Google Analytics は、機能がたくさんありすぎて難しい、
どれをどう使ったらいいのか?という声をよく聞きます。
私は、いろいろなサイトの改善をお手伝いさせていただく中で、
Web制作に役立つ改善のヒントを見つけるアプローチは、
だいたい5つに集約される、と思うようになりました。
全ての機能を理解するのではなく、まずは機能重視でマスターしよう!
という切り口でまとめてみました。
文末にはオフラインでお読みいただけるよう本文ダウンロードも用意しました。
ぜひ、皆さんのGoogle Analytics 力向上にお役立て下さい。
なお、本文では、メニュー操作を「トラフィック>>検索エンジン」といった表記にしています。
さらに、上図のようにメニューをたどった後、続く操作がある場合は、
「、項目をクリック」などとしています(読点「、」がポイント)。
「>>」はメニュー手順の継続、「、」は画面内を操作、そのようにお読み下さい。
この記事の目次
1.サイト改善の5アプローチ
(1)集客をチェック
トラフィック>>サマリー
トラフィック>>キーワード
トラフィック>>参照トラフィック
対策例
・ノーリファラーが少ない・・・Twitter、メルマガを増やそう
・検索トラフィックが少ない・・・ウェブマスターツールを使おう、ページ数を増やそう、タグを見なおそう
・参照トラフィックが少ない・・・バックリンクを増やそう、ニュースリリースを出そう、良記事を書こう
サイト集客の4パターンは上図のようになります。
これらで不足しているもの、増やしたいモノ、戦略によっていろいろと対策を講じます。
(2)回遊をチェック
ユーザー>>平均ページビュー、平均サイト滞在時間
トラフィック>>キーワード、滞在時間や直帰率で並べ替え
コンテンツ>>閲覧開始ページ、閲覧開始後の遷移
コンテンツ>>閲覧開始ページ、直帰率で並べ替え
コンテンツ>>離脱ページ
(どのページから見始められたかを知り、直帰率の高いページから目星をつける等)
(3)成約(カゴ落ち)をチェック
目標>>目標到達プロセス
コンテンツ>>上位のコンテンツ、sslなど重要ページで絞り込み
コンバージョン設定で、プロセスを追加
(4)リピーターをチェック
アドバンス セグメントでセッション2、3のユーザーを絞り込む
※出来れば、2回目のユーザー、3回目のユーザー、別に見るのがオススメ
ユーザー>>リピートセッション数>>セッション頻度
ユーザー>>リピートセッション数>>セッション中のページ数
ユーザー>>ユーザーの傾向>>サイト滞在時間
(リピート2回、リピート3回のユーザーと、新規のユーザーで相違点を見つけ、糸口を探る)
※2回目がノーリファラーの場合は初回のクッキーを見てしまうので注意
(5)効果測定
トラフィック>>AdWords>>キャンペーン、期間比較、合計目標完了数で並べ替え
トラフィック>>AdWords>>プレースメント>>自動プレースメント、費用対効果の良い広告を残す等
2.サイト改善の3つの考え方
以下のポイントを前述の5つのアプローチ方法で見つけ、仮説>>実践>>検証、をします。
(1)あと一息!というユーザーに働きかける
>>成功パターンを見つけ、それに近い動きをし、かつ、コンバージョンしていないセッションに働きかける。
伸びシロを見つけ、背中を押してあげる。
ページ滞在が長いが非購買・・・。ある期間だけ送料無料にしてみる、など。
(2)成功パターンを更に伸ばす
>>コンバージョンしているユーザーの動向を調べ、さらに働きかける。
成功ユーザーをセグメント分けし、そこだけにメルマガを打つなど。
(3)離脱するユーザーを引き留める
>>カゴ落ちなど、明らかに離脱しては困る遷移があるはずです。
ヘルプやコーポレートサイト、IRなど、一般サイトではこの問題解決がオススメ。
なお、成功パターンを抽出するには、アドバンス セグメント(詳細セグメント)を使います。
通常のサイトでは、「コンバージョンが達成されたセッション」、
ショップでは「トランザクションが発生したセッション」で絞り込むと良いでしょう。
(トランザクションとは、売上げ処理の意味)
3.Google Analytics設置後、やっておきたい7つの設定
(1)初期設定
(デフォルトページがあればindex.htmlやindex.phpにする、eコマース設定など。)
※デフォルトページを設定しないと、「/」と「/index.php」などが分かれてしまう。
(2)コンバージョン設定
(成果を測る重要な指標。マイクロコンバージョンなど複数あると◎)
(3)カスタムフィルター
(予め、リピーターと新規ユーザーに分けるトラッキング、自分除外フィルター等。)
(4)カスタムレポート
カスタマイズ>>カスタムレポート>>カスタムレポートの新規作成
※カスタムレポートでしか表示されない指標もある(携帯機種名など)
携帯用カスタムレポート for Google Analytics | カグア!Google Analytics 活用塾:事例や使い方
カスタムレポートを使って都道府県別セッションを調べる
(5)バーチャルページビュー
(ダウンロード数などをコンバージョンにしたいとき)
ga.js版
例:<a href=”xx.pdf” onclick=”pageTracker._trackPageview(‘/pdf.html’)“>文字</a>
非同期トラッキング版
例:<a href=”xx.pdf” onClick=”javascript:_gaq.push([‘_trackPageview’,‘/pdf.html’]);>文字</a>
(6)URL生成ツール
(メルマガなどノーリファラーを計測したいとき)
(7)AdWords連携
(Analytics設定で、AdWordsアカウントと紐付けします)
4.分析に必須の5つのGoogle Analytics 基本操作
(1)「他社との比較」で調べるベンチマーク
ユーザー>>ベンチマーク、カテゴリーを望ましいカテゴリーに変更
(2)「特定グループに絞り込み」調べるアドバンス セグメント
カスタマイズ>>詳細セグメント>>カスタムセグメントの新規作成
(3)「トレンド」を調べる期間指定
開始期間、終了期間の設定。過去との比較。
追記:これら3つはアクセス解析で著名な衣袋氏がよく提唱されています。
(4)グラフ切替や期間・時間切替
キーワードを円グラフでチェックし、ロングテール具合を調べる等。
ピボットテーブルやサイトと比較、などもお勧め。
(5)セカンダリーディメンション
例えば、閲覧開始ページを見ているときに、どんなキーワードで来ているのかわかる。
5.サイト改善の5アプローチ・WORD版、PDF版ダウンロード
Google Analytics再入門~サイト改善の5アプローチ
(PDFファイル・3.9MB)
Google Analytics再入門~サイト改善の5アプローチ
(WORDファイル・552KB)
6.アクセス解析でオススメな7冊
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追記 小川氏と松永氏の著述は発売後、追加掲載予定。
以上、サイト改善に重要な5アプローチ「鹿せり子」でした!ご参考なりば幸いです。