ネットのシナジーはこうして作ろう!
先日、公開したWeb4コマ漫画「Webアナリストすみれ」を、どうやって告知しソーシャルしたのか、その結果はどうだったのか。実数で公開しますのでシェアしましょう、セミナーや書籍などでもどうぞお使い下さい。
◆目次
1.リリース方法のブラッシュアップ
2.ソーシャルアカウントの準備と実践
3.ソーシャルアカウントのベンチマーク
4.ソーシャルマーケティングの評価と課題(10事例)
5.プロセスもシェアしよう(裏話)
(オススメ書籍3冊、リンク合計32サイト)
1.リリース方法のブラッシュアップ
今回は、Web4コマ漫画の告知です。Web漫画は既に多くのコンテンツが存在していますので、ちょっと仕込みをします。後述しますが、実はコンテンツも作って完成ではなく、それぞれのソーシャルに合わせた作り込みも重要になってきます。
さて、ではまずプレスリリース。作ったキャッチはこちら。
1話15円、電子書籍4コマまんがを販売開始。売上は震災復興に全額寄付「Webアナリストすみれ」
・ビジネス系プロモーションで、4コマ、ギャグは意外と少ないので、そこに照準。
・後の販売で「電子書籍」「1話15円」というキャッチーでトレンドなキーワードを入れる。
(15円というのは実は相場からするとちょっと高いんです、でも1話あたりにすると安く感じますよね。)
・「もしドラ」などヒロイン奮闘系が流行っているので、とりあえず乗っかる。
・検索をして、使われてない名前かどうか、ハッシュタグを作るときに、英文字にしやすい名前か。
(例えば、shiとsiとか、tsuとtuとかは入れない。)
今は、「いかに見つけてもらい易くするか」が勝負になっていますので「被らない」「覚えやすい」「短い」というのは、結構重要な気がします(まあブランディングの基本でもありますね)。
すばる舎
売り上げランキング: 4063
更に、それをどうプレスリリースの文章に落とし込めばいいか、それも事前にリサーチしておきます。例えば、以下のようなプレスリリースサイトで予め検索をかけておきます。
ValuePress! [ プレスリリース 配信サイト ]
(無料、リリース原稿作成ツールもあり便利。配信後管理も可能。)
無料プレスリリース紹介サイト;プレスエクスプレス
(すぐ反映。ツイートもしてくれます。)
プレスリリース無料配信 50サイト一覧【宣伝名人】
(その他無料プレスリリースサイト一覧リンク集)
あと、記事URLやブログなどに、ソーシャルブックマークボタンなどを設置しておきます。
AddClips ソーシャルブックマーク&RSSボタン統合サービス
WordPressにソーシャルブックマークボタンを楽々設置:WP Social Bookmarking Light | NINXIT-BLOG
WordPress › Search for Social Bookmark « WordPress Plugins
まとめ:リサーチをしてネタの作りこみを丁寧にしよう。
2.ソーシャルアカウントの準備と実践
一口にソーシャルと言っても特性があります。カラーの合わないソーシャルに投下してしまっては、それこそ逆効果です。そのあたりは美咲さんも言ってますね。
翔泳社
売り上げランキング: 755
例えば、このようにアメーバピグで宣伝をしたとしても、「ぐっぴぐ」こそされど、特に反応はありません(中央が私、キラキラ光っているのは「ぐっぴぐ」。facebookの「いいね!」のような軽めのコミュニケーション)。
また、これも競合がいれば、競合がどういうソーシャルアカウントを用意しているかを調べておきます(ソーシャルベンチマークは後述)。で、今回用意したソーシャルアカウントは以下。とくにYOUTUBEはプレスリリース時にも閲覧されるので、外せなくなってます(実際、ウチの学生はmixiとYOUTUBEはほとんど知ってました)。
・YOUTUBE
YouTube – Webアナリストすみれ 予告編
・Twitter
伊勢木すみれ(Webアナリスト) (isekisumire) は Twitter を利用しています
・Pixiv
「裸眼で立体に見える!AzPainter2 で作った平行法3D漫画」/「カグア!」のイラスト [pixiv]
・キャンペーンサイト
4コマ漫画「Webアナリストすみれ」
・Picasa、Flickr
Webアナリストすみれ – Yoshihiko Yoshida – Picasa ウェブ アルバム
Webアナリストすみれ第1話〜すみれはWebアナリスト | Flickr – Photo Sharing!
※写真共有サイトは、プレスリリースに画像添付出来ないところがあるので、それ用にも。あとPicasaは後述しますが、Google Analytics が使えるので便利。
・電子出版(パブーでePub形式とPDF形式・無料ダウンロード)
Webアナリストすみれ 第1巻(無料版)+3Dおまけ付 – kagua_biz | ブクログのパブー
あとは、必要に応じて、facebookやアメーバピグ、Slideshareなどは用意してもいいかもしれません。あとは、それぞれ独自アカウントを用意するのか、社内の使いまわしにするのかも決めておくと良いでしょう。今回はYOUTUBEは使い回しをしてしまいましたが(それほどたくさん動画を用意できるわけではなかったので)、そうしますと関連動画で他の動画が出ちゃう、とか。
あと、ちょっとしたコツですが、YOUTUBEは出来るなら2日以上前にはアップしたほうがいいです。動画のサムネイルは変更できるのですが、それが反映されるのに8時間以上かかるんですよ。アカウントにもよるのかもしれませんが、埋め込み動画などバズるときも、サムネイル画像は重要ですからね。これはちょっと今回失敗して初動が出遅れました。
Ustream.tv: You’re On
Slideshare Upload & Share PowerPoint
Ameba (アメーバ)
※ただ、アメーバはあまり見ないので利用規約上制約があるのかもしれませんね。
facebook:がんばるサイト運営者の会
ソーシャル・ネットワーキング サービス [mixi(ミクシィ)]
GREEへようこそ – GREE
モバゲー
ニコニコ動画(原宿)
あとは、コンテンツやターゲットに合わせて媒体を更にチョイスすれば良いかと。COOKPADがイイのか、価格comがいいのか、など(どう絡むかは媒体によりますが)。
まとめ:ネタに合ったソーシャルの選定・アカウント準備・作りこみをし、それぞれのソーシャルにコンテンツを投下しよう。
3.ソーシャルアカウントのベンチマーク
キャンペーンTwitterアカウントの運営については、近いうちにエントリーしようと思いますが、競合や参考にしたいアカウントがあればベンチマーク(比較)しましょう。アカウント運営やコンテンツ投入に参考になります。
このとき大事なのは、「しないこと」も考えること。数字だけを見て「反応がいいから、これは真似しよう!」ではなく、ソーシャルはネガティブな要素もはらむリスクがありますから、そういう負の部分の対応も参考にします。例えるなら、ヤフーオークションで競合についているマイナス評価を見て「ウチは気をつけよう」とか。
以下のサイトで、競合を分析しておきましょう。うちのアカウントも上図のサイトを使い、発言が偏らないように気をつけています(今は対談中なので特定キーワードが増えていますが)。中には、本当に宣伝ばっかりのアカウントもありますが、それもこうして可視化することで、チームで運営ポリシーの共有に役立ちます(参考記事)。
脳内スキャンβ
(ツイート内容の偏りをチェック。)
tweetabout
(RE、RT、独自、のバランスを確認。)
Recent Most Popular Tweets on Favstar.fm
(どんな人に反応があるのか、調べる)
Twitter Charts
(何曜日の何時ごろツイートしてるか。)
メンションマップ
(どんなフォロワーに人気があるのか、わかる。)
Twilog – Twitterのつぶやきをブログ形式で保存
(具体的に何月何日に何ツイートしてるか。)
TwitterCounter.com
(フォロワー数がどう推移しているのか、チェック。)
TweetEffect- When did you lose or gain twitter followers?
(どの発言で何人フォロワーが増えたのか、減ったのか・・・。)
The Standard for Online and Internet Influence | Klout
(定番ということで。Twitterアカウントの影響力を数値化。)
リストアッパー
(あとたまにリストに入っているけど、フォローされてない人を調べると良いかも。)
Pipes: Twitter Timeline Viewer
(本人が見ているTLがわかっちゃう。)
ベンチマークをしておくと、Twitterアカウント運営にどれくらいコストをかければいいのか、目安が見えてくると思います。作ったはいいけどフォロワー数が伸びない、バズらない、というのはこのへんの練り込みが足りないケースが多いのではと思います。
まとめ:Twitterアカウントのベンチマークはとても大切。
4.ソーシャルマーケティングの評価と課題
では、最後にそれぞれの数値を公開します(公開日と翌日の2日間)。知名度が無くたった一人でやったわりには、それなりの結果になったのではないかと思っています。さらに、これらのコンテンツはずっと残りますので、今後も良い影響を思してくれるはずです。
何か話題になったときに、すぐに見つけやすい。その頃にも矛盾の無い運営をしつづけていることが、大切じゃないかと思います。
1.Google Analytics
閲覧開始ページとしては全体の2番目。前回と比べ直帰率がちょっと高いのは、冒頭に漫画以外を持ってきたこと、告知をたくさんしたので単なる興味本位ユーザーも増えたこと、直帰率計測スクリプトが動作する近くに漫画を配置しなかったこと、などが影響しているかも。
2.Twitter
BackTweetsを使うと短縮URL内の検索も出来るので便利です。
3.YOUTUBE
再生回数は131回。やはり埋め込みプレイヤーでの再生が多いですね。サムネイル本当に重要。
4.Pixiv
4コマ漫画も投下していますが、圧倒的に反応がいいのは3Dのほう(ブックマークもされる程)。やはり、そこのソーシャルやユーザー層にあったコンテンツの作りこみが大切だとわかります。
5.はてなブックマーク
これはセルフブックマークもあるので、実数は2。Google Analytics の結果にも現れてますね。
6.エゴサーチ
当然ですが、自社サイトやYOUTUBEなどポータルがヒットしてますね。特に動画はサムネイルまで出るので、本当に重要です。
7.パブー(電子書籍)
16ダウンロード。なんと閲覧数は262です(無料というのもある)。これも、「3D」や「おまけ」と表記することでダウンロードは増えた気はします。
8.Flickr
こちらも、やはり「3D」の方が見られてます、一工夫重要。いつか3D画像の作り方もエントリーしますね。ちなみにPicasaのほうは2PVでした・・・。
9.プレスリリース(バリュープレス)
残念ながら掲載はゼロですが、そこそこ見て頂けたようです。実際、問い合わせが来ました(関係者さんですが)。他も合わせるとそこそこ見られているような気はします。
10.facebook
やっぱり画像とfacebookは相性が良い気がします。4コマ漫画も3D画像もそこそこ反応がありました。
しかし、これだけのことは全て無料です(利用規約上は本当は制約があるのかもしれませんが)。実はそこがソーシャルの凄いところかもしれないと思いました。コミュニティに働きかければ初動で多数の人に見てもらえるんですから。ブランド認知にはすごく効果的かなと。単純合計で915閲覧ですよ。これに各フォロワーさんや友達の数を入れたら、どれほどになるか・・・、ソーシャル凄いです。
11.YOUTUBEプロモート動画
プロモート動画ダッシュボードもトライしましたが、そこそこクリックされてますね。やはりYOUTUBE強し。
まとめ:ソーシャルマーケティングは楽しい!コンテンツをどんどん投下しよう!
5.プロセスもシェアしよう
最後に、ちょっと裏話を。
実は、今回の4コマ漫画は、「乗っかった」とも言われかねませんが、実は4コマ漫画をもともと導入しようとして経緯がありました。結果として、話題のOLさんシリーズに乗っかりましたが、知人に制作過程からいろいろとヒアリングをしていました。
Google Analytics漫画「ジーエーしようよ!」 | カグア!
Webアナリストすみれ、Twitter公式アカウント作りました | カグア!
たぶん、これってアクセス数が無くても、ブランド力が無くても(あったらあったでまた違った問題も出てくるでしょうが)、小さなコミュニティから始められますよね。そこからどんどんブラッシュアップして、身の丈にあった規模に徐々に広げていく。
インプレスジャパン
売り上げランキング: 37795
そうやって、みんなを巻き込んで自分たちも楽しめちゃう、それがソーシャルマーケティングの醍醐味なのかな、って思います。ナンカ今気持ちとしては、アイドルを売り込みたいマネージャーの気持ちですw。
ソーシャルマーケティングというと、難しく聞こえるかもしれませんが、それぞれの身の丈に合った所から始めれば良いかと思います。
まとめ:ソーシャルマーケティング、まずは始めてみよう!
おまけ 最後に、平行法による3D画像をどうぞ。