わたしはDeNAに知人もいますし、ゲームもたくさんやりました。横浜生まれでベイスターズも大好きです。そんなDeNAの子会社が運営するサイトについて、ある記事が本日話題となっていました。
本記事は、2015年8月27日20時38分時点での内容です。あなた様が読まれたときには変わっている可能性があることは、ご了承ください。
＞＞新興旅行サイト『Find Travel』のプレスリリースが水増し過ぎる件で(山本一郎) – 個人 – Yahoo!ニュース
こんにちは、カグア！です。今日は、ちょっと思うところあり書きたいと思います。長文ですが、お付き合いいただければ幸いです。
＞＞DeNA、ジャンル特化型キュレーションプラットフォーム3つを提供開始 | 株式会社ディー・エヌ・エー【DeNA】
株式会社ディー・エヌ・エーは、旅行情報に特化したキュレーションプラットフォーム「Find Travel」を運営する株式会社Find Travelを2015年2月に買収し子会社化しました。
お願いの中身
単刀直入にさきに結論をお願いさせてただきますと、上記サイトの直リンクを止めさせるよう言ってください、というものです。子会社ということでは、あまりにも遠いかもしれませんが、無関係ではないと思いましたし、戦略上もキュレーションを上図のように重視していると認識しています。
直リンとは、直接リンクの略ですが、上記サイトにおいては、掲載サイトへのURLから直接呼び出す形で、画像が表示されています。それが何を意味するかと言いますと、引用元サイトへのトラフィック増加です。
著作者様が投稿しているケースもあると思いますので、引用かどうかの議論についてはここでは言及いたしません。
しかしまずは、直リンを止めるよう指示していただけませんでしょうか。
直リンク問題について
直リンクについては、すでに2000年前半から問題になっていました。著作者へのモラルの問題と、トラフィック増加という物理的問題との2つの面で思わしくない状況を生み出します。
＞＞無断転載パクリブログ事件のまとめ | Webクリエイターボックス
前述の山本氏の記事についても、モラルに反した転載については、すでに直リンク対抗策がとられたキャプチャが掲載され、ヤフーニュースという大手メディアで広まりまり、御社にとっては歓迎すべきことではないと思います。
しかし、その本質は、直リンクされた側の気持ちになれば当然です。そこに同情の余地はありません。
過剰なトラフィックが発生
ただ、私が危惧しますのは、以下のようにせっかくご苦労をされてスカウトされた著作者様自体が投稿した記事であっても、画像アップロード元に大量のトラフィックを発生させているという状況です。おそらくはご当人様方はその意識は無いと思いますが、いかがでしょうか。
＞＞「”トラベルリポーターになって”」の検索結果 – Yahoo!検索
トラベルリポーターになって頂けませんでしょうか？（中略）7月中にご登録頂けて、記事を1つ以上お書き頂けたら、Amazonギフト券500円分も差し上げます！
仮に、上記のトラベルリポーター様の画像が掲載されたとして、無料ブログサービスのgoo側にはほとんど恩恵がないと思われます。
それどころかトラフィックだけが増えて、システム上大きな負担になるはずです。そこが問題なのです。
他キュレーションメディアの動向
以下の記事によりますと、たとえば提携をしてこのサイトからの引用はOKなどと、お互い了解の上で投稿・引用をするというプラットフォームとしての成熟させていく道を模索しています。（おそらく上記サイトGOO様とは提携の告知は存じ上げません、違っていたらすみません）。
＞＞バイラル・キュレーションメディアの勝手な無断転載はどうして止まらないのか？ – 週刊アスキー
引用と転載のグレイゾーンを、とりあえず技術的解決として、トラフィック負担を増やさないようキャッシュするという対応も散見しています。
もちろん、著作者様が責任をもって管理をされ、DeNA側にアップロードして、情報発信をすればそれにこしたことはありません。
ただ、それができない場合でも、最善を目指して模索しながら運営するという姿勢は望まれるはずです。
トラフィックを増やす前にすること。おそらく今回の件は、そのあたりの姿勢や、そしてユーザー数の根拠というツッコミどころに厳しい目が注がれたものと思います。
海外については、1次ソースを創りだすという道に舵を切るキュレーション大手もいます。いずれにせよ、解決しなくてはいけない課題という認識かと思います。
過剰なトラフィックが与える影響
くしくも先日AdWordsやAMAZONなど、海外サービス利用者に対する消費税の請求が変わるとのニュースが話題になりました。
＞＞消費税率変更についてのよくある質問 | アマゾン ウェブ サービス（AWS 日本語）
2015年10月1日以降のご利用分より、日本の居住者であるお客様については、日本国外のリージョンをご利用の場合も消費税をご請求させて頂きます。
多くのWebサービスで利用されていますAMAZONのサーバーでは、トラフィックに応じた課金体系であり、その消費税についても今後は負担が増えるものと見られます（今までも国内は請求はされていたとのことですが）。
＞＞AWS 課金体系と見積り方法について | アマゾン ウェブ サービス（AWS 日本語）
御社の増え続けるトラフィックから、その影響は増えていくことでしょう。引用元にかける負担も増えるはずです。※以下グラフ等データはSimilarWeb PROより。
ユーザーを向いているか
かつて、ご家族のためにCEO退任し、NHKのプロフェッショナルで社員と前のめりに向き合うとされていた南場智子様。
その真摯な姿勢に多くの人が共感し、働く人たちに刺激を与えてくれました。著書でも多くの称賛がよせられていることからも、そのお人柄は推して知るべしだと思います。
しかしくだんのサイトは本当にユーザーのほうを向いていますでしょうか？検索エンジンのほうばかりを見ていませんでしょうか。
その集客の多くは検索エンジン経由と思います。テールを増やすためにユーザに負担をかけてませんでしょうか。
※ロングテールとは
＞＞ロングテール – Wikipedia
タイムラインで知人から教えてもらったのですが、以下のようなページもあるそうです。重箱のすみをつつくようですが、さすがにこれはユーザーのためとは言いがたいような気がします。
＞＞旅行キーワード一覧 – Find Travel
ページ内文字検索 (Windowsなら「Ctrl」と「Ｆ」キー、Macなら「Command」キーと「Ｆ」キーを一緒に押してね) をして
気になるキーワードを探してみよう！
せっかくの良いコンテンツも、法に触れない、実被害は無い、というだけで誰かを不幸にするとしたら。そして、それを知らずにキュレーションしてしまったトラベルリポーターさんたちはどう思うか、危惧してなりません。
未来の向けて
横浜ベイスターズというプロ野球チームのオーナーでいらっしゃる南場様。
私たちに夢と希望を与えてくれるスポーツチームのオーナーとして、DeNA子会社がトラフィック増による告発、など報じられましたらファンの皆さんはどう思うでしょうか。
＞＞ニュース ｜ 役員人事に関するお知らせ ｜ 横浜DeNAベイスターズ
これからもっと多くのゲームファンに、夢とワクワクを届ける御社が、グレイなことをしてまで進む道とはわたしは思いません。
＞＞任天堂とDeNAの業務・資本提携合意のお知らせ | 株式会社ディー・エヌ・エー【DeNA】
わたしも知らずに間違ったことをしてしまうこともあると思います。ですから、本記事について間違いや誤解がありましたら、ぜひ言ってください。
有限会社ディー・エヌ・エーが、株式会社になり、ビッダーズというオークションサイトを立ち上げ、つねに変化をしてきた御社。これからも変化し続けていくことでしょう。そしてその先に、ゲームや野球、DeNAという企業のファンが一人でも多く笑顔である未来があると思います。
どうか直リンクの生み出す現状をご理解ください。
その道程のなかで、すこしでも上記の現状をご理解いただけたら幸いです。これからもワクワクするゲームやサービスを楽しみにしています。
長々と綴ってしまいましたが、どうぞ今後ともよろしくお願い致します。
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