めますと、もう止まりません。あまりに拒否していると過呼吸になったり、過度なストレスで別な心配事になりかねません。
ですから、子供がほしがる前に、少しづつ大変さを言い聞かせるしかありません。どうしても、というかたはレンタルで試されるのもありだと思います。
>>小動物&小鳥 | ペットレンタル | ペットショップ ニューマウンテン
根負けするときは、鳥部屋や初期投資、そして日々の上記のことを受け入れる覚悟をもって、折れてください。
鳥がほんとうに幸せなのは、本来いる環境での大空です。
・ ・ ・ ・ ・
>>安っ!アマゾンで半額以下になっている食品タイムセール
セール特設ページを見る
↓↓↓無料のニュースレターを配信中です