ビジネス向けサイトでは、一般的には週末はアクセスが下がる傾向があると思います。当ブログも同様に平日のほうがアクセスが多いです。
しかし、上図を見て下さい。週末、そして今回は祝日だった月曜をも前週を圧倒しています。
その顛末をシェアしましょう。
この記事の目次
具体的にはどれくらい増えたのか
普段はこんな感じです。綺麗に週末が下がってます。
いわゆる企業向けのサービスを扱っているところですと、概ねこんな感じかと。
例えば、土日(週末)と木金(平日)を比較してみますと、こんなにも違いが。
セッション数では、なんと週末は6割減ですよ。6割。
「ビジネスサイトなんだから週末は、落ちて当たり前じゃないか」
「単に集客を増やしても、質が伴わないと成約は増えないじゃないか」
そんな声も聞こえてきそうです。しかし、そんな方に次のエントリーを紹介しましょう。
関係なさそうなキーワードでの集客でも、成果3倍
「映画 ドラゴンボール」のレビューを書いて、サイトの売り上げ3倍 | 京都のSEOコンサルタント松尾茂起のブログ
SEO界で著名な松尾氏のエントリーです。氏はこう言っています。
「四の五の言わずに、とにかく動いてみる」 ・・・SEOも含め、ネットマーケティングで一番大切なのは 「身軽なフットワーク」なのです。
その通りです。おおむね以下のような流れです。
1.話題の映画・実写版ドラゴンボールの内容でエントリーし、
2.レビュー目的の集客増が見られ、
3.サイト内で販売しているホームページテンプレートの売上げ増
ホームページテンプレートや氏のSEOコンサルティングの内容からもSEO関連のキーワードでの集客の方が、効果が高そうなものですが、しかし、その記事直後は、SEO関連のキーワードで集客が増えたわけでは無く
ドラゴンボール関係のキーワードで検索した訪問者が増えています
そこで、私もまずは行動してみることにしました。
映画 ガンダムのレビューを書いて、クリック率99%ダウン!(号泣)
週末にガンダム00の劇場版が公開されました。テレビ放送時から人気だったシリーズの最新作です。
ガンダムと言えば、言わずとしれた超人気アニメ。お台場ガンダムや名台詞など、その人気はマニアだけでなく、一般にも広がっているほど。こんなエントリーもあるくらいです。
ITmedia Biz.ID:シャアの名言に学ぶ、仕事術(上) (1/2)
そのガンダムの最新シリーズの、完全書下ろしの最新映画です。話題にならないわけがありません。
そこで、公開初日に観、その直後にエントリー。効果アップを試みました・・・。
◆実施データ
2010年9月18~21日 バナークリック数:18 対セッション比:0.23%
◆比較用過去データ
2010年8月23~25日 バナークリック数:78 対セッション比:24.45%
逆に下げてます!
セッション全体に対して、クリック率0.23%ですよ。低すぎますww!
バナークリックに仕掛けるイベントトラッキング
まず、目論みはこうです。
1.劇場版ガンダムの感想を書いて、エントリー
2.集客増!
3.そこにバナーを仕掛け、成約増!
前回好評だった、IT業界パパの会の募集バナーを載せることにしました。これで前回との比較が出来ます。
なお、バナークリックですが、ATENDという外部サイトに移動してしまうので、リンクにイベントトラッキングを仕掛け計測します。
外部への初リンク(<A>タグ)に、以下のようなスクリプトを仕掛けます。
◆ga.js版 onClick="pageTracker._trackEvent('atend','1009',this.href,1); ◆非同期トラッキング版 onClick="_gaq.push(['_trackEvent', 'atend', '1009',this.href,1]);"
atendというイベントカテゴリーにしています。1009というのはアクション名なのですが任意の値でOKなので、とりあえず日付っぽくしました。
「1」は値なのですが、とりあえずカウントできるよう「1」に。this.hrefと入れておきますと、全頁に掲載されるバナーの場合、このメソッドを入れることで、そのイベント値にクリックされたページのURLが代入されることになります。
イベントトラッキングの良いところは、そのクリックでPVが発生しない所。バーチャルページビューという手法ですと、1PVカウントされてしまうんですね。
一方、悪いというか、もっと欲しい点は、サイト内検索でトラッキングする方法と比べると、CV関連度やその後の行動など派生データが取れない、などです。
とまあ、仕掛けまでは良かったのですが、結果は前述の通り。IT業界とガンダムとパパは相性がいいはず!という仮説は、見事当てはまりませんでした!!
イベントトラッキングで絞り込んで分析する
イベントカテゴリー名は、アドバンス セグメントで絞り込めます。
これで、バナークリックが発生したセッションのみに絞り込み分析してみました。
◆実施データ 2010年9月18~21日 3日間合計セッション数:5323
検索エンジン:61.11% 参照元サイト:22.22% ノーリファラー:16.67%
成果があった上位キーワード:android ノートpc、facebook 友達 okボタン
、google analytics エクセル、iphone pdf 転送、smartphone us
全体で多かったキーワード:ガンダム00 劇場版 感想、iphone pdf
iphone pdf 閲覧、ガンダム00 劇場版 レビュー、劇場版ガンダム00 感想
◆過去比較データ 2010年8月23~25日 合計セッション数:7401
検索エンジン:31.88% 参照元サイト:40.58% ノーリファラー:27.54%
成果があった上位キーワード:iphone pdf、携帯 アクセス解析 比較 うごくひと
$ インデックス 直帰率 離脱率、flash analytics リンク ドメイン、google analytics iphone ipad
全体で多かったキーワード:iphone pdf、iphone pdf 転送
、google analytics、google アナリティクス 携帯、iphone pdf 閲覧
このように流入の質は全く異なるものの、
やはり、成果が出ているものは、いずれもIT関連のキーワード。
実践データでは、ガンダム関連のキーワードが、週末というもあって
余計にその比率を高め、成果キーワードの効果を薄めたのか・・・。
週末に強いキーワードで、ブログを書く方法
とはいえ、今回の実践で、通常セッション数を下げる週末に、集客アップを狙えるヒントが見つかった気がします。
週末公開の映画など、エンタメ系キーワードでエントリー。そしてバズを狙う、です。
それでも、前提条件はそのスピードです。
週末に強い事象で、その後すぐエントリーし、検索にヒットしないといけません。今回は、映画公開前に、タイトル、あらすじ、予想される感想(試写会を見た人のネタバレエントリーなどから情報入手が可能です)を、予め準備しておきました。
そして、劇場版を見た後、すぐに近くの喫茶店でエントリー。(先に書いた感想は粗方変わっちゃったので、結局大変でしたけどねww!)
すると、松尾氏のブログ記事にありますように、競合が少ないタイミングで有利な集客をすることが出来るのです。更に、ツイートしますと、バズが生まれ、こちらも効果がありました。
その際、ハッシュタグなども調べておいたり、公式Twitterがあれば、フォローしたりして、話題にどんどん絡んでいきました。
結果として、週末のセッションを上げることが出来ました。週末が下がらずほぼ真っ直ぐに推移しています。
週末に強いキーワード~まとめ
実は、週末にアクセスを下げにくいサイトは、趣味・娯楽系のテーマを扱っている、と以前聞いたことがあります。ある趣味のサイトなのですが、たしかにほぼ真っ直ぐでキレイなグラフを見たことがありました。
また、今回のように映画であれば、おそらく週末に公開されることが多いでしょうから、週末のアクセスアップには相性の良いコンテンツと言えるでしょう。
あとは、週末に習う習い事や、その趣味に必要なものなども良いかもしれません。
ですから、例えばGoogleトレンドなどで、週末人気のキーワードで「週末に強いキーワード」の傾向を探ることは可能かと思います。
・・・たしかに、アルマゲドン、放映してましたね。
ただ、これに限っては、既に公開された人気映画で有名エントリーも多数存在するはず、
そして、新規に人気エントリーを狙って書く、のはキツイはずですから、こういうアプローチもアリかもしれません。
Togetter – 「この映画は面白い! 特にTLが!!(宇宙クラスタの熱い夜:金曜ロードショー「アルマゲドン」)」
最近、流行っていますねトゥゲッター。ツイートをまとめることが出来るTogetterというサイトです。この「おまとめ」がコンテンツとして、人気を呼んでいます。
勿論、この「まとめ」はアクセスアップを狙ったものではないでしょうし、また、あくまで発言の整理が目的であることを忘れてはいけないとは思いますが、 上記まとめは2381PVを稼ぐ注目のまとめになっていますので、(アイコンの)ブランディングや、間接的にトラフィック増などあり得ると思います。
成果の期待をしないアクセスアップは、実店舗で言う「平日××デー」といったところでしょうか。(稼働率アップ目的でイベント日のような感じ!?)さらに、ブランディングや無料ダウンロードなど、効果的な仕掛けを考えられればその費用対効果は上がることでしょう。
そろそろ、うちのサイトもリニューアルしないと、かな。