サイトでおもてなし、そんなことを考えるきっかけに

 

かばんはハンカチの上に置きなさい―トップ営業がやっている小さなルール
川田 修
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 160
おすすめ度の平均: 5.0

5 これはビジネス書? 続編が出ることを期待 
5 まいりましたね。
5 ”お客さま目線”を再考させられる
5 営業マンの域を超えたGOODセンス本
5 営業マンのノウハウを超えて、人として大切なこと

 営業の方が書いた本ですが、営業ノウハウ解説ではなく、
 人との「接し方」を考えさせられる良書です。
 

川田修氏とは

 プルデンシャル生命保険という会社で、エグゼクティブ・ライフプランナー
 をしています。

 1966年東京に生まれ、1989年株式会社リクルート入社。
 部署最優秀営業マン賞を数回、また全社年間最優秀営業マン賞も受賞。

 後に、現在のプルデンシャル生命保険株式会社入社、
 全国約2000人中の1位のプレジデントトロフィーを達成します。

 こう聞くと、すごいやり手のセールスマンという印象を受けます。
 しかし、読み始めると、結果として営業成績がついてきた
 ということがわかります。
 (実際数千円の契約取り付けのエピソードも出てきます。)

 

ビジネス書にとどまらない

 いや、ビジネス書なんですよ、間違いなく。でも、読んでいきますと、
 「転職後1年間は単身住まいして仕事に専念した」とか
 「貯蓄もほとんど無い中でスタートした」とか
 「名刺の裏に自己紹介を書く」とか
 結構、パッシブな面もあったり、

 「出されたコーヒーのスティックはさりげなく持ち帰る」というのも
 額面どおり受け取れば営業Hacksなわけですが、
 それは「相手にごみの処理をさせない」という気配りと説いたり、と
 すごく、ヒューマン。

 でも、語り口調がすごく丁寧でおだやかで、
 嫌味無く気持ちよく読み進められる文体が、すごいです。
 (装丁やレイアウトもすっきりしていて、読みやすい)

 でも生命保険って、その人が死んでから処理されるものですから、
 単なる営業テクニックだけではない、
 本当に信頼できる人格者にもならないとイケナイのでしょうね。

 ビジネス書にとどまらないと感じさせるのは、そんな大きな視野でも
 書かれているからだと思います。

 

サイトにおける気配りにも役立つ

 営業さん向けの本だとは思うのですが、読後、これは間違いなく
 サイト運営に役立つと感じました。
 「相手を思いやる振る舞い」は、サイトにおける「もてなし」として
 表現可能かなと。

 Google Analytics を使ってサイトの分析をしていると、
 どうしても、課題発見!即解決!といったロジカルな思考になりがち。

 ま、それはそれで勿論良いわけですが、
 なんかこう、温かみというか、自分の意思としてのおもてなしというか
 そういうのもありだったよね、みたいな、そういうとき読みたい本ですし、
 また、いろいろな場面で読み返したくなる本です。

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