User-IDがあるログインサイトなどでは便利。
この記事の目次
クロスデバイス計測とは
ネットショップやソシャゲなど、ユーザーにログインしてもらうサイトでは、利用者に唯一のIDがありますよね。それを、利用者のブラウザにひもづけて、PCだろとスマホだろうと、ヒモ付が出来ているものを1つに管理していこうというものです。Googleアナリティクスからユニバーサルアナリティクスに移行するメリットと言えるかも。
実装できますと、たとえば、PC>PC>スマホ経由がCVしやすいのか、いきなりPCだけのほうがCVしやすいのか、などレポートを見られます。
いっぽうで、そのような、あらかじめ一意のユーザーを認識できるIDがないサイトでは、メリットはありません。
User-IDを指定する準備
まず、User-ID計測用のビューを作成します。「アナリティクス設定」から、トラッキング情報で「User-ID」を選びます。画面にしたがって進めますと、User-ID専用のビューが複製され、そのビューにはユーザーメニュー内に「クロスデバイス」という専用のメニューが表示されます。
イメージとしては、メインのビューがあり、User-ID付与された訪問は、「そちらのビューにも」計測される、です。つまり、メインと専用ビューと両方に計測されます。
User-IDをひもづけるトラッキングコード
コードはとてもシンプルです。ユニバーサルアナリティクスのトラッキングコードの、ga(‘send’, 〜) の前の行に、ga(‘set’, ‘&uid’, ‘ユーザーID’); を追加するだけです。追加方法はいずれもOKです。
ga(‘set’, ‘&uid’, ‘ユーザーID’);
ga(‘create’, ‘UA-xxxxxxx-1’, { ‘userId’: ‘xxxx’ });
ga(‘create’, ‘UA-xxxxxxx-1’, ‘auto’,{ ‘userId’: ‘xxxx’ });
>>GA フォーラム | Googleアナリティクスの情報サイト | User ID機能を有効にするためのトラッキングコード
また、ログインしているときだけ、User-ID をセットしたいときは、条件分岐を絡めます。また、WordPressなどログインIDを取り出せる変数があるシステムでは、投稿者ページなどで判断させ、the_author_login() などを使うと良いでしょう。
例) if (is_login()) { ga(‘set’, ‘&uid’, “ユーザーID” }
例)ga(‘set’, ‘&uid’, ‘<?php echo the_author_login(); ?>’);
ユニバーサルアナリティクスでクロスデバイス計測
とりあえず、クロスデバイスの様子がわかります。ただ、PC>スマホ で利用している人だけを絞り込みたい、などセグメント利用には対応していません。
デバイスの重複
PC>スマホ>PC、PC>PC>PC、など、User-IDが同じアクセスのデバイス遷移がわかります。eコマースをオフにしていても、指標にはトランザクションユーザートランザクション率は自動で出るようです。
デバイス経路
機種名や平均セッション時間など、もう少し詳細にクロスな様子がわかります。表示ステップ数なども絞り込めます。平均セッション時間でソートなどしますと、何か気づきがあるかもしれませんね。
ちなみに、今回テストのために、以下のようにしたため、同時刻にアクセスしたユーザーはすべて同一User-IDにさせていただきました。ですので、上図のように、スマホを何台も持っている奇特なユーザーになっていましたw。
ga(‘create’, ‘UA-xxxxx-1’, ‘auto’,{ ‘userId’: ‘<?php echo date(“H”); ?>’ });
ユーザー獲得デバイス
起点となったデバイスから収益があがったのか、それ以外からなのかがわかります。これも、eコマース設定オフでも出てきます。
計測について、以下に参考にさせていただいたページをご紹介します。ありがとうございました。
実際の計測事例。
>>ユニバGAクロスデバイスやるお【テスト実装&計測】ユニバーサルアナリティクス | やる夫で学ぶGoogleAnalytics/アクセス解析
セッション統合に関して。
>>GA フォーラム | Googleアナリティクスの情報サイト | User ID機能は毎ページUser ID情報を付与し続けないといけない残念な機能
MakeShopはいち早く対応。
>>【取材】User-IDも!MakeShopがユニバーサルアナリティクスに標準対応
ネットショップなどの場合、MakeShopのようにメニューですぐに対応できることもありますので、チェックすると良いでしょう。
せっかくなのでカスタムディメンションにUser-IDを記録
せっかく取得できるUser-IDであれば、プライバシーポリシーに反しないのであれば、記録しておくと追跡に便利でしょう。
ga(‘set’,’dimension1′,’ユーザーID’);
アナリティクス設定>プロパティ>カスタム定義>カスタムディメンション、で箱を作ります。ユーザーレベルに設定し任意の名前をつけて保存します。ユニバーサルアナリティクスになってから、カスタム変数が廃止されましたので、運用者があらかじめ箱を用意する必要があります。その上で、上記のコードをトラッキングコードに追加すればOKです。
計測がはじまりましたら、カスタムディメンションを見るための、カスタムレポートを作って下さい。標準メニュー内には、カスタムディメンションを見るメニューはありませんので(セカンダリディメンションなどでは指定可能)。
ただ、ログインIDをメールアドレスなど個人情報で管理しているサイトでは、ハッシュ化するなど、Googleに直接送信することは、絶対に止めましょう。個人情報を送信することは、Googleアナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)の利用規約上禁止されていますので、最悪、アカウントが停止されても何も言えません。
User-ID計測時の注意
ただ、私がそうだったのですが、User-ID計測のコードをトラッキングコードに入れますと、メインのビューも計測できなくなる事象が確認されています。
現在、私は復旧していますが、他にもそういう報告があります。リアルタイム解析にはちゃんと計測確認ができるだけに、厄介でした。
>>User-ID機能のビューでレポートが集計されない – Google プロダクト フォーラム
計測がうまくされない場合は、User-IDのくだりを削除すればすぐに計測されました。挙動がおかしいときは、どうしようもないので、一旦削除してGoogleにフィードバックし(画面右上の歯車マークから「ご意見を送信」して待ちましょう)。
また、前述の記事にもありますように、分析にどれくらい活かせるのかは未知数です。本当に必要なのかどうかを吟味し、実装を検討すると良いでしょう。
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