ガラケー計測やメール開封に使えるヒットビルダーの使い方

※cidに関する注意を追記しました。

ガラケーの計測やHTMLメールの開封など、通常のトラッキングではできない計測ができる、それがGoogleアナリティクスのMeasurement Protocol(メジャメントプロトコル)です。httpリクエストを送るだけでトラッキングができる通信技術でユニバーサルアナリティクスから実装されました。

こんにちは、カグア!です。アスキーさんで連載を書かせていただきましたが、そのときに紹介したMeasurement Protocol ですが実際に使うにはタグを生成しなくてはなりません。

>>ASCII.jp:メルマガ開封率をMeasurement Protocolで調べる|自分でできる!ユニバーサルアナリティクス活用ガイド

コールするURLが簡単に生成できないかなと思っていたところ、先日Googleから公式にツールがリリースされました。本記事では、そのMeasurement ProtocolのURLをつくるそのヒットビルダーをご紹介します。

追記:2015年8月25日 ヒット数上限の注意を追記しました。生駒さんありがとう!

Measurement Protocolとは

Googleアナリティクスのメジャメントタグ

Measurement Protocolとは、ユニバーサルアナリティクスから実装されました、データトラッキングの通信フォーマットです。

>>>>Measurement Protocol Overview | Google Developers

通常Googleアナリティクスでは、トラッキングコードと呼ばれるコードを各ページに組み込んで、データ送信をします。ga(‘send’, ‘pageview’,~); といったJavaScriptで稼働させます。

いっぽう、Measurement Protocolでは、生成したURLを、IMGタグなどで単純に、httpリクエストを送信すれば計測できてしまうのです。ですから画像として扱えば良いため、たとえばHTMLメールに貼り付けて開封率を計測したり、JavaScriptが使えないガラケーの計測をしたりなど使えます。

<img src="https://www.google-analytics.com/collect?v=1&..."/>

>>Email Tracking – Measurement Protocol | Google Developers

ヒットビルダーの使い方

1.Google公式のヒットビルダーにアクセス

https://ga-dev-tools.appspot.com/hit-builder/
>>Hit Builder — Google Analytics Demos & Tools

上記URLにアクセスして、AUTH認証をしてGoogleアナリティクスの利用を承認してください。
認証します

2.プロパティIDなど情報を入力

tidはプロパティID(認証後はメニューから選ぶだけです)、cidはクライアントIDですがぐるっと回っているアイコンをクリックしますとユニークなつづりを発行してくれますので、それをそのまま使えばokです。そして、項目を追加(Add parameter)し、「dp」「計測したいURL」を入力します。
必須項目

入力する情報は決して間違えないようにしましょう。いわば手入力で都度トラッキングをさせているわけですので、ここで間違ってしまいますと、永遠に間違った計測しかされません。気をつけましょう。

3.計測させたいURLを設定し生成!リアルタイムで確認

URLはでコードする必要があります。スラッシュは「%2F」で記述してください。あとは、「Send Hit Google Analytics」をクリックしますと確認できます。正しく生成されていればリアルタイム解析にURLがちゃんと表出します。
完成

より詳細なトラッキング情報も送信可能

詳細なタグは、Measurement Protocolタグのリファレンスをご覧ください。以下に必須項目の例を示します。
>>Measurement Protocol Parameter Reference  |  Analytics Measurement Protocol  |  Google Developers

(パラメーター) (意味) (記述例)
v バージョン &v=1
tid プロパティID &tid=UA-999999-1
cid クライアントID &cid=35009a79-1a05-49d7-b876-2b884d0f825b
t ヒットタイプ &t=pageview
dp ドキュメントパス &dp=%2Findex.html

※cidが同じですと同一セッションとみなされる可能性がありますので、後述の追記を参照。

IMGタグなどでコールすればOK

Copy hit payload」をクリックしますと生成されたヒットコードがコピーされます。以下のcollect?以降に貼り付けて、IMGタグなどで呼び出せばOKです。

<img width="1" height="1" src="https://www.google-analytics.com/collect?v=1&..."/>

ヒット数上限の注意:8月25日追記

>>Google Analytics Collection Limits and Quotas  |  Classic Analytics Web Tracking (ga.js)  |  Google Developers

ユニバーサルアナリティクスでは、以下の上限があります。

200,000 hits per user per day
(1日につき、ユーザーあたり20万ヒット)

500 hits per session not including ecommerce (item and transaction hit types).
(eコマースを除いて、1セッションあたり500ヒット)

たとえば、1セッション内で500PVを超えてしまうと、その日の計測はされなくなってしまうというもの。Googleアナリティクスプレミアムではリミットがなくなる模様ですが、無料版ですと注意。

上記の方法でCIDを固定的なものにしてしまいますと、同一セッションのみなされる可能性があるので、メルマガ経由が500件以上あると、マズイかもです。ランダムで数値を差し込みしたほうが良いですね。

このあたりは、かつてga.jsのときにリリースされていたガラケー版Googleアナリティクスですと、乱数が割り当てられていました。上記cidの自動発行はあくまで一意のものにどどめるようお願いします。

まとめ~自社アフィリエイトのピクセルにも

メールの開封率などは、すでに多くのメール配信ASPで実装されていて、あらためてGoogleアナリティクスで計測する必要はないかもしれません。

しかし、ガラケーなどは一定のニーズがありつつも、かつて普及していましたphpのライブラリなどはユニバーサルアナリティクスでは使えません。CMSやシステム等に上記で生成されたURLの原則にしたがって組み込めば、いまでも十分にガラケー計測が十分可能です。

また、自社アフィリエイトなどのピクセル生成にも重宝すると思います。Measurement Protocolはとても便利な機能です。ぜひみなさんも工夫していろいろと使ってみてください。

できる逆引き Googleアナリティクス Web解析の現場で使える実践ワザ240 ユニバーサルアナリティクス&Googleタグマネージャ対応: 木田 和廣, できるシリーズ編集部: 本
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