Googleアナリティクス活用:計算指標で独自の計算式を使う

計算指標 calculated metrics

独自の計算式をつかえる新しい機能が、Googleアナリティクスに加わりました。

こんにちは、カグア!です。ひさしぶりにレポート周りの新機能ですね。EXCELでセルに関数を書くように、Googleアナリティクスのレポート画面でも計算ができるようになりました。

とはいえ、出来ること出来ないことなどありますので、以下まとめました。

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計算指標とは

計算指標

2015年10月くらいにGoogleから実装されはじめたGoogleアナリティクスの新指標です。ユーザーが独自に計算式を入れて、レポート作成ができるようになります。

トラッキング時に使われるのではなく、レポートのときに使うというタイプの機能です。コードが苦手な人やタグをいじる権限が無い担当者でも気軽に試せますね。

国内では著名アナリストの衣袋さんが早速レポートを書かれています。

>>GA フォーラム | Googleアナリティクスの情報サイト | 新しい機能「計算指標」を早速利用してみた

計算指標の使い方

計算指標はビュー設定から簡単に作れます。無料版Googleアナリティクスでは、最大で5個まで利用可能

以下の、4つの設定を行います。

名前

指標名。変数としても使います。{{独自指標}} みたいな。GTMっぽいですね。

API名称

APIで引用されるときの名前。英文字です。

形式

整数(99)、通貨(890円)、小数(9.99)、時刻(00:10:55)、パーセント(%)

計算式

ここがポイント。とはいえ、{{ユーザー}}*10 みたいに定数を直書きしてもOK。四則演算と()が使えます。

なお、名称は知らなくても大丈夫です。EXCELで関数の候補が表示されるみたいに、以下のように、空白スペース入力でサジェストされます。一番最初だけでないのですが、ダミー的にスペースを入れて、計算式を記述後、最初の空白を消せば、指標が楽に入力できます。
サジェスト

以下の指標作ったあと、気が付きました・・・。orz

事例~こんな感じに作ります

計算指標

計算指標は上図のようにさくっと簡単に作れちゃいます。 {{指標名}} という感じに指標を変数がわりに使い計算させます。

客単価

こんなかんじに、そもそもKPIとして利用したい算出値があってそれを作る、というほうが良い感じに機能すると思います。

アセットに分類されていないのですが、コンバージョンとは違い、削除もコピーもできます。トラッキング時に何かにひも付けて箱に入れる、というのではなくレポート時にリアルタイムに算出するのでしょうね。良い感じ。

とりあえず遊んでみました

計測データを非破壊っぽいので、とりあえず遊んでみました。まったく意味無いですが、レポート画面がカスタムできちゃうと何か楽しい。

「exit」は離脱です。なぜか日本語化されてない指標名。離脱x離脱、ってバンド名みたい。景気の良い数字になりました。
離脱離脱

とりあえず使えないことはわかりました。
とりあえず使えないことはわかった

ヒット数というのはGoogleアナリティクスに対して要求したデータの数(PVやイベントなど ga(‘send’~);で表される数)ですが、そのうちページビューはどれくらいなのだろう?という計算指標です。
PV率

まったく使いドコロはわかりませんが、案外PV以外の割合が多いことに気づきました。イベント計測しすぎだろwって。

というわけで、計算指標は計画的に使いましょう。

既存の指標

さて、計算指標に使えそうな指標をまとめました。ただし上記のサジェストと、これらすべてが一致しているかは未検証です。

とりあえず、カスタムレポートで2015年11月6日現在、利用可能なもの。なお、前述のように組み合わせで使えないものもありますので、ご理解のうえ参考にしてください。

Ad Exchange

AdX インプレッション数
AdX クリック数
AdX の eCPM
AdX のインプレッション数 / セッション
AdX のクリック率
AdX の視認可能なインプレッション率
AdX の収益/ 1000 セッション
AdX の収益化ページビュー数
AdX 一致率
AdX 収益

e コマース

1 回のセッションあたりの値
Buy-to-Detail 率
Cart-to-Detail 率
e コマースのコンバージョン率
カートから削除された数量
カートに追加された数量
トランザクション数
ユーザーあたりのトランザクション
ユーザーあたりの収益
ローカルの収益
ローカルの商品の収益
ローカルの税金
ローカルの配送料
決済された商品数
固有の購入数
収益
商品がカートから削除された回数
商品がカートに追加された回数
商品の決済回数
商品の収益
商品の収益(購入平均)
商品の払い戻し回数
商品の払い戻し額
商品の払い戻し額(現地通貨)
商品リストのクリック数
商品リストのクリック率
商品リストの閲覧回数
商品詳細表示
数量
税金
内部プロモーションのクリック数
内部プロモーションのクリック率
内部プロモーションの表示回数
配送
払い戻された商品数
払い戻し回数
払い戻し額
払い戻し額(現地通貨)
平均価格
平均数量
平均注文額

サイト運営者

サイト運営者の eCPM
サイト運営者のインプレッション数
サイト運営者のインプレッション数 / セッション
サイト運営者のクリック数
サイト運営者のクリック率
サイト運営者の一致率
サイト運営者の視認可能なインプレッション率
サイト運営者の収益
サイト運営者の収益/ 1000 セッション
サイト運営者の収益化ページビュー数

ソーシャル

アクション
ソーシャル セッションあたりのアクション
データ ハブのアクティビティ数
ユニーク アクション

ユーザー

exit
スクリーン ビュー
スクリーンの平均滞在時間
セッション
セッション時間
セッション別スクリーン数
ヒット数
ページ/セッション
ページビュー数
ページ別訪問数
ユーザー
ユーザーあたりのセッション数
ユニーク スクリーン ビュー
結果のページビュー数/検索
検索による離脱数の割合
検索回数の合計
再検索数の割合
新規セッション率
新規ユーザー
直帰数
直帰率
平均セッション時間
平均ページ滞在時間
離脱率

広告

AdSense クリック率
AdSense のインプレッション
AdSense のページ表示回数
AdSense の一致率
AdSense の視認可能インプレッションの割合(%)
AdSense の収益
AdSense の収益/ 1000 セッション
AdSense の離脱数
AdSense 有効 CPM
ROAS
インプレッション単価
クリックされた AdSense 広告
クリック数
クリック単価
クリック率
コンバージョン単価
コンバージョン単価
トランザクション単価
収益単価
費用
表示された AdSense 広告/セッション
表示された AdSense 広告ユニット
表示回数

行動

DOM 経過時間サンプル
イベントの値
イベントの発生したセッション
イベント数/イベントの発生したセッション
カスタム速度(ミリ秒)
カスタム速度のサンプル
クラッシュ
クラッシュ/スクリーン
サーバーの平均応答時間(秒)
サーバーの平均接続時間(秒)
サーバー応答時間(ミリ秒)
サーバー接続時間(ミリ秒)
サイト検索の目標コンバージョン率
サンプル数
スクリーン滞在時間
ドキュメント インタラクティブ時間(ミリ秒)
ドキュメント コンテンツ読み込み時間(ミリ秒)
ドメイン ルックアップ時間(ミリ秒)
ドメインの平均ルックアップ時間(秒)
ページ ダウンロード時間(ミリ秒)
ページの平均ダウンロード時間(秒)
ページ滞在時間
ページ読み込み時間(ミリ秒)
ユニーク イベント数
ユニーク表示数 x(コンテンツ グループ x)
リダイレクト時間(ミリ秒)
閲覧開始数
閲覧開始数/ページビュー数
結果のページビュー数
検索あたりの目標値
検索を伴うセッション
検索を伴うセッション % 個
検索結果の離脱
検索後の時間
検索後の時間
検索深度
合計イベント数
再検索数
速度指標のサンプル
平均カスタム速度(秒)
平均ドキュメント インタラクティブ時間(秒)
平均ドキュメント コンテンツ読み込み時間(秒)
平均リダイレクト時間(秒)
平均検索深度
平均値
平均読み込み時間(秒)
目標 x(サイト検索の目標 x コンバージョン率)
例外
例外/スクリーン

集客

オーガニック検索

目標コンバージョン

1 回のセッションあたりの目標値
コンバージョン率
ページの価値
合計値
目標 x(目標 x のコンバージョン率)
目標 x(目標 x の開始)
目標 x(目標 x の完了数)
目標 x(目標 x の値)
目標 x(目標 x の放棄率)
目標 x(目標 x 到達プロセスの放棄数)
目標の開始数
目標の完了数
目標全体の放棄率
目標値
目標到達プロセスの放棄数

計算指標の関連情報リンク

ほかにも見つかりましたら、都度追記していきます。

海外公式ヘルプ。2015年11月6日現在、ベータです。
>>About calculated metrics [beta] – アナリティクス ヘルプ

こちらも海外。計算例がいくつか紹介されています。
>>New Calculated Metrics in Universal Analytics | LunaMetrics

計算例が25パターンも紹介されています。英語。
>>25 Calculated Metrics for Google Analytics | Analytics Pros

まとめ

指標は、ディメンションとつかって使いどころが難しい項目です。

プロが教えるいちばん詳しいGoogle アナリティクス 4 | NRIネットコム株式会社, 神崎健太

ディメンションであれば、もともとセッションに紐づくある程度のものを入れられます。いっぽう指標は、カウントした数値だったり、xからyまでの差だったりと、そもそもの扱いがいろいろです。

組み合わせで使えるかどうかを検証するよりも、こういう計算をさせたいんだけどな、使えるか?使えないか?と決め打ちで探ったほうが、知見が貯まるような気はします。もともと、使えそうなカスタム指標に何か入れてるか、によっても違うとは思いますけども。

みなさんも、ユニークな使い方が見つかったら、ぜひシェアしてください。

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